2016!春のセンバツ!開幕ウォッチ!
2016!春のセンバツ!
開幕ウォッチ!
昨夏の東海大相模、高松商の神宮大会制覇、敦賀気比のセンバツ優勝、そして北海道代表である東海大四のセンバツ準優勝で近年では珍しく、また特に北海道では「記憶が途絶えなかった」高校野球。
特に超のつくスターがいたわけではないが、各校に粒が揃っていた感があり、高校野球ファン、野球ファン、またにわかなファンからも支持が上がっている高校野球。
今大会も投手力が鍵となるとの戦前予想が溢れているが、決して超高校級の投手陣を揃えたチームだけが優勝しているわけではない。
昨年の敦賀気比の平沼投手、東海大四の大澤投手など、実質一枚看板でも総合力で勝てる事は実証済みだ。
とはいえ、やはり完投能力が高く、精度の高い投手を率いるチームが有利なのは否めない。
圧倒的な打線や超高校級のスピードボールを投げるだけではなく、総合力が求められている近年のセンバツ大会は、高校野球大会の中でも、大会の存在自体が特異なものともいえる。もちろん善し悪しは別だが、21世紀枠という出場枠も微妙に影響はしているはず。
さて、今大会の優勝候補をあげると、あの「鍛冶舎監督」率いる秀岳館は「甲子園に出場さえ出来れば勝算あり」で乗り込むのは間違いのないところ。同じノンプロ経験者の沖縄興南高校で春夏連覇を果たした我喜屋監督同様に、かなりの試合巧者ぶりを発揮してくれそう。
他には、優勝候補の筆頭にある大阪桐蔭、連覇を目指す敦賀気比、関東大会では総合力をみせつけた木更津総合、神宮大会では東邦に競り勝った青森山田など、つきなみだが混戦が予想される。
夏のイメージが強かった北海道代表の札幌第一は、以外にも初出場。タレント揃いで早くから出来あがっていた感が強かったが、昨秋の駒大苫小牧戦と決勝の北海道栄戦では1点差ゲームをものにするなど、勝負強さも際立っていた。
若い学年から投げ続けている、絶対的エースの上出投手がどこまでやれるのか?興味は尽きない。
昨年、大ブレークした東海大四のエース大澤投手は、一昨年の同じく東海大四のエース西嶋投手のストレートの出し入れとは違い、スライダーを駆使した出し入れと、勝負どころでの内角攻めで全国準優勝を手にした。
しかし、甲子園ではストライクだった外角ストレートが、夏の南大会ではボールと判定され、ボール1個のストレートの出し入れに苦しみ、北照打線につかまったのは記憶に新しい。
甲子園で強かった大澤投手と西嶋投手。この2年間のトレンドと、プラス道内大会とは違う「甲子園のピッチング」が出来れば、北海道勢初のセンバツ制覇も、手の届くところにあるはずだ。
佐藤 大(北海道日大高~札幌大)
日高ベースボールスクール/代表