プロになって2千本安打!夢描く東雲Fの小野君
JR新札幌駅、地下鉄新さっぽろ駅から徒歩5分の利便さと、高度な医療技術を提供し、地域医療の拠点になっている「医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院」(札幌市厚別区青葉町3丁目)。患者急増に対応して外来専門の「羊ヶ丘病院付属リハビリクリニック」(同区青葉町11丁目)を今年3月に増設し、フル稼働している。シリーズ「院内で見つけたアスリート」の今回の登場者は、札幌・東雲ファイターズの小野遼斗君(11、栄南小5年)。遊撃手、投手で活躍する小野君だが、シーズン真っ最中の6月に右ひじを損傷し、同クリニックで懸命なリハビリを続けてきた結果、「今はボールも投げられるようになり、最高にうれしい」と明るい表情で話し、最上級生になる来季を見据えてオフ・トレに力を注ぐ構えだ。
▽小野 遼斗(札幌・栄南小5年=150センチ、40キロ、遊撃手・投手)札幌・東雲ファイターズ
野球は2年生から始め、今回のけがは初めてだった。利き腕の右ひじに違和感を感じたのはシーズン中の6月、すぐに両親に相談して「羊ヶ丘病院」で診察を受けた。成長期にありがちなひじの軟骨損傷で、完治するまでは「ボールを投げてはダメ」とドクターストップがかかった。「投げられなくなる」ことに最初はちょっと不安だったが、けがの前に遊びで”両投げ”を始めていたのが幸いし即左投げに切り替え何とか練習と試合に対応することができ、不安を解消した。
11月中旬、リハビリに頑張ってきた4か月の結果が実り、待望の「ボール投げOK」のサインをもらった。「うれしかった」と小野君。投げられることへの素直な喜びを語った。秋の新人戦は打順4番で出場した。バッティングには自信を持っており、来季の主砲取りに気合も入っている。
「誰にも負けたくない」、小野君の最大の長所だ。そのためにも積極的に自主練習に取り組み、自宅でも素振りや柔軟体操に力を入れている。リハビリの先生から指導を受けたひじ回りの柔軟体操、バランス感覚を磨く練習など何度も繰り返し反復している。「夢はプロ野球選手」ときっぱり。日ハムファンで大谷翔平選手は憧れの的だ。来季の目標は学童南大会で優勝して全国大会に出場すること。「毎試合、1本はヒットを打てる選手になりたい」と具体的な目標を決めてステップアップを目指している。
(記者の目・中山武雄)自ら言うように、負けん気は相当強そうだ。技術以外にアスリートにとってはなくてはならない要素の一つです。驚いたのは「プロ選手になって2,000本のヒットを打つことです」と、答えが返ってきたことです。ここまで具体的な数字を持って夢に向かって考えている野球少年はこれまでいなかったような気がします。大変いいことです。そのためには何をするのがいいのか、考えられるからです。
「医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院」(札幌市厚別区青葉町3丁目)が今年3月に外来患者専用のリハビリ施設「羊ヶ丘病院付属リハビリクリニック」を同区青葉町11丁目に開業し、スムーズな治療運営を目指してスタートした。施設内には野球規準に適合したリハビリ用の投球マウンドや最新のスポーツ鍛錬器具などをそろえ、患者のリハビリをサポートしている。
理事長の岡村健司医師は肩関節鏡視下手術7000例を超える実績を誇り全国トップクラス。当ストライク・サイトで連載した「野球肩って何?」(バックナンバー)は野球を始める少年少女や父母らの人気コーナーになった。また、リハビリを担当する理学療法士・作業療法士は90人を超えるスタッフが対応、その大半が学生時代には野球、サッカー、スキー、テニス、バレーボールなどのアスリート経験者で、患者の気持ちをよく理解し、ある時は良き相談者になって患者の心の支えになっている。
「野球肩って何?」(バックナンバー)
第1話「その原因」
第2話「投球フォームから」
第3話「どうして起こる」
第4話「症例の中から」
第5話「症例の中から」
第6話「不安定肩」
【受付・診療時間】
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羊ヶ丘病院付属リハビリクリニック ☎011-351-0881
取材協力:医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院