来季にかける神出設計・藤田氏!
損傷した肩を完全に治して出直しだ
来季にかける神出設計のエース、藤田さん
「院内で見つけたアスリート」羊ケ丘病院編
シリーズ「院内で見つけたアスリート」羊ケ丘病院編は、道内軟式野球の強豪チームとして知られる神出設計野球部(千歳市)のエース的存在の藤田祐輝投手(26)を紹介する。藤田さんは岩見沢農高時代から投手で活躍してきたが、長年の投球過多で右肩が損傷し、昨年から投げられない状態になり今年7月に「医療法人社団 悠仁会 羊ケ丘病院」(岡村健司理事長・副院長)で手術し、今リハビリ治療に奮闘中だ。順調な経過に表情も明るく「完全に治してチームのみんなに恩返しをしたい」と、来季へ出直しを誓っている。
医療法人 悠仁会 羊ヶ丘病院
札幌市厚別区青葉町三丁目一番十号(南郷通り沿い 厚別消防署向かい)
電話(011)351-2211
「院内で見つけたアスリート」
▽藤田 祐輝さん(26、投手=174センチ、70キロ) 岩見沢第1アトムズ-岩見沢緑中軟式野球部-岩見沢農高硬式野球部-神出設計野球部
小学2年から野球を始めた藤田さんは、これまで大きな怪我もなく順風満帆で野球を楽しんできた。それだけに今回の利き腕となる右肩の怪我(前方肩不安定症=骨棘、骨の突起)は、本人も予期せぬものだっただけにショックを受けた。今年の7月に、突起した骨を削る手術を受けて順調に回復しているが、3年ぐらい前から自覚症状があり、無理をして投げ続けてきた結果、昨年とうとう投げることもできない最悪の状態になった。「これは大変なことになった!」と思い、病院探しを始めた。そこで思い出したのが当ストライクで連載していた羊ケ丘病院の岡村健司理事長・副院長が直接執筆していた「整形外科に聞け!野球肩って何?」だった。信頼できる内容を知って「手術するならこの病院しかない」と決断し、手術をしてもらうことになった。手術してから2カ月が過ぎ、リハビリも順調に推移。「日に日に良くなっていることが実感できます」、とうれしそうに話す。
藤田さんは投手として高校からメキメキ頭角を現し、3年の春季支部大会ではエースで登場し駒岩にサヨナラ勝ち(4-3)し、百連勝の記録を止めた。しかも3番打者でサヨナラ打も放つ大活躍をして、全道大会に駒を進めた(鵡川に1回戦敗退したが)。「これが一番うれしかったですね」。今でもその感動シーンは脳裏に焼きついている。マックス143キロの剛速球は注目度も高く、大学野球からの誘いもあったが、物づくりが好きだったことと、野球に理解が深いハウスメーカーの神出設計(千歳市)の誘いに応じて就職した。今年で9年目、職場では大工、現場監督も経験、野球とともに今が旬の若手人材だ。すべてが来季のため、と完全復活を目指してリハビリにも熱が入っている。「早く治して野球でも会社に恩返しをしたい」。肩の仕組みを自分で勉強して、自宅でも体幹強化を図るためのトレーニングを欠かさず行っている。
神出設計野球部と言えば、道内軟式野球界の雄だ。第一回マルハンドリームカップの初代王者であり、2005年には高松宮賜杯全日本軟式野球2部で優勝、翌年の06年は1部も制覇して日本一に輝いた。また、同年の兵庫国体ではベスト4に進出するなど屈指の強豪チーム。藤田投手も神出設計の中心的な存在として、快挙の一翼を担った。そんな“栄光”を背負っているにもかかわらず、手術を境に「一から出直す」という。「手術で過去をリセットしました」。来季と言う大きな目標に向けて、いま懸命にリハビリに取り組んでいる。
(記者の目・中山 武雄) 何事にも研究熱心さが感じられた。肩の仕組みを勉強して、自分なりのトレーニングを編み出して実行するなどは、なかなかできない話だ。それを貫こうとするのは、やはり大きな目標を持っているからだと思う。強い信念があれば何事もかなえられるはずだ。
医療法人社団「悠仁会 羊ケ丘病院」
2月に札幌市厚別区青葉町3丁目(南郷通り沿い、厚別消防署向かい)に移転、新装開業した医療法人社団「悠仁会 羊ケ丘病院」。新開業から8カ月が過ぎ、整形外科の専門病院として地域医療の期待にこたえ、患者数も急増している。医療内容もエキスパートによる質の高いトップクラスの治療を提供。理事長の岡村健司医師は当ストライク・サイトのシリーズ「スポーツ整形外科に聞け!野球肩って何?」でおなじみのスポーツドクターだ。自身も高校球児として活躍したが、肩を壊すという辛い体験を持ち、スポーツ障害患者の立場になって治療するドクターとして評判が高い。
シリーズ「~野球肩って何?」(バックナンバー)
第1話 「その原因」
第2話 「投球フォームから」
第3話 「どうして起こる」
第4話 「症例の中から」
第5話 「症例の中から」
第6話 「不安定肩」
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取材協力:医療法人 悠仁会 羊ヶ丘病院