【中学クラブチーム訪問】日高シニア編
1月29日、中学硬式クラブチームの日高シニアを訪問した。今年の日高の3年生8人の進路は、道外へ2人。他は札幌、旭川、浦河町とそれぞれ進路希望が出ている。浦川 聡監督(51)は「中学以上に厳しい世界に入っていくが、野球を通じて人間を磨け。また友達も沢山つくれ」と心温まる言葉を送った。新チームは新人戦で決勝トーナメント進出するなど能力は高い。しかし選手の質を考えるとまだまだ上での活躍が想像できる。「夏こそは」と静かに闘志をみなぎる!
チーム訪問は、今年も代表して数人の選手たちに来季へ向けた抱負を色紙にしたためてもらった。また新チーム主将・原田航介君(2年・様似野球少年団出身)にはチームの特徴や目標を動画で語ってもらいました。
【動画】コチラ 冬季練習① 冬季練習② 冬季練習③ キャプテンからメッセージ
【フォトグラフ】コチラ
◆選手構成
2年生:14人 1年生8人
道外で頑張る二人の卒団生
今年の卒団した3年生の中には、道外で高校野球を目指すものいる。それは掛川 優君(3年・3年・静内ホワイトスターズ出身)。2月10日に滋賀県の滋賀学園高校の推薦入試に合格。同校の硬式野球部は、2009年度の第91回全国高等学校野球選手権大会で滋賀県代表として初出場。2016年度の第88回選抜高等学校野球大会にも出場し、ベスト8(準々決勝)進出を果たすなど県内の強豪だ。また中学時代から野球とスピードスケートの二足のわらじを履く関口佳弘君(3年・荻伏野球スポーツ少年団出身)は、この春からグラブとバットを置きスピードスケートの強豪校・山形県の山形中央高へ進学する。野球で培った粘り強い頑張りを武器にスピードスケートの世界で日本一を目指す。競技は違えど頑張ってもらいたい!
敗戦から選手の自覚が芽生える
さて新チームは昨夏、第4回理事長杯・決勝で日高シニアと札幌真駒内シニアが対戦し、決勝では日高が涙し準優勝に終わった。迎えた秋季全道大会新人リーグ戦ではケガの為、エースで4番の主将・原田航介(2年・様似野球少年団出身)が、不在の中、Gブロック1勝1敗1分のブロック2位で勝ち抜き、決勝トーナメント進出を決めた。しかし1回戦の相手・札幌西シニアに0-6と完敗。浦川監督は「投手陣、守備陣、さらに攻撃面においても中途半端」と表現した。「投手陣はバランスの良い投球フォームでしっかり投げ切ることが大事。打撃面はまだまだ振る力が足りない!」と力を込めた。土日は一日1,000スイングを目標にし、平日は300~500スイングと課している。札幌西戦を契機に選手の自覚が芽生え、行動が変わった。また秋季新人戦でケガで出場できなかった、原田もケガから復帰し万全で挑める。「春は選手全員が揃い万全で挑み、上位進出を狙います」と浦川監督。春からの日高は、秋とは違う戦いと結果を思い描いている。
同チームは3月から札幌真駒内、札幌中央、旭川西、岩見沢、釧路、恵庭、北海ベアーズ、小樽、札幌栄らとのオープン戦を経て開幕を待つ。
◎浦川監督が、印象深い試合と挙げた理事長杯・準決勝の札幌豊平東シニア戦
「2-2の同点で迎えた延長11回、タイブレークの末、先攻めの札幌豊平東に2点先制され、2点を追う11回裏の攻撃で、二死満塁から4番・秋田 真(2年・静内緑ホークス出身)が、右中間を破る走者一掃となる逆転サヨナラ3点適時打で勝利した試合」と目を輝かせた。
第4回理事長杯全道大会 兼 第3回マツダボール旗争奪全道大会
◇準決勝(平成28年7月30日、札幌麻生)
札幌豊平東
10100000002=4
20000000003=5
日高
(延長十一回)
(札)栗田、加藤、石坂―亀渕
(日)沢、冨菜―佐々木
~数人の選手を5段階評価~
浦川監督に聞いた
★投手陣では3人の名前が挙がった。浦川監督にはコントロール、スピード、経験、マウンド度胸、スタミナ、監督からの信頼度など5段階評価で選手を紹介。
◇久保田廉太朗投手(2年・荻伏野球少年団出身)は、コントロール④、スピード③、経験②、マウンド度胸⑤、スタミナ⑤、信頼度⑤。「結果を恐れず、荒々しく投げてほしい」とさらなる積極性に期待した。右投・右打。新人戦では打順は3番・投手兼三塁手として出場。身長171cm、体重54㎏。
◇澤 慶太郎投手(2年・荻伏野球少年団出身)は、コントロール⑤、スピード③、経験⑤、マウンド度胸③、スタミナ③、信頼度④。「球持ちの良い選手。もっともっと走りこんで大化けしてほしい」と期待した。左投・左打。新人戦では7番・投手兼一塁手として出場。身長168cm、体重62㎏。
◇冨菜海太投手(2年・うらかわ野球少年団出身)は、コントロール③、スピード④、経験③、マウンド度胸③、スタミナ③、信頼度④。「フォームに癖が無いので自信をもってやってほしい」と期待した。右投・右打。身長167cm、体重59㎏。
★打撃陣では2人の名前が挙がった。投手陣同様、浦川監督にバットコントロール、長打力、チームバッティング、ミート力、勝負強さ、監督からの信頼度を5段階評価で表してもらった。
◇秋田 真(2年・静内緑ホークス出身)は、バットコントロール③、長打力④、チームバッティング④、ミート力④、勝負強さ④、信頼度⑤。「常に打席では長打狙いのフルスイングでやってほしい」と長打に期待した。右投・右打。新人戦では4番・中堅手として出場。身長176㎝、体重65㎏。
◇森 大都(2年・静内緑ホークス出身)は、バットコントロール③、長打力④、チームバッティング③、ミート力④、勝負強さ④、信頼度④。「急成長している選手。自信をもってやってほしい」と伸び代に期待した。左投・左打。新人戦では2、6番・右翼手として出場。身長167㎝、体重54㎏。
★思い思いの言葉を色紙にしたためた
※NGワードは全国優勝、全国制覇。もちろん大目標であることは 周知のこと、その大目標を実現するために、チームの中で自分は何をするべきかを問いた。
◆「監督胴上げ」主将・原田航介選手(2年・様似野球少年団出身)
「昨年の秋季新人戦・決勝トーナメント1回戦で、ダメな戦いをしてしまい監督の期待を裏切ってしまったので、今年は優勝して監督を胴上げしたい」と強い気持ちで頂点を目指す。理事長杯では主将として4番・投手兼二塁手として出場。主将にエースで4番と言わずと知れたチームの大黒柱。ストレートのコントローグが持ち味。昨秋、登板できなかった悔しさを今春、爆発させてみせる。右投・左打、身長175cm、体重60㎏。
Q1)印象深い試合は
「秋季新人戦・決勝トーナメント1回戦の札幌西戦。ケガで出場できず悔しかった」と唇をかんだ。
Q2)チームのキーマンは
「中野総一郎(2年・えりも新栄野球少年団出身)です。この選手が試合で活躍すると盛り上がる」と期待した。
◆「機動破壊」千葉周平選手(2年・静内緑ホークス出身)
「自分の足を生かし、相手の守備陣を破壊する」と意気込んだ。秋季新人戦では1番・遊撃手として出場。守備範囲も広くしなやかなグラブさばきには自信がある。攻撃では俊足を生かしチャンスを広げます。右投・左打、身長160cm、体重53㎏。
Q1)印象深い試合は
「秋季新人戦・予選リーグの旭川北稜戦。リードしていたが、自分たちのエラーから失点を重ね追いつかれ引き分けとなった試合」と悔しがった。
Q2)チームのキーマンは
「自分です。1番打者なので自分が出塁して最初にリズムを掴みたい」と力を込める。
Q3)秋季新人戦を戦い終えて、対戦相手の中に良い選手だなぁと思えた選手を一人挙げてください。
「札幌北シニアの髙木和真選手(2年・新琴似スラッガーズ出身)です。打撃でのバットコントロールが凄かった」と舌を巻いた。
◆「全力」佐藤夕介選手(2年・門別本町野球スポーツ少年団出身)
「打席に立っていても迷い、思い切り打てなかった。今年はすべて全力プレーで挑みたい」と意気込んだ。秋季新人戦では7番・外野手として出場。外野からの正確な送球が持ち味だ。右投・右打、身長166cm、体重53㎏。
Q1)印象深い試合は
「秋季新人戦の北見戦。終盤で一死三塁の場面、レフトオーバー三塁打で勝ち越し打を打てた」と笑顔を見せる。
Q2)チームのキーマンは
「原田航介(2年・様似野球少年団出身)です。いつもチームを盛り上げてくれる」と期待した。
※中学クラブチーム訪問企画は、ベースボール北海道ストライクを応援してくださっているチームさんを優先して行っております。
協力:日高シニア球団