全国制覇 東16丁目フリッパーズついに学童の頂点掴む!
◆高円宮賜杯第37回全日本学童軟式野球マクドナルド・トーナメント
▽決勝 東16丁目フリッパーズ8‐7北ナニワハヤテタイガース(八回特別ルール)=(15日・大田スタジアム)
全日本学童マクドナルド・トーナメントの決勝が16日、東京都の大田スタジアムで行われた。
北海道勢初となる決勝進出を決めた北海道南代表の東16丁目フリッパーズが、兵庫県代表・北ナニワハヤテタイガースとの雨中激戦を8‐7で制し初優勝に輝いた。
七回終わって3‐3。同点で迎えた八回からタイブレーク制(無死満塁)が導入され、先攻めの東16丁目が、5点を先制。
後攻めの北ナニワに4点奪われ尚、二死三塁の場面で最後の打者を投飛に抑えるとマウンド上で歓喜の輪が生まれた。
全日本学童37年の歴史で、初めて北海道勢が日本一を掴んだ瞬間となった。
◆決勝
東16丁目フリッパーズ(北海道南代表)
00003005=8
01101004=7
北ナニワハヤテタイガース(兵庫県代表)
(八回特別ルール)
(東) 斉藤-佐々木涼
(北) 寺田-倉内
▽二塁打:福田、大塚(東)、舟越、倉内、高橋(北)
東16丁目、激闘の決勝!
東16丁目は、準決勝で関東ナンバー1の呼び声高い茎崎ファイターズ(茨城県代表)を逆転の2‐1で下し勢いに乗って決勝進出。
16日の決勝の相手は、北ナニワハヤテタイガース。
過去に第8回大会で優勝するなど強豪。
準決勝では前年度優勝の長曾根ストロングスを2‐1の逆転で下しこちらも勢いに乗っていた。
五回、4連打などで一時逆転!
東16丁目打線は、北ナニワ・先発寺田投手の丁寧に低めに集めたボールに苦戦を強いられた。
特に緩いボールが打者の手元で沈み四回まで凡打の山を築いた。0‐2と2点を追う五回、先頭の7番・小保内貴堂(6年)が、右前で出塁すると8番・按田成琉(6年)も内安でつなぎ無死一、二塁の好機。
続く9番・佐藤レオン(6年)が、三塁線へセーフティーバントが切れない!切れない・・・そのままボールは三塁ベースへ。
無死満塁とチャンスが広がる。続く1番・大塚渉夢(6年)が、センターの頭上を越える起死回生のエンタイトル2ベースで一気に三走・小保内、二走・按田が生還し同点とした。
次打者が凡退後、3番・長内陽大(6年)の内ゴロの間、三走・大塚が生還し、逆転の3点目を挙げた。
しかし五回裏、北ナニワの攻撃で、二者連続2ベースで1点献上。
さらに次打者に中前打され、二走が一気にホームを狙ったが、ここは中堅手・小保内の好返球もありホームタグアウト。
紙一重で勝ち越しを許さずゲームの流れを譲らなかった。
笹谷武志監督(38)は「このプレーが大きかった!練習でやっているプレーですが、よく同点で抑えた」と選手たちを称えた。
八回タイブレークの末、全国制覇掴む!
先攻めの東16丁目は、無死満塁のタイブレークは三走・大塚、二走・坂本大河(6年)、一走・長内。
ここで先頭の4番・佐々木涼斗(6年)が、5球目をサード強襲内野安打で1点先制。
続く5番・斉藤が中前2点適時打でこの回3点目。次打者が犠打で一死二、三塁とすると7番・小保内が右前適時打で4点目。
さらに今大会ラッキーボーイ的存在の8番・按田の内ゴロがアンツーカーで弾みその間、三走が生還し一挙5点を挙げ、結果これが決勝点となった。
八回裏、北ナニワの怒涛の攻撃を4点に抑え、最後の打者を投飛に打ち取りタイブレークの末、8‐7で見事初優勝に輝いた!
昨年の準決勝で長曾根に敗れてから決勝まで本当に長く厳しかったとはずだ。
全日本学童初優勝と言う栄冠を手にした笹谷武志監督(38)は「決勝では北海道に風が吹いているように感じた。優勝できてうれしい」と胸を張った。
投のヒーローは斉藤隼人投手(6年)。
1回戦から準決勝までの5試合すべて継投できたが、決勝は斉藤投手が一人で八回まで投げ抜き歓喜の輪の中心にいた。
完投した斉藤について笹谷監督は「真面目で何事もブレずにやれる子。
気持ちだけは折れないようベンチから檄を飛ばし、最後まで投げ抜いてくれた」と誇らしげだった。
また北ナニワについて「やはり関西のチーム。勝負強く!動きが素早い」と敬意を表した。
一昨年、昨年と悔し涙をのんだ大田スタジアムで、今年の東16丁目は先輩たちの思いを胸にうれし涙に変え歓喜した。
この優勝によって、前年度優勝枠として来年の8月に行われる第38回大会の出場権が与えられた。
新チームはまもなくスタートし、1回戦で出場した佐々木颯大(5年)、増田圭吾(5年)、飯田椋也(5年)などがチームをけん引しそうだ。
来年、連覇の懸かる夏に再び常勝チームとなって東16丁目フリッパーズの熱い夏に期待したい!
協力:東16丁目フリッパーズ