2つのけが乗り越え-大麻チャイルズの小原君
スポーツ障害治療の専門病院として高度な医療技術を提供し、地域医療の拠点になっている「医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院」(札幌市厚別区青葉町3丁目)。今年3月には外来のリハビリ専用施設「羊ヶ丘病院付属リハビリクリニック」(同区青葉町11丁目)を新設、増え続ける患者に対応している。シリーズ連載企画「院内で見つけたアスリート」は、同クリニックに通院する江別・大麻チャイルズの小原健次郎君(大麻東小5年)を紹介する。5年生でレギュラーの座を射止め、「さあ、これから」と意気込んでシーズンに臨んだ矢先に左足ひざ、右ひじを損傷するアクシデントに見舞われた。ショックは大きかったが幸い軽い損傷段階で治療に当たった結果、ヒザの方はほぼ完治しヒジも順調に回復、早期復帰へ明るい兆しが見えてきた。
▽小原 健次郎(大麻東小5年=145センチ、36キロ、一塁手)江別・大麻チャイルズ
兄が大麻チャイルズで野球をしていた影響で「自分もやってみたい」と小学2年生から始めた。4年生から準レギュラーで活躍し、今年はレギュラーの座で頑張る-と意気込んでいた矢先にけがをした。今のポジションは一塁手だが、それまでは捕手をしていた。捕手動作でヒザに負担がかかり過ぎたのか、シーズン開幕直前の4月に痛みが強くなり羊ヶ丘病院付属リハビリクリニックで治療を受けることになった。治療を続けヒザ完治が見えてきた5月初旬、以前から気になっていた右ヒジも併せて診てもらったところ、なんとヒジにも損傷(剥離骨折)があることがわかり、二重のショックに見舞われた。
幸い、ヒザ・ヒジとも初期段階だったため順調に回復し、今はヒジ治療のみに専念し、リハビリに頑張っている。「リハビリの先生から正しい投げ方などを教えてもらい、いい感じで投げられるようになった」と笑顔で話す。早くけがを治してチームのみんなと野球をやりたい一心でリハビリに取り組む小原君は、副キャプテンの重責も担っている。足も速く打順も5、6番で、まさにチームの牽引車だ。「優勝に関係なく、6年生の手助けができるような選手でありたい」と、チームのため-を強調する。当面の目標は1日も早く完全復帰して、まずは江別市内大会の優勝を目指す。
(記者の目・中山武雄)「打って、守ってホメられるとうれしい」と野球の楽しさを話す。けがにも暗さは感じられず、前向きな姿勢で窮地を乗り切るシンの強さが見える。目標もでっかく「プロ選手になれればなりたい」。初心を忘れずに突き進んでほしい。
羊ヶ丘病院付属リハビリクリニックが開業
「医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院」(札幌市厚別区青葉町3丁目=岡村健司理事長、倉秀治病院長)が今年3月21日、リハビリ専門の「羊ヶ丘病院付属リハビリクリニック」を同区青葉町11丁目に新設、開業した。治療施設内には野球基準に適合したリハビリ用のマウンドなど、スポーツに特化した最新の運動機器が勢ぞろいし、外来のリハビリ専用のクリニックとして注目されている。新設の「リハビリクリニック」は羊ヶ丘病院と連携し、質の高いリハビリを提供。建設地も羊ヶ丘病院から車で5分程度で移動できる近距離に位置している。
理事長の岡村健司医師は肩関節鏡視下手術7000例の実績を誇り全国トップクラス。当ストライク・サイトの「野球肩って何?」でおなじみのドクターで、自身も高校球児で活躍したが肩を壊して夢を絶たれた辛い経験を持ち、患者の立場になって治療をする医師として人気も高い。また、理学・作業療法士の大半が学生時代には野球、サッカー、バレーボール、テニスなどのアスリート経験者で、こちらも患者の気持ちをよく理解し、良き相談者にもなっている。当サイト・ストライクで連載した「野球肩って何?」(バックナンバー)は、野球を始める少年少女や父母らの人気コーナーになった。
「野球肩って何?」
第1話「その原因」
第2話「投球フォームから」
第3話「どうして起こる」
第4話「症例の中から」
第5話「症例の中から」
第6話「不安定肩」
【受付・診療時間】
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取材協力:医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院