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『全中・決勝』で観た、部活動のあるべき姿<浦井氏寄稿>

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(写真・北海道ブロック長提供)




“平成30年7月豪雨” 台風7号および梅雨前線等の影響による集中豪雨で瞬く間に住宅街を飲み込み甚大な被害があった被災地・広島県で『全国中学校軟式野球大会』いわゆる「全中」が、行われた。

 道勢の2チームは初戦で涙となったが、決勝の舞台には今年も北海道ブロック長・浦井一樹氏の姿があった。そんな頂点を懸けた試合、また舞台裏での選手たちの様子が知りたく今回無理を承知でお願いしたところ快くペンをとっていただいた。また浦井氏の「あらためて部活動のあるべき姿を学んだ」の一文が私の心に響いた。是非、一読お勧めいたします。

『全中・決勝』で観た、部活動のあるべき姿

北海道ブロック長・浦井 一樹

今年の大会は、西日本豪雨被災地・広島県で行われた。

開催地担当者の懸命な努力や苦労、様々な思いが、開始式での地元中学生による歓迎の言葉に凝縮されており、また、日本全国各地からの激励や支援が、この全国大会を支えていた。

さて、決勝戦は2時間37分という長さを感じさせない、感動的な試合となった。

全国から注目される投手を擁する高知中学校だが、日本一に相応しいエピソードを紹介したい。

大会期間中、選手達と同宿になり、挨拶はもちろん他のお客さんへの配慮もできる大人の集団だなぁと感じた。

私も過去に色々なチームのホテルでの過ごし方を見てきたが、野球以外の振る舞いで応援したくなる魅力があるチームは少ない。

名門私立強豪校なので、厳しい規律と怖い指導者が睨みをきかせながら選手の行動をコントロールしていることを想像していたが、引率者の姿がなくても、ロビーや廊下・朝食会場では群れたり騒ぐことなく静かに過ごし、上級生や兄のような存在の学生コーチが面倒を見ながら、大盛飯を黙々と食べていた。

大会2日目からの登場のため、初戦の朝に「やっと試合ができるね」と声をかけたところ、さわやかな笑顔で「はい!」と返してくれた。全中出場決定後に学園事情で監督交代という逆境の中、試合前シートノッカーは控え選手が、試合中のサイン出しは捕手である主将が務め、ピンチ時の守備タイムも全て選手が自主的に進めていた。

スタンドの応援はベンチ入り以外の部員はただ一人だけだった。その他は選手の家族がメガホンもまばらにプレーごとに拍手や声援を送るという質素なものだった。

決勝戦は、見ごたえのある投手戦となり、延長九回無得点のまま両校譲らず、十回からはタイブレーク方式(無死満塁)により日本一を決めることとなった。

先攻の高知中学校9番打者がタイムリーを放ち1点を先取、予選から一度も失点しなかった仙台育英秀光中学校から初めて得点した。

その裏、秀光中学校・先頭打者の初球、それまでチームを支えて来た捕手(主将)が投球をはじき同点となり、窮地に立たされた。

しかし、小学校からバッテリーを組んできた2人の信頼関係は厚く、投手が捕手の胸をグラブで軽く叩く無言のやりとりが観客の胸を熱くさせた。

後続の強力中軸打者3人を打ち取り、十一回表に高知中学校が再び1点を勝ち越した。

その裏、最後のアウトを捕手自ら3塁ランナーを挟みスライディングタッチして日本一の栄冠をつかんだ。

延長十一回を戦い抜いた高知中学校ベンチの選手全員が、負けたチームのごとく声をあげて泣いていた。
ここに至るまでの指導者からの教えを吸収し、全国の舞台で本当の意味で自立したチームを完成させて日本一を掴んだ。

昨年日本一を獲った白老白翔中の選手たちが“エンジョイ・ベースボール”を合言葉に若い指導者とともに成長しチームを完成させた事を思い出し、高知中学校の姿を重ね、あらためて部活動のあるべき姿を学んだ。

◆決勝(23日、呉市二河野球場)
高知中学校(四国代表・高知県)
00000000011=2
00000000010=1
仙台育英秀光中学校(東北代表・宮城県)
(十一回延長タイブレーク)
(高)森木-吉岡
(仙)伊藤、笹倉-木村
▽二塁打:八巻(仙)

協力:北海道ブロック長




ストライク発行人 大川

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