DAIの中学軟式ぶら~りウォッチ!
「中学軟式クラブ日高大会~5/22」
第28回全日本少年軟式野球日高地区予選大会~5/22
●様似町観音山スポーツ公園野球場
① 富川中クラブ3-1浦河第二中クラブ
② 荻伏中クラブ-振内中クラブ(棄権)
③ 様似中クラブ7-2富川中クラブ
④ 新冠中クラブ4-3荻伏中クラブ
● 浦河町潮見が丘球場
① 静内中クラブ11-0門別中クラブ
② 浦河第一中クラブ4-0平取中クラブ
③ 浦河第一中クラブ7-0静内中クラブ
● えりも町営球場
① 静内第三中クラブ1-0三石中クラブ
② 静内第三中クラブ3-1えりも中クラブ
全国大会は、皆さんご存知「ハマスタ」で行われる中学軟式クラブ大会。
学校や地区によっては中体連ではなく、こちらが本番ともいえ、全道大会も毎年数多くの関係者で盛り上がる。
例年、日高大会も土日の二日間で行われるが、5/21の雨で一日延期となり準決~決勝は5/28に。
しかし、ここ数年は少子化の影響でチームを結成するのも一苦労な学校がほとんど・・・
そうはいっても勝てば全道。
もちろん、親御さん達も気合入ってます!!
ということで、今日は何試合かを「ハシゴ」。
下馬評通り優勝候補の浦河第一中と様似中は順当に勝ち上がり、打線の強い新冠中も荻伏中を逆転サヨナラで破った。
そんな中、今日はチームは敗れたものの活躍が目立っていた選手をご紹介。
まずは、平取中の3年で3番ピッチャー坂本君。
彼の父は春季高校野球の全道大会(円山球場)で3打席連続ホームランを放っているスラッガー。
170cmでガッチリした体格からは想像もつかないほど柔らかいフォーム。
テイクバック~リリースも素晴らしく、ストレートも速い。
しかし、今年になって特に目につくのはバッティング。
父親譲り!?でポイントが近くスイングも速いため、ボールは高~いフライに。
軟式野球の場合、ボールに合わせてスイングをしヒットを打つのは将来的にあてにならない。もちろん、それも技術だが、そんなのは大人になってからでいいはず。
やはり、よくいわれるようにギリギリまでボールを引きつけ一気にスイングをする。もちろん、そこに至るまでの技術(タイミングやバットの軌道、始動など)は必要だが。
もう一人は、荻伏中3年、こちらも3番ピッチャーの上山君。
上山君は身長176cmの変則サウスポー。
イメージは「武田勝」のようで、ストレートもナチュラルに変化し、しかもコントロールが良い。
そこで今日の「ここにチュウモ~ク!!」(笑)は、よくいわれるピッチャーの「トップ」について。
彼は「トップ」をイメージし過ぎるあまり、投げる腕の上がるタイミングが早く「かつぐ」感じになってしまう。
この状態で腕を真上から投げさせようとすると、ボールと頭の位置が離れ、投げる腕が「ひらく」。
しかも、「かついだ」時点から並進運動をするため、上体は横に回転しやすくオーバースローには不向きに決まっている。しかも、一度「トップ」と呼ばれる場所で静止!?に近い状態からリリースに向かうので、「かつがない」投手より助走が1メートル以上は短いことも事実だ(もちろん、プロの「それ」はまったく参考にならない。プロは正しくなくとも、理にかなっていなくとも、投げてしまえる身体能力があるから。)
しかし、荻伏中の監督さんは無理にオーバースローにはさせず、選手の好きな位置からボールを投げさせている。
上山君の場合はスリーク。
結果、綺麗とはいえないフォームだが、手の平が正面を向くのをギリギリまで我慢でき、スピードはないが「キレ」の良いボールを投げられている。
長い目で見ると、体格を活かしオーバースローにするか、今の状態での最適を探すか。どちらにしても学生は、その子に合い理にかなったフォーム作りが大事になる。
佐藤 大(北海道日大高~札幌大)
日高ベースボールスクール/代表