KB日高ウオッチ!~「礼」
前回の「食」に続き、今回は「礼」。
「礼」と一言でいっても、人として挨拶するなんてのは当たり前のことです。
例えば、練習場の入口出口での「礼」。
練習開始の「礼」。
練習終了の「礼」。
大人の前を頭を下げて通る「礼」。
などなど、野球ではプレー中、またそれ以外での「礼」は山ほどあります。
練習中、もっとも「礼」を尽くさなければならないのは自分に協力してもらった時の「礼」。
投球練習で受けてくれた捕手への「礼」、ティーバッティングでボールをあげてくれた人への「礼」。
ここが「軽く」なると、気付きが遅れ、のちに思いもよらない場面で怒り怒られることに。
しかし、「礼」は人だけに限りません。
グラブやバットや防具なども。
生徒は、グラブやバットやマスクなどを床や地面に置いたつもり、だが他者から見ると高い位置から投げたと見える。
これは「礼」に欠ける。
足元に寄ってきたボールを足で払う。
もちろん、ボールに対しての「礼」に欠けている。
練習メニュー終了後、グラウンドや体育館を歩いて下がる。
これも「礼」に欠ける。
家から持ってきた弁当を食べ残す。
もちろん「礼」に欠ける。
汗をかいたが、着替えを忘れそのままに。
これは自分の「体」への「礼」に欠ける。
もちろん、プレーでも。
その選手にとっては簡単に出来るはずのプレーが出来ない。
もちろん、これも「礼」に欠ける。
まだまだ挙げればキリがないですが、大切なのは選手が「礼」を読んで字のごとく「身」につけるということ。
単に「身」につけると聞けば簡単ですが、他者から注意されることのないほどに「礼」を身につけるとなると、昨今の親子、学校事情を考えると難しいかと。
ここは、当スクールが身をもって指導していきます。
確かに生徒に注意を呼び掛けるのは、大人の立場でも相当な労力を使いますが、これは今も昔も同様に「礼を尽くせば技術も上がる」を実践していかなければならないと思っているからです。
しかし、「一方的な注意」ばかりが目立つここ20~30年の小中学生での野球指導事情。
真の意味での「礼を尽くせば技術も上がる」を果たすには説得力のある、また主観からだけではない「技術論」も必要になり、一方だけではない、つまり「ローテク」と「ハイテク」の両輪のみが生徒を指導し得るものだと考えます。
技術的な「投」「捕」「打」は、またの機会にしたいと思いますが、特に「投」はストライクさんでもお馴染み、瀧内院長先生の「たきうちプレス」が大変参考になり、当スクールでも直接、院長先生からの指導もいただいております。
「礼」を身につけ行動に余裕を持つ。
当たり前の話しですが、何に対しても「礼」から始まると認識し体が覚えてしまえば、もちろん「社会」に出てからも役に立ちます。
また、「礼」を出来る生徒と出来ない生徒では、これも当たり前ですが、時間の使い方、使われ方も違い自分でコントロール出来る方が、当然「余裕」が生まれます。
この「礼」からくる「余裕」こそが高校野球をやるうえで大きな大きなポイントになるのです。
佐藤 大(北海道日大高~札幌大)
日高ベースボールスクール/代表