けが完治も見えた!今季にかける立命館の東海林君
JR新札幌駅、地下鉄新さっぽろ駅からほど近く、地域医療の拠点になっている「医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院」(札幌市厚別区青葉町3丁目)。患者急増に対応して昨年3月に開業した外来専用の羊ヶ丘病院付属リハビリクリニックに通院するスポーツ競技者を紹介するコーナー、今回の「院内で見つけたアスリート」は立命館慶祥高の東海林秀也君(16、1年、投手)に登場してもらった。東海林君は帯広・南町中時代、全国大会の全日本軟式野球大会にエースとして出場した期待の星だが、高1の昨年8月に右肩を手術し1か月の辛い入院生活を経験した。今はほぼ完治し、2年生になる今シーズンにすべてをかけて完全復帰を目指している。

けがもほぼ治り、リハビリ室で投球練習をする東海林君

立命館慶祥高の東海林秀也君
▽東海林 秀也(16、立命館慶祥高1年=166センチ、68キロ、投手)帯広・豊成ファイターズ-帯広・南町中軟式野球部-立命館慶祥高硬式野球部
初めてのけがでショックも大きかった。しかも利き腕の右肩の損傷に心の動揺も少なからず、最初は不安も隠せなかったが、医師の「リハビリをしっかりやれば元に戻る」との言葉を聞いて安心したと、振り返る。大学病院での1か月の入院生活も早期復帰を考えてプラス思考で過ごした。羊ヶ丘病院付属リハビリクリニックには今年1月から通院し懸命なリハビリを続け、今では普通にボールが投げられまで回復し、ほぼ完治の状態になりシーズン開幕に向け気分も弾んでいる。
小学生までは捕手をしていたが、中学になって顧問の先生に勧められて投手に転向した。それが当たりメキメキ頭角を表し南町中のエースに昇りつめた。中2の時は単独で北海道選抜メンバーに選ばれアジア大会に出場、中3時には全日本軟連北海道大会にチームが優勝しエースとして全国大会に出場した。結果は1回戦敗退だったが、その内容には本人も大満足している。並みいる強豪チームの中にあって南町中は数少ない公立校での勝ち上がりは大きな価値があった。憧れの横浜球場での初戦は強豪・倉敷クラブ(準優勝)だったが、エース・東海林君は7回まで被安打1の1-1まで力投した。延長の促進ルールで1-4で敗れ去ったが、本人にとっては「負けて悔いなし」だった。
「大学進学するので勉強と両立して野球に取り組んでいます」という東海林君。リハビリ担当の先生から教えてもらったトレーニング法などを活用して寮生活の中で、しっかりと自主トレをやり勉強も怠りなく頑張っている。今年は勝負の2年生、「1年生の時はけがで何もできなかったので、今年はシーズンを通して活躍できるように体調を整えて臨みます」。けがも完治し、野球と勉強の二刀流でこれからが本番! 東海林君の意気込みは一段とヒートアップしている。
(記者の目・中山武雄)「野球と勉強」の両立を目標を持って突き進む考えに感心した。目標が叶わなかった場合もしっかりと次の進むべき道を立てている。本人は「今は勉強が優先」とも言い、着実に目標に向かう姿は立派の一言です。
「医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院」(札幌市厚別区青葉町3丁目)が昨年3月に外来患者専用のリハビリ施設「羊ヶ丘病院付属リハビリクリニック」を近隣の同区青葉町11丁目に開業し2年目に入り、急増する患者へより良い医療サービスに対応している。施設内には野球規準に適合したリハビリ用のマウンドや最新のスポーツ鍛錬器具などをそろえ、患者の早期復帰をサポートしている。
理事長の岡村健司医師は肩関節鏡視手術7000例を超える実績を誇り全国トップクラス。当ストライク・サイトで連載した「野球肩って何?」(バックナンバー)は野球少年・少女、指導者や父母らの人気コーナーになった。また、リハビリを担当する理学療法士・作業療法士は90人を超えるスタッフが対応、その大半が学生時代には野球、サッカー、スキー、テニス、バレーボールなどのアスリート経験者で、患者の気持ちをよく理解し、あるときは良き相談者になり、患者の心の支えになっている。
「野球肩って何?」(バックナンバー)
第1話「その原因」
第2話「投球フォームから」
第3話「どうして起こる」
第4話「症例の中から」
第5話「症例の中から」
第6話「不安定肩」
【受付・診療時間】
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羊ヶ丘病院付属リハビリクリニック ☎011-351-0881
取材協力:医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院