第10回 ミネラルをしっかりと。

アスリート弁当 試食会
先週、北海道に上陸した台風21号、そして北海道胆振東部地震…と、災害が続きましたが、みなさまお怪我等なくご無事でいらっしゃいますでしょうか。まだまだ不便な生活が続くと思いますが、少しでも早く日常に戻ることを祈るばかりです。
今回は、災害時に不足しがちな栄養素「ミネラル」についてお話しします。
栄養素としてのミネラルは、カラダの構成成分であったり、カラダの働きを正常に維持したりと、生命の維持に必要な元素を指し、カルシウムや鉄、ナトリウムなどがあります。
体内でつくり出すことができないため、日々の食事によって摂取する必要がありますが、適量の幅が狭く、とりすぎや不足によって生活習慣病の原因にもなります。
日本人の食生活では、カルシウムは不足しがち、ナトリウムやリンはとりすぎる傾向があります。
ナトリウムは塩分、リンは加工食品には必ずと言っていいほど入っています。
リンは摂りすぎるとカルシウムの吸収を妨げます。
今回のように地震の影響で停電が起き、料理できない状態の時、食べるものは限られてきます。
カセットコンロがあれば、火を使う調理ができますが、スーパーで食材が買えなかったり、冷蔵庫の食材を使えない時には、インスタント食品メインの生活になると思います。
インスタント食品は、身体に悪いイメージを持つ方も多いかもしれませんが、食べすぎなければ、心配はいらないと思います。
災害時はインスタント食品への悪いイメージで食べないよりも、少しでも食べてエネルギーを摂取することが大事です。停電中も停電後も、我が家はインスタントラーメンにお世話になりました。(普段はインスタント食品を食べさせていないので、子供たちは大喜びでした。)
インスタントラーメンだけですと、不足している栄養素が多いので、具を添えたいところですが、我が家は地震直後は野菜などの食材もほとんどない状況でした。
インスタントラーメン(袋麺)の栄養成分表には、たんぱく質、脂質、炭水化物の他には、ナトリウムとカルシウムしか書いていません。明らかにビタミン不足、栄養不足です。
私は、常温で保存していた玉ねぎをスライスしてインスタントラーメン(しょうゆ味)と一緒に煮込み、ラーメンの上にレトルト食品の牛丼の具をのせました。
これで少しはたんぱく質摂取も増え、気分が落ち込みがちな停電の夜に見た目でも気分が上がるような豪華に見える盛り付けになりました。それから、ビタミンとミネラル、食物繊維が豊富な海藻をラーメンに添えて、少しでも身体に必要な栄養素を摂れるように心がけました。
災害時には、「バランスの良い食事」を意識するのは大変です。
無理しない程度に少しでも多くの栄養素を摂取できるように、普段から常備できる食品を買っておくことが大切です。
海藻類、高野豆腐、干ししいたけ、ドライフルーツ、ナッツ類はビタミン・ミネラルを摂取できますし、
切り餅は高エネルギー源である炭水化物ですので、カセットコンロがあれば調理できます。
インスタント食品や乾物は、組み合わせ次第で通常の食事と同じように栄養素を摂取できますが、いずれにしても摂りすぎは注意です。
増量、減量などにも注意しながら食べることが大事です。
それから、災害時にはストレスもたまり、免疫力が低下しますので、ビタミンCたっぷりの飴を常備しておくのも良いでしょう。
食べ盛り、育ち盛りのお子さんがいらっしゃるご家庭は、栄養面では心配なことも多いかと思いますが、少しでも参考になれば嬉しいです。
最後になりましたが、冒頭にあります写真のお弁当の試食会が決定いたしました。
以前、こちらのコラム(第6回)でも紹介させていただきましたが、弁当工房ハラペコさんとのコラボで受注販売開始をさせていただいたアスリート弁当の試食会を開催いたします。野球を意識した食事のミニ講座もいたします。詳細は私のブログをご覧ください。

老田よしえ
▽老田よし枝プロフィール
AFM北海道 主宰、アスリートフードマイスター1級、メンタルビジョントレーニング インストラクター。
テレビ局でADとして勤務後、結婚。退職した後、夫婦で渡米。2001~2014年アメリカ・ニューヨーク州在住。現在、野球少年の2児の母として日々奮闘中。
趣味はスキー(SAJ公認スキー準指導員)。
★ブログ「ライスボ~ル アスリートフードマイスターの母による野球少年を大きく育てる方法。」http://www.athletefoodmeister-yoshie.com/
★Facebookの「AFM北海道」のページではイベント情報を掲載しています♪
9月開催の「野球 食トレ塾」、「メンタルビジョントレーニング入門講座」の受付もしております。こちらも詳細はブログ、または、FacebookのAFM北海道のページをご覧ください。