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肩の痛み

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球春到来を待ちわびる札幌円山球場

春のセンバツ甲子園も始まり、いよいよ北海道でも間もなく球春到来となるころでしょう。しかしこの時期待ちわびた土のグラウンドでの最初の投球・キャチボールで、肩肘を痛める選手は少なくない。是非しっかりアップの上、始めていただきたい。

今回は肩の痛みについて、2月13日(月)に移転リニューアルした、肩のスペシャリストでもある羊ヶ丘病院・理事長兼副院長の岡村健司医師の協力の下紹介する。(書き手大川祐市)

医療法人 悠仁会 羊ヶ丘病院
札幌市厚別区青葉町三丁目一番十号(南郷通り沿い 厚別消防署向かい)
電話(011)351-2211

みなさんこんにちは。羊ヶ丘病院整形外科の岡村健司です。

今回は野球肩に時々見られる、腱板損傷(断裂)のお話をします。

以前、第4話で肩インピンジメント症候群のお話をしました。肩インピンジメント症候群は野球肩の原因の中で最も多く、投球フェーズのトップからリリースする間に肩の腱(腱板)が骨の間でこすれて炎症が起きることが痛みの原因であると書きました(図1)。

インピンジメント症候群が進行すると腱板そのものに傷がつき腱板損傷を起こします。一般に腱板損傷とは軽い腱板の傷のことを言い、損傷が強くなると腱板断裂に進行します。しかし野球肩で腱板が完全に切れることはまれで、腱板が部分的に切れる腱板部分断裂がほとんどです。ところで腱板は肩の関節の周りにある腱で棘上筋腱、棘下筋腱、肩甲下筋腱、小円筋腱の4つで構成されています(図2)。

腱板は肩がぶれないようにしっかりささえている働きをしています。4つの腱板の中で棘上筋腱が肩峰と上腕骨の間の狭い場所にあるため最も損傷をうけやすいです(図3)。腱板が部分的にでも切れると肩を動かすと痛い、肩に力が入らないなどの症状が出ます。野球肩ではトップからボールリリースあたりで痛みが出ます。またボールが遠くに投げれない、早い球が投げれない、肘が下がるなどの症状が出ます。腱板の損傷を治療しないで放置すると投球時に肩のぶれが大きくなり、肩の他の部分(肩関節唇や二頭筋長頭筋腱)にストレスがかかり損傷することがあります。

治療は痛みが強いときは肩を休める必要があります。肩を休めても痛みがとれない場合は消炎鎮痛剤(痛みどめ)を処方したり、時には肩にステロイド注射を打って炎症を抑えます。そして腱板の機能を高めるリハビリ(腱板、肩甲骨周囲筋、体幹訓練)を並行して行います。腱板がたとえ少しぐらい切れていてもこのような外来治療とリハビリで症状が良くなる場合が多いです。しかし症状が良くならず、野球に復帰することが困難であれば腱板を修復する手術が必要になります。ただ野球肩の場合はほとんどが腱板の部分断裂で正常部分が多く残っているので、腱板の傷んだ部分だけを内視鏡できれいに除去する腱板デブリドマンの手術で済む場合がほとんどです(図4)。手術を行った場合は手術後3ヵ月から投球を少しずつ再開して6か月で試合復帰可能となります。次回は野球肩でしか見られない特殊な投球障害病変のベネット骨棘の話をします。

以前平成23年11月19(土)に札幌白石のコンベンションセンターで行われた前田健さんのベースボールパーフォーマンスセミナーに行ってきました。投球動作を理論的にわかりやすく解説して、投球練習の方法を詳しくビデオで説明していただき非常に勉強になりました。セミナー終了時にスポーツ整形外科医の立場から2-3の質問をさせていただきました。その一つが“理想的な投球フォームでボールを投げれば、肩の痛みはなくなりますか”というものです。前田健さんの答えは“多くの痛みはなくなるでしょう”との答えでした。私はボールを上から投げる動作は基本的に肩に無理な動作で、たとえ理想的なフォームでボールを投げても肩への負担が大きく、毎日ボールを投げていると多くの選手で肩の痛みが出るのではないかと思っています。だからこそ野球肩の原因をよく理解して、予防に努めることが大切と考えています。

協力:医療法人 悠仁会 羊ヶ丘病院



ストライク発行人 大川

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