ホクレン旗・三笠スピリッツが全道初V
♢第37回ホクレン旗争奪 北海道少年軟式野球選手権大会(5日 札幌・麻生球場)♢
♢主催 北海道少年軟式野球連盟、北海道文化放送、道新スポーツ ♢協賛 ホクレン
決勝、準決勝の3試合が行われた。
決勝はどちらも初優勝を目指す三笠スピリッツ(空知)と富良野東ドングリーズ(上川)の対戦となり、三笠スピリッツがタイブレーク(促進ルール)となった八回に一挙6点を奪い激闘に決着をつけ、初の全道優勝に輝いた。
3位は緑苑台ファイターズjr(石狩)、別保イーグルス(釧路)。
優勝した三笠スピリッツと準優勝の富良野東ドングリーズは10月に秋田市で開かれる「北日本選手権」に出場する。
大会の模様は8月15日午後2時50分からUHBで放送される。
♢準決勝
別保イーグルス(釧路)
01000=1
40301=8
富良野東ドングリーズ(上川)
(五回コールドゲーム)
(別)西田-高橋
(富)今野、吉田-舘山
▽三塁打 香川、中山(富)
▽二塁打 松下(富)
三笠スピリッツ(空知)
02022=6
00000=0
緑苑台ファイターズjr(石狩)
(五回時間切れ)
(三)瀬戸琥、糸田-齋藤
(緑)石川-高井
▽二塁打 川辺(緑)
♢決勝
三笠スピリッツ
00001116=9
00002012=5
富良野東ドングリーズ
(七回以降促進ルール、一死満塁)
(三)瀬戸琥、糸田、齋藤-齋藤、糸田
(富)吉田、今野、及川-舘山
▽三塁打 齋藤2(三)
三笠VS富良野 熱闘!これぞ決勝戦
すさまじい戦いだった。
三笠スピリッツと富良野東ドングリーズの決勝戦は取られたら取り返すバトルを繰り返し、タイブレーク八回表に大量6点を奪った三笠スピリッツが決着をつけて全道一の冠をもぎ取った。
前半四回までは三笠スピリッツの先発・瀬戸琥太郎投手と富良野東ドングリーズの吉田悠投手の投げ合いとなり、スコアボードにはゼロが並んだ。
両投手とも制球力に優れ、緩急の差を生かした頭脳プレーで打者をほんろうし、得点を許さなかった。
試合が動いたのは五回表三笠が1点を取れば、その裏に富良野が逆転の2点、六回表には三笠が1点を奪い同点となり、一死満塁のタイブレークに入った。
3-3で迎えた八回、三笠の集中攻撃は鮮やかだった。
先頭打者8番・向井悠真二塁手(5年)が左前タイムリーで4点目、続く塙翔太郎三塁手の投ゴロで追加点を奪い5点と突き放した。
「全力!三笠魂!」を合言葉にする粘りの三笠はこれでは終わらなかった。
1番に返って糸田匡佑遊撃手、続く瀬戸龍太郎投手・外野手の内野安打、とどめはキャプテンの3番・齋藤大陸捕手が2本目の三塁打で一挙6点の大量点で奪って試合を決めた。
今季3年目の藤本和宏監督(42)は、「最終回でようやく自分たちの野球ができた。
走塁とバッティングに力を入れてきたことが成果につながった。選手の高い集中力で勝つことができた」と満面の笑みを浮かべて、全道初優勝を成し遂げたナインをたたえた。
2本の三塁打で打撃を引っ張り、捕手、救援とマルチ活躍した齋藤主将は「あきらめないで、チーム一丸となって戦ったのが良かった」。
次の目標は10月の北日本選手権、さらなる集中力で三笠魂をぶつけてほしい。
敗れたとはいえ互角の戦いをした富良野。
粘りの精神は三笠に勝るとも劣らない試合運びをした。
涙を流して悔しがる及川雄琉主将(内野手・投手)は「負けたけど最後まで自分たちの野球ができた。
今日の分は10月の大会(北日本選手権)で返します」ときっぱり。
「選手はよく頑張った。今までのベストゲーム。この大会で一回りも二回りも成長した」と言う内山孝太監督(27)。
監督やコーチだけじゃなく選手たちもこの悔しさを胸の奥にしまって、次のステップへ心を切り替えていた。
♦3位、釧路・別保イーグルスの西田卿主将(投手) 初回四球を出して4点を取られ、流れを相手にやってしまったことが敗因。
すごく悔しい。それでも全道大会に出場でき達成感でいっぱい。
そして改めて仲間の大切さを知り、残りの試合に全力を出したい。
♦3位、石狩・緑苑台ファイターズjrの高井大輔主将(捕手) 最初に試合のペースを持っていかれた。
最後まであきらめずに全力を出して頑張ったけどダメだった。
高野山学童予選で東16丁目フリッパーズに負けたことが悔しい。
次の試合(8月16、17日)では絶対に勝つ。