勝負は来シーズン、札日大高の南出君

札幌日大・南出
「医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院」(札幌市厚別区青葉町3丁目)の外来患者専用施設、「羊ヶ丘病院付属リハビリクリニック(同区青葉町11丁目)に通院し、復帰に向けて頑張っている様子を紹介する連載企画「院内で見つけたアスリート」の今回の登場者は札幌日大高の投手・南出龍志君(17、2年)。
夏の大会が終わった今年7月末、練習試合でひじを痛め一旦回復したが、その1か月後にまた同じ個所を損傷してしまった。
利き腕の右ひじということもあり不安が募るばかりだが、今は完全に治して最上級生になる来シーズンに向けて治療に集中する日々を送っている。

札幌日大高の南出龍志君
▽南出 龍志(札幌日大高2年、17=177センチ、72キロ、投手)
北広島市・北の台カープジュニア-札幌豊平ボーイズ-札幌日大高硬式野球部
小学2年で野球を始めて、ほぼ投手1本で頑張ってきた。
「投手が一番合っている」と言う南出君。制球力には自信があり、変化球でカウントを取る技巧派ピッチャー。
けがは小学生の時にリトルリーグ肩の体験があるが、大きなものはこれまでにはなかった。
今回のけがは1回目の右ひじ損傷が7月後半、その1か月後の8月後半に同じ個所をまた痛めてしまった。
完治したと思ってちょと無理をしたのが2回目のけがにつながってしまった。
ボールがほとんど投げられる状況にはなく、南出君の心は折れかかり不安がどんどん襲いかかってきた。
投手として「投げられない辛さ」を十分に味わった。
気を取り直し、治療とリハビリに専念し来季にかけることに気持ちを切り替えることにした。
「あの悔しさ」が南出君の頑張りの支えになっている。
南出君はけがで出場できなかったが、チームは秋の新人戦全道大会決勝であと一歩のところで「選抜甲子園」を逃したのだ。
白樺学園に8-12、あの悔しさを何としても「来季の春・夏で晴らしたい」というのが南出君の最大の目的であり、願いでもある。
中学では札幌豊平ボーイズに入って活躍した。
中3、南出君の一番の思い出試合はボーイズ・シニア・ポニーの中学硬式野球が一堂に競う「ジャイアンツカップ北海道予選」での準決勝。
シニアの強豪・札幌北戦で先発、最高の投球をしたことだ。
球数の制限で四回に降版したが、チームは11-1の五回コールドゲームで勝利し、南出君の活躍で決勝へ進出した。
優勝は成らなかったが今も脳裏に残るベストピッチングで、いつも心の支えになっている。
強豪・札幌日大高のポジション争いは厳しい。
投手だけで1年生を含めて13人が争っている。
来季へ臨む南出君の闘志は並々ならぬものがある。
「まず、けがを完全に治して春の大会でベンチ入りするのが最低条件」とハードルを上げて、自身を鼓舞している。
そしてチーム全員の願いでもある「甲子園出場」だ。これからが勝負-とオフのリハビリ、トレーニングに集中する構えだ。
(記者の目・中山武雄)ピッチャーららしく負けず嫌いの気持ちが強い。
大変いいことで、打者と勝負する心が大切です。半面、やさしも兼ね備えているようです。
旅行好きの両親のためにも大学では観光学を学んで、それに関連する職業に就いて孝行したい-。
素晴らしいですね。
豊富な人材・知識で迎える医療スタッフ
「医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院」(札幌市厚別区青葉町3丁目)2017年3月に外来患者専用のリハビリ施設「羊ヶ丘病院付属リハビリクリニック」近隣の同区青葉町11丁目に開業し急増する患者に対応するとともに、さらなる医療サービスの向上を目指している。
施設内には野球規準に適合したリハビリ用のマウンドや最新のスポーツ鍛錬器具などを備え、患者の早期復帰をサポートしている。
院長の岡村健司医師は肩関節鏡視下手術7000例を超える実績を誇り全国トップクラスの名医。当サイト・ストライクで連載した「野球肩って何?」(バックナンバー)は野球少年・少女、指導者や父母らの人気コーナーになった。また、リハビリを担当する理学療法士・作業療法士は90人を超えるスタッフが対応し、その大半が学生時代に野球、サッカー、バスケットボール、バレーボール、スキー、テニスなどのアスリート経験者で、患者の気持ちをよく理解し、あるときは良き相談者になり、患者の心の支えにもなっている。
「野球肩って何?」(バックナンバー)
第1話「その原因」
第2話「投球フォームから」
第3話「どうして起こる」
第4話「症例の中から」
第5話「症例の中から」
第6話「不安定肩」
【受付・診療時間(外来・リハビリテーション)】
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取材協力:医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院