苫小牧クラブ、4年ぶり頂点!
~サンリーグ第6回全国少年硬式野球選手権~
8月の全日本中学野球選手権に出場
サン・リーグ第6回全国少年硬式野球選手権大会の決勝戦、順位決定戦が14日、札幌市の円山球場で行われた。全日本中学野球選手権(ジャイアンツカップ)の道代表権をかけた決勝戦はサン苫小牧クラブとサン札幌グロウィングスが激突、少ないチャンスをきっちりものにした苫小牧クラブが2-1で逃げ切った。3位決定戦は、サン札幌豊平クラブが5-1で旭川サンブレイズを下した。
(主催)サン・リーグ(全国少年硬式野球協会) (協賛)NPO法人北海道野球協議会、日本野球連盟北海道地区連盟、読売新聞、報知新聞、スポーツニッポン新聞社、北海道新聞社、アシックス北海道販売株式会社
◎大会成績(7月7、8、14日=円山球場ほか)
▽1回戦
サン札幌グロウィングス25-1サン釧路北都クラブ
サン旭川大雪ウィナーズ8-0札幌サンベイスターズ
サン札幌豊平クラブ2-1サン石狩クラブ
サン札幌フィルダース8-0サン札幌手稲クラブ
旭川サンブレイズ2-1江別サンドリームス
サン十勝クラブ9-5サン札幌新川ホップス
▽2回戦
サン札幌グロウィングス8-7サン函館クラブ
サン札幌豊平クラブ6-5サン旭川大雪ウィナーズ
旭川サンブレイズ9-3サン札幌フィルダース
サン苫小牧クラブ11-3サン十勝クラブ
▽準決勝
サン札幌グロウィングス5-4サン札幌豊平クラブ
サン苫小牧クラブ6-2旭川サンブレイズ
▽5・6位決定戦
サン旭川大雪ウィナーズ
00100002=3
10000000=1
サン札幌フィルダース
(延長8回)
(旭)山塙-寺島
(札)佐々木-鈴木
▽二塁打 菱川(旭)、伊藤(札)
▽3・4位決定戦
旭川サンブレイズ
1000000=1
000050X=5
サン札幌豊平クラブ
(旭)及川、浅川-村田尚
(札)高橋、山本-立野
▽二塁打 村田尚(旭)
▽三塁打 荒木(旭)
▽決勝戦
サン苫小牧クラブ
0002000=2
0001000=1
サン札幌グロウィングス
(苫)平間-外舘
(札)小川-常本
▽二塁打 品田(札)
▽三塁打 阿部優、阿部樹(苫)
苫小牧・平間、1失点完投でMVP
決勝は凄い投手戦になった。苫小牧クラブの平間雅弥(光洋中3年)と札幌グロウィングスの小川創大(恵明中3年)のエース同士の投げ合いとなり、互いに譲らず三回まで両チームのヒットはわずか3本。特に優勝投手、MVPに輝いた苫小牧・平間の初回から4者連続三振は圧巻だった。決勝1週間前から磨きをかけた変化球に、持ち球のストレートを組み合わせた投球が冴えわたり、札幌グロウィングス打線を翻弄した。平間は「みんなが守ってくれると信じて投げた。変化球もストレートも調子良かったので、1人で投げ切る気持ちで投げた」。念願のジャイアンツカップ出場権を得て、エースの表情も和らいだ。「全国ではまず一勝を目指します」と、次なる目標に気持ちを切り替えていた。
先制の口火切る阿部優の三塁打
投手戦の均衡を破り、苫小牧クラブに勝利の女神を呼び込んだのは6番キャプテンの阿部優真(明倫中3年)の千金三塁打。四回、先頭打者で登場した阿部は、「(前打席で三振)今度は打ってやる」と闘志を燃やしてバッターボックスに入り、札幌グロウィングス・小川の一球を思い切りたたき、右中間を深々と破る快心の一打。続く7番・菊田共生(陵雲中3年)が中前打(ワンエラー3進)で待望の先制点、8番・森秀昭(明倫中3年)がスクイズを決めて2点目。これが決勝点になった。
苫小牧クラブのベンチ前は歓喜の輪、輪。阿部高明監督、コーチらがナインたちとハグの応酬だ。そして阿部監督が高々と宙に舞った。「まさか胴上げ監督になるとは思っていなかった」とうれしい悲鳴。「よく粘って勝ってくれた。「波があったが準決勝(旭川サンブレイズ戦)から守りのリズムができ、勝ちにつながった」と指揮官は優勝を振り返った。チームは4年ぶり4回目の優勝だが、阿部監督自身は初のジャイアンツカップの挑戦だ。これまでの成績を上回る「何とか2つは勝ちたい」と謙虚に話すが、内に秘める闘志は満々。サン・リーグ最後(来季からボーイズリーグ)の代表として、大暴れの予感がする。
◎準優勝のサン札幌グロウィングス・山田徹監督の話
最後まで攻撃・守備の流れがつかめなかった。粘りの野球でここまでこれた。選手たちはよくがんばった。
「表彰選手」
▽最優秀選手賞
平間雅弥(サン苫小牧クラブ)
▽優秀選手賞
阿部樹(サン苫小牧クラブ)
小川創大(サン札幌グロウィングス)
定岡恭汰(サン札幌豊平クラブ)
荒木大星(旭川サンブレイズ)
▽打撃賞
阿部優真(サン苫小牧クラブ)
協力:サン・リーグ全国少年硬式野球協会