第43回 ここぞという時に。

パエリア
第43回 ここぞという時に。
練習では自分の思い通りのプレーができるのに、試合になると100%の力を発揮できない。…そう思う方は、たくさんいらっしゃると思います。
緊張する時や本番に、心や脳の状態をなるべく完璧に近づけてあげる方法は、実は食べることでも改善できるのです。
今回はそのヒントをお話しします。
大事な試合で、ここ一番の状態になるためには、脳の状態を良い状態にしてあげることが大事です。
本番に強い人というのは、ノルアドレナリンという物質が安定して分泌されているために、ここぞという時に力を発揮できるのです。
ノルアドレナリンは、交感神経を活発にし、記憶力アップにも欠かせない神経伝達物質です。
記憶力アップにも効果があるということは、普段の学習面でも大いに効果があるということでもあります。
ノルアドレナリンが適度に分泌されていると、集中力・記憶力・積極性・痛みの緩和に効果がでます。
一方、ノルアドレナリンが不足していると、ストレスへの耐性が弱まり、無気力、意欲の低下にもつながります。
ノルアドレナリンは、チロシンとフェルアラミンを摂取することで分泌が増えます。
チロシンが含まれる食材は、かつお節、大豆製品、チーズなどです。
フェルアラミンが含まれる食材は、鶏肉、魚介類、大豆などです。
身近な食材をしっかりと摂取することで、ここぞという時に力を発揮できると期待できるのです。
もちろん、脳の状態だけではなく身体的な条件もありますから、栄養素を摂取するだけで100%の力を発揮できるわけではありませんが、少しでも100%に近づくことができる方法が、必要な栄養素を摂取することなのです。
今回は、チキンのパエリアを作ってみました。

パエリア
実は魚介類を使うよりもチキンのパエリアは手間はだいぶ省けますし、市販のパエリアソースを使えば、かなりの時短レシピになります。
(市販のパエリアソースのレシピ通りに調理したので、申し訳ございませんが、今回は作り方を省かせていただきます。)
私が用意したものは、市販のパエリアソース、米、鶏もも肉、パプリカ、エリンギ、枝豆です。
フェルアラミンを含む鶏肉は、筋力アップにもつながります。
チロシン、フェルアラミン両方を含んでいる枝豆をトッピングしました。
緑黄色野菜であるパプリカ、ビタミンDを含むエリンギも使用しました。
ごはんに含まれる糖は、脳にとって必要不可欠な栄養素でもあります。
脳を鍛える、メンタルを強くする…というのは、私はメンタルビジョントレーニングでも指導させていただいておりますが、食べることで必要な栄養素を摂取することも非常に大切なことです。
是非、意識して実践してみてください。

老田よしえ
▽老田よし枝プロフィール
株式会社フェニックスサポート代表取締役。AFM北海道 主宰、アスリートフードマイスター1級。札幌メンタルビジョントレーニングセンター代表。
テレビ局でADとして勤務後、結婚。退職した後、夫婦で渡米。2001~2014年アメリカ・ニューヨーク州在住。現在、野球少年の2児の母として日々奮闘中。
趣味はスキー(SAJ公認スキー準指導員)。
★ブログ「ライスボ~ル アスリートフードマイスターの母による野球少年を大きく育てる方法。」http://www.athletefoodmeister-yoshie.com/
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