【動画付】東16丁目フリッパーズが道内学童No.1!

優勝の瞬間、マウンドに集まる東16丁目ナイン
野球関係者、父母らの熱い思いが夢の舞台となって実現した「北海道学童野球最強決定戦」が11月7日、札幌日大高校野球部グラウンド(北広島市)で行われた。
全日本学童野球・南大会、北大会の優勝、準優勝の4チームが参加して北海道一を競った。
ナンバーワンに輝いたのは南大会優勝チームの札幌・東16丁目フリッパーズ。
決勝の対戦相手はこちらも北大会で優勝した新得町野球少年団で文字通りの南北対決となったが、打力・走力に勝った東16丁目フリッパーズが5-2で勝利した。
この大会は、コロナ禍で全国大会の開催が見送られ元気をなくした野球少年たちを励まそう-と野球有志の集まり「甲子園の心を求めて実行委員会」が企画した。
甲子園出場校のグラウンド(札日大高)で、全国トップクラスの札幌国際情報高吹奏楽部が友情出演し、決勝戦は大いに盛り上がり、”プチ甲子園”の雰囲気に小学生の選手たちも満足したさわやかな笑顔がグラウンドに広がっていた。
東16丁目フリッパーズは1月に静岡県で開かれる「第14回ポップアスリート星野仙一杯」に出場する予定。
▽決 勝
新得町野球少年団
2000000=2
201110x=5
東16丁目フリッパーズ
(新)砂田、葛西、八條-渡邊羚
(東)吉川、浅野、吉川、寺町-藍葉
▽三塁打 渡邊(新)
▽二塁打 渡邊(新)、藍葉(東)
▽1回戦
釧路ゴールデンモンキーズ
000000=0
003031=7
東16丁目フリッパーズ
(六回コールドゲーム)
(釧)平野、内海-鎌仲
(東)浅野、佐藤、木村-藍葉
▽二塁打 能登、山田(釧)
七小野球スポーツ少年団
10001=2
3024x=9
新得町野球少年団
(五回コールドゲーム)
(七)近藤、小石-結城
(新)砂田、葛西-渡邊羚
▽本塁打 砂田(新)

第3位の七小野球スポーツ少年団

第3位の釧路ゴールデンモンキーズBBC
「この勢いで優勝だ!」次の目標は1月の静岡大会
決勝戦は南の覇者・東16丁目フリッパーズ、北の覇者・新得町野球少年団の両雄対決となったが、打力・走力に勝り、試合巧者のフリッパーズが執念の全道一に輝いた。
初回に新得に先制を許したものの、その裏に4番・吉川慎之助の中前打などで同点に追いつき主導権を取り返した。
ここからフリッパーズのうまさが発揮された。
長打はないが得点圏のランナーはきっちり返す-を実行した。
三回は四球出塁の吉川が還り、四回には中前打で出塁した1番・丹場祥平三塁手を2番・藍葉吏良捕手が左前打で返し4点目、五回も1点を加えて試合を決めた。
先発した吉川投手は「今日は余り良くなかった(投球内容)。1月の全国大会(ポップアスリート大会・静岡)では絶対いい投球をする。そして優勝します」と力強い。

吉川投手(東16丁目)
「強いフリッパーズ」の勢いは止まらない。
これで今季負け知らず、学童全国大会は2016年のベスト4から始まり17年優勝、18年2回戦敗退、19年ベスト8、今年(開催されていれば)と5年連続の出場だった。
それだけに今季は残念な結果に終わったが、その代わり道内最強戦という形で選手たちにプレゼントされた。
チームを率いる笹谷武志監督(41)は「今年は2017年に全国優勝した年に匹敵するぐらい選手が揃った。素直さが上達につながっていると思います」と勝因を分析する。
キャプテンの淺野広喜一塁手は「(出場していれば)全国大会優勝の自信はあった。打力・守備とも一番充実していた」。出場できなかった全国大会の分を1月の静岡大会で晴らす-と頼もしく明言した。

決勝のマウンドに上がった2人写真左から吉川、淺野投手(東16丁目)

優勝の東16丁目フリッパーズ
新得町野球少年団、先制点生かせず
初回先制2点を挙げ好スタートを切ったが同点に追いつかれて、その後の攻めにチームの良さが出ずじまいに終わってしまった。
1回戦の5番・砂田左漸投手の鮮やかな左中間本塁打、決勝での4番・渡邉羚生捕手の先制三塁打、二塁打(四回)と見せ場はあったが、得点圏でのあと一歩が出なかった。
キャプテンの渡邉羚君は「初回、先制して流れをつかみたかったが乗れなかった。十勝の町村大会で不覚の負けを喫して、すごく悔しかった。それをみんなで反省して、その後の試合は負け知らず。今日の負けで今季2敗目になりました」と悔しそうに話すキャプテンだったが、気持ちはすでに次のステップへ切り替えているようだ。

ベンチ前で監督の話に耳を傾ける新得町ナイン

準優勝の新得町野球少年団
まるで甲子園球場!札幌日大高グラウンド
札日大高野球部グラウンドが甲子園球場に早変わり!?
会場となった北広島市の札日大高野球部グラウンドに全国トップクラスの札幌国際情報高吹奏楽部の皆さんが応援演奏で友情出演した。
決勝戦の七回までとエキシビションの父兄らによる特別試合の9イニングを演奏、選手や応援席の父母らの盛り上げをアシストした。
札幌情報国際高吹奏楽部と言えば、ダンプレ(ダンシングプレー=踊りながら演奏)スタイルで演奏する全国トップレベルの公立高校。
札日大高吹奏楽部が試験のさなかで参加できなかったため、野球を通じた様々なつながりから実現した。
選手たちは大喜び。
「夢の甲子園を体験したような気分」と両チーム・ナインは感激していた。
また、試合後に行われたエキシビションの”憧れの甲子園を体験する交流試合”1イニングも演奏付きのおまけつき。北の釧路ゴールデンモンキーズ×新得町野球少年団、南の東16丁目フリッパーズ×七小野球スポーツ少年団がそれぞれ1イニングずつ交流試合をした。
高校野球をしていた父兄に「憧れの甲子園を味わわせたい」との思いに応えたイキな計らいで実現した。
どの顔を生き生きとした表情でプレーしていた。

国際情報高・吹奏楽部へ感謝のあいさつをする東16丁目ナイン
協力:甲子園の心を求めて実行委員会