【どさんこ熱戦の系譜】龍馬旗
7月27日(金)~8月1日(水)高知県・県営春野総合運動公園他で、第2回龍馬旗争奪西日本小学生野球大会行われた。雪国・北海道から南国・高知へ!どさんこが初めて出場。今年発足した新しい協会、北海道チャンピオンシップの厳しい予選を勝ち抜いた2チームそれは札幌市・前田リトル、三笠市・三笠スピリッツだ。今回の話は前田リトルの関係者しか知りえぬ熱戦の表舞台そして舞台裏を、前田リトルを主人公として紹介する!どさんこが強く逞しく南国・高知で戦った熱戦の系譜を、関係者の協力によって再現した。「おれは昨日のおれならず」龍馬は創造のひとではなく、応用の人。環境に対応し一戦一戦強くなっていく様子は、まさに坂本龍馬の生き方と重なる。どさんこが南国・高知でしっかりと残した跡がここに蘇る。
7月28日 1回戦 対荘内野球スポーツ少年団 (岡山県)
28日、朝からすごい暑さ!気温は32℃と想像できるが、湿度が70~80%と高い。暑さは中々慣れないどさんこ球児には、手厳しい洗礼であった。
1回表の攻撃
1番向井二飛、 2番大場・3番山本がそれぞれ左飛・中飛でいいとこ無く攻撃終了。
1回裏の守備
投手向井、全国大会の緊張もなく立ち上がりは三飛、三振、投ゴロの3社凡退で終了。
2回の攻撃
4番の美馬からの攻撃であったが、3球三振。しかし5番の桃枝が1ストトライクからの2球目に死球を受けこの試合初めての走者が出る。6番川端の1球目空かさず盗塁を決めるも、川端は一ゴロに倒れる。
7番上野が四球を選び2アウト1・2塁のチャンスとなるが、8番川浪が空振りの三振に倒れチャンスを逃す。
2回裏の守備
4番三宅を中飛に抑え、5番・6番を続けて一ゴロに取り、無難に終了。
3回表の攻撃
9番福島・1番向井が倒れ2アウト。2番大場が左前適打で出るものの、3番山本が投飛で残塁となる。
3回裏の守備
7番の吉田に1ストライクから高目のストレートをうまく弾き返され、左超2塁打を打たれる。8番の藤原が初球送りバントを行い、遊撃手前に強い打球が転がる。遊撃手山本がそれを迷わず3塁に送球しタッチアウトのコールがあったが、3塁手大場がアピールをした際にボールをこぼしてしまう。相手チームからのセーフではないかという声に主審が塁審を集め、協議の結果セーフの判定に覆るという疑惑のジャッジが発生。その結果ノーアウト1・3塁とこの試合初めてのピンチとなる。
9番福間の初球に1塁走者の藤原が盗塁を決め、さらにピンチが広がるものの、打者を四飛に打ち取る。
1番橋本に対し1ボール2ストライクからの4球目、スクイズを警戒し高目に外した。キャッチャ美馬の好判断で空かさず3塁に牽制し、タッチアウトで2アウト。最後はピッチャー向井の気迫のこもったストレートがインコース低めに決まり、見逃しの三振となり、ピンチ切り抜けた。
4回表の攻撃
4番美馬、5番桃枝が凡打で倒れ2アウト後、6番川端が四ゴロとなったが瞬足を生かし内野安打となる。7番上野が1球目空振りをした球を捕手が落球している間に1塁者が2塁へ進塁した。しかし、投手の2塁への牽制によりタッチアウトととなりチャンスを潰す。
4回裏の守備
2番逸見が1ボール2ストライクからの4球目五小飛を打ち上げ、3塁手大場が猛烈にダッシュしダイビングキャッチを試みるも、グラブから打球がこぼれ内野安打となる。
3番柏野が初球を打ち上げ投飛となり1アウト。4番三宅の1球目に走者逸見が盗塁決めるものの、打者が投飛となり2アウト。5番高木の1ボールからの2球目に走者逸見が3盗を試みる。それを見て捕手美馬が3塁へ送球するが悪送球となる。走者逸見はそれを見てホームへ走塁するが、カバーに入っていた左翼手桃枝の本塁への好返球によりタッチアウトとなり又もやピンチを切り抜けた。
五回表の攻撃
7番上野が右前適打を放ち8番川浪の1球目に盗塁を決めるが、川浪は三振に倒れ、1アウト二塁となる。9番福島が1ボールからの2球目に送りバントを試みるがわずかにファウルとなる。その後1ボール2ストライクからの4球目に走者上野が盗塁を行ったが、打者福島が空振り三振となり、走者上野も3塁タッチアウトで三アウトチェンジとなりチャンスを潰す。
5回裏の守備
5番高木を遊ゴロ、6番相野を投ゴロ、7番吉田を三振に取り、投手向井はテンポ良くわずか10球でイニングを終える。
6回表の攻撃
1番向井がストレートの四球を選びノーアウト1塁。2番大場の2球目に盗塁を決め、大場の五ゴロの間に走者向井は3塁に進み1アウト3塁となる。3番山本が1ストライクからの2球目にスクイズを行い向井がホームインし先制点を奪う。五失策により山本が1塁に出塁し、4番美馬の1球目に盗塁を決めると、美馬は右中間に適打を放ちその間に2塁走者の山本がホームインし2点目を奪う。5番桃枝の初球に盗塁で2塁を奪ったが、桃枝五ゴロ、続く川端が三ゴロに倒れ2塁残塁となる。
6回裏の守備
8番藤原を投ゴロ、9番福間を左飛に抑えた。続く1番橋本のところに代打脇坂、1ボール1ストライクからの3球目を左前に運ばれるが、2番逸見を補飛に打ち取った。
7回表の攻撃
7番上野遊ゴロ、8番川浪四ゴロ、9番福島が五ゴロの3者凡退に倒れる。
7回裏の守備
3番相野を四飛、4番の宮家を五飛に打ち取り2アウトとなる。5番高木を打ち取るとゲームセットとなるが、勝ちを意識したのか、守備の動きが固くなり2ボールからの2球目を右前に落とされ2アウト1塁となる。続く6番相野に1ストライクからの2球目高めの甘いストレートを中前に弾き返されてしまう。7番吉田に対しては1ストライクからの2球目三小飛に打ち取るが、一塁手川端が捕球できず、1バウンドで1塁カバーに入った向井に送球するものの間一髪セーフとなり2アウト満塁。8番藤原には初球の高めを中前に運ばれ、3塁走者高木がホームインし、2対1と1点差に迫られなおも満塁。1打出れば逆転サヨナラ負けになるこの試合最大のピンチを迎える。捕手の美馬たまらずタイムを取り内野手がマウンドに集まり気合を入れ直す。9番福間に対し1球目インコース低めのストレートを空振り、2球目アウトコース高めのストレートを見逃し2ストライクと追い込む。投手向井天を仰ぎ集中力を高める。3球目力のこもったアウトコース低めのストレートを詰まらせ1塁手川端の正面のゴロに打ち取り、自らベースを踏み3アウト。ゲームセットとなった。
全員野球でもぎ取った価値ある1勝、悲願の初戦突破となった。
記事:前田リトル球団(札幌市)