強い!旭川大雪ボーイズV 4

三塁打の松倉選手がタッチアップで果敢に滑り込んで2点目
ボーイズリーグ(中学硬式野球)第9回日本少年野球北海道選手権大会の決勝戦と3位決定戦が6月27日、苫小牧市清水球場で行われ、大雪が札幌北広島を6-1で破り4年連続、5度目の優勝を果たした。
旭川大雪は8月に大阪で行われる日本選手権全国大会に出場する。
準優勝の札幌北広島は関東大会(埼玉ほか)に、3位の苫小牧と4位の函館は東北大会(宮城)に出場する。
決勝で4打数4安打の活躍をした旭川大雪の岸本颯仁選手(センター、3年)が大会最優秀選手に、松倉一冴選手(サード、3年=旭川大雪)、後藤新平選手(ショート・投手、3年=札幌北広島)が優秀選手に選ばれた。

4年連続、5度目の優勝を飾った旭川大雪ボーイズ

反撃ならず!準優勝の札幌北広島ボーイズ
▽決 勝
札幌北広島ボーイズ
0000001=1
211101x=6
旭川大雪ボーイズ
(札)坂本、宮澤、後藤-佐藤
(旭)田中、宍戸-伊藤
▽三塁打 酒井(札)、松倉(旭)
▽二塁打 後藤、中山(札)、岸本、松倉(旭)

先発で好投した旭川大雪ボーイズのエース・田中投手
強さ健在、投打揃い快勝の旭川大雪ボーイズ
初回から磨き抜かれた打線が爆発した。
一回裏、先頭打者の1番・岸本中堅手が右前打で出塁、一死後3番・松倉三塁手が右中間を破る三塁打で先制、続く4番・安川一塁手の左翼犠牲フライで2点先取して勝ちパターンを作った。
その後も二、三、四回と加点し5-0と突き放した。
MVPの岸本選手は4の4と大暴れしたが、なんと今大会3試合でアウトは1回のみ。
驚異の出塁率9割超えを記録した。
目標も「プロ選手」と頼もしい。
打線が奮起すれば投手陣もそれにこたえ、札幌北広島打線を1点に抑えた。
先発の絶対的エース・田中投手は五回までヒット4本を許したが失点0。
持ち前の速球を生かしピンチをしっかりと切り抜けた。
「さすがエース」と思わせる安定したピッチングはナインの信頼も厚い。
六回から救援した宍戸投手も好投を見せ、最終回1点を取られたがしっかりと守り切ってV4に貢献した。
チームを率いる西大篠監督は「前日(準決勝)、エース(田中投手)を38球で降版させ決勝に備えた」と話し、予定通りの継投策だったことを明かした。
V4の原動力は「練習の成果」と言い切り、日々成長する選手たちに感謝している。
「準備だけはしっかりしている。それで負ければしょうがない」、全国大会に向けての抱負をサラリと語った。
▽3位決定戦
函館ボーイズ
00003200=5
20000301=6
苫小牧ボーイズ
(延長8回)
(函)渡辺、湊、濱田-藤根
(苫)小熊、桑村、篠山、山野、桑村、堀
▽本塁打 高橋(苫)
▽三塁打 加賀(函)、小熊、堀、大上(苫)
▽二塁打 湊(函)、山野(苫)

逆転サヨナラ勝利で3位になった苫小牧ボーイズ

4位の函館ボーイズ。3位チームと一緒に東北大会に出場する
出ました!特大アーチでサヨナラ劇
両チーム、全力で戦った3位決定戦。
銅メダルの価値は大きく総力戦となり、幕切れもホームランでサヨナラ決着という劇的なフィナーレになった。

逆転サヨナラ・ホームランで取材を受ける苫小牧ボーイズの高橋選手
苫小牧は五回に逆転され六回表を終わって函館に2-5のビハインドで裏の攻撃に入った。
二死から救援して初打席の山野投手が右翼二塁打、続く堀捕手・投手の二塁打、7番・高橋遊撃手の単打を挟み8番・大上中堅手が右翼三塁打で一気に同点に追いつき試合を振り出しに戻した。
延長八回裏、ドラマは待ち受けていた。ここもツーアウトから、バッターは前の打席でヒットを打った高橋遊撃手。
「真ん中低めを思い切り打ちました」、打球はグングン伸びて何と95メートルのフェンスを越えての大ホームラン。
「手ごたえがあったので入ると思った」と淡々と話す。
初めての経験で嬉しさも倍増したはずだ。
中学3年生で183センチ、申し分のない体格。
こんな体格にも恵まれた選手がナゼ7番なの?、と疑問が沸くが実は苫小牧ボーイズのクリーンアップを任されている主砲なのだ。
最近、調子を落としていたことで7番に下がっていた。
「悔しかったが気持ちを切り替えて打席に立つことにした」と振り返っていた。監督の愛情あふれる思いが主砲復活に繋がったようだ。