新得町野球少年団が全道制す!準V旭川永山

初優勝に喜びを爆発させる新得町野球少年団=(写真・チーム提供)
札幌市東区にある美香保公園野球場で4日、第50回全道少年軟式野球大会の準決勝・決勝が行われ決勝で新得町野球少年団(十勝)が旭川永山ベースボールクラブ(旭川)を9-4で退け十勝勢として第50回の節目に初優勝を飾った。
渡邊慎二監督(43)は「今年のチームも人数は少ないが、昨年のマック北大会・優勝を経験した4、5年生4人がレギュラーとしてチームをけん引できたことが大きい。加えて下級生が大会を通じて大きく成長してくれた」と初優勝を成し遂げた選手たちの成長を称えた。
昨年、新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から中止、2年ぶりの開催。
炎天下から始まった同大会も決勝終盤、久しぶりの雨が新得ナインにとっても心地よく感じたはずだ。
◆決 勝
新得町野球少年団(十勝)9-4旭川永山ベースボールクラブ(旭川)
旭川永山ベースボールクラブ
0011200=4
021411X=9
新得町野球少年団
(永)金子、小倉(3回)、柿崎(4回)、宮田(5回)、柿崎(6回)-小倉、金子(3回)
(新)湯浅、杉本栞(5回)、杉本朔(5回)-杉本、湯浅(5回)、杉本栞(7回)
▽三塁打:金子(永)、杉本、吉田(新)
▽二塁打:泉(新)
◆準決勝
新得町野球少年団(十勝)8-1小樽中央JBC(小樽)
新得町野球少年団
300023=8
100000=1
小樽中央JBC
(六回コールドゲーム)
(新)渡邊、杉本朔―湯浅導
(小)松橋、増井-佐々木
▽本塁打:杉本栞RH(新)
▽二塁打:松橋(小)
旭川永山ベースボールクラブ(旭川)6-4三輪リトルオニオンズ(北見)
旭川永山ベースボールクラブ
0020400=6
0301000=4
三輪リトルオニオンズ
(永)小倉、金子、柿崎-金子、小倉、金子
(三)大野、田村-門井
▽三塁打:金子(永)、大野(三)
▽二塁打:宮田由、金子、小倉(永)、喜多(三)
新得町一丸で頂点!
最後の打者をショートゴロに打ち獲ると新得町ナインは一斉にマウンドに駆け寄りナンバーワンポーズで喜びを爆発させた。
6年生は3人、5年生4人、1年生までいれてわずか16人で掴んだ全道制覇。
しかも6年生3人の内、エースナンバーの杉本栞奈さんは女子野球の十勝スマイルレインボーにも所属し、全国大会のNPBガールズトーナメントから帰道し4日からチームに舞い戻り、準決勝の小樽中央JBC戦では右中間を破るランニング本塁打。
決勝では中継ぎ投手として活躍するなど初優勝に貢献した。
新得町は7イニング制は初。
十勝支部予選はすべて5イニング制。
全道大会からの7イニングは未知の領域だった。
心配をしていた体力面が露呈したのは初戦。
初戦の1回戦・若草スティキーズ(室蘭)戦の最終回、選手たちは意識もうろうの中、3-2で勝利した。
この初戦の戦いから2回戦以降はアップは軽めにとどめ、声出しもなるべしないよう体力温存で試合に臨んでいったという。
この取り組みが功を奏し、炎天下の中でも高い集中力で臨めたようだ!
決勝ではコンパクトなスイングから低いライナー性のあたりで野手の間を抜く打球が目立ち、バンドもライン際に転がす技術は高く、実に効果的にチャンスを広げていった。
守りでは随所に好プレーが目立ち、パワー系の打者が打席に入るなり外野手はかなり深めに守り長打を警戒した。
また内野陣は球際にも強く鉄壁の守備で旭川永山に決定的な流れを与えなかった。
まさにチーム一丸の勝利と言える。
「身体の小さい選手が多く、決して打のチームではありませんが守りのチームとして今大会機能したと思う」と振り返った。

初優勝の新得町野球少年団
マック十勝支部予選は1回戦敗退のどん底から
昨年、マック北北海道代表の同チームは今年行われたマクドナルドトーナメント十勝支部予選・1回戦でよもやの初戦敗戦。
相手は強豪・豊成ファイターズに2-3で惜敗した。
「自分たちはもう少しやれるという思い上がりがあったんだと思います。自分たちは弱いんだ」とまた一からやり直すことが、できたことが大きい。
もう一度気持ちを立て直して臨んだのが全道少年・十勝支部予選だった。
気持を切らさず全道制覇まで登りつめた要因には一球への執着心や一つ一つベースを進ませる野球の原点をチーム一丸で積み上げていった成果に他ならない。
今週末には太陽杯・十勝支部予選が開幕する。
新人戦には優勝メンバー6人が残り、3年連続十勝支部代表を目指す!
まだまだ新得町野球少年団から目が離せない。
5年前は準優勝
新得町は5年前、初出場で全道少年の舞台に立っていた。
1回戦・三川フェニックス(南空知)、2回戦・当麻野球少年団(旭川)、3回戦・音別ヤンガーズ、準決勝では西琴似パンダーズに3-2で競り勝ち決勝まで駒を進めた。
迎えた相手は大会屈指の好投手・門別啓人投手(現東海大札幌高・2年)を擁するJBC日高ブレイヴと対戦。
結果は0-8と悔しい負けを経験していた。
<新得町野球少年団の主な全道大会>
2021 全道少年軟式野球大会 優勝
2020 マクドナルド北・北海道大会:優勝
同年 太陽杯(新人戦)ベスト8
2019 FBC-U12ベスト8
同年 太陽杯(新人戦)出場
2016 全道少年軟式野球大会 準優勝
準V 大健闘を見せた旭川永山ベースボールクラブ
初出場ながら初の決勝進出と大健闘を見せた旭川永山ベースボールクラブ。
四回には1点差まで詰め寄る場面も!
先頭の6番・柿崎仔龍(6年)が、右中間を破る三塁打でチャンスを作ると8番・宮田真皓(5年)の内ゴロで三走・柿崎が生還し1点差に迫った。
しかし反撃ムードもつかの間。
その裏、四球やバッテリーミスなどに乗じて大量4点を献上。
五回、二死から2点返すも得点を奪えず涙した。
同チームは旭川市永山地区にある永山西クラブと永山中央野球少年団が、団員不足を理由に今年、合同チームとして発足。
永山小学校と永山西小学校から通う選手たちは週月曜日以外の5日間、永山小学校グラウンドで練習を重ね、激戦区・旭川支部予選を勝ち上り、初めて全道少年の舞台に立った。
準決勝まで自慢の打力を生かし、打ち勝ってきた旭川永山・橋本卓矢監督(47)は「決勝は新得さんの投手陣と堅い守りの前に敗れました。しかし選手たちは良くやってくれました」と準優勝に胸を張った。
攻撃ではヒット性のあたりも随所に新得ナインに阻まれた。
「さすが全国経験をされたチーム」と新得ナインを称えた。
結成一年目で旭川支部予選を勝ち抜いた同チームは今大会、コロナもありすべて通いで会場入り。
毎朝5時出発にも拘わらず選手たちは元気いっぱい3日間で4試合を戦い抜いた。
6年生以下の次なる目標は旭川市内で行われるチャンピオン大会(9月24、25)を控えるだけとなった。
さらに新しい目標もできた。
来年「準優勝旗を全員で返還」を掲げた。
今週末からは太陽グループ杯・旭川支部予選が開幕する。
5年生10人が挑みます!

準優勝の旭川永山ベースボールクラブ
協力:北海道軟式野球連盟