FIGHTERS BASEBALL CHAMPIONSHIP U-12
3年連続5度目優勝東16丁目フリッパーズ 準V旭稜

優勝の瞬間、マウンドに駆け寄る東16丁目ナイン=(写真・チーム提供)
FIGHTERS BASEBALL CHAMPIONSHIP U-12
日程:10月30、31日、11月6日
会場:札幌ドーム、太陽球場
2021FBC U12最終日が6日、札幌市北区にある太陽球場で準決勝・決勝が行われ決勝で東16丁目フリッパーズ(特別枠)が、旭稜野球少年団(上川)を10-1の四回コールドゲームで下し、3年連続5度目の優勝に輝いた。
笹谷武志監督(42)は「良かったホッとしました。7月以降、この子たちは頑張りました。全道大会のこの大きな大会で最後優勝することができて本当に良かったです」と試合後、ようやく頬を緩めた。
同チームは全国の高野山旗・決勝、全日本学童南大会・決勝と何れも大舞台での決勝で涙していただけに、最後狙っていた大会で段違いの強さを見せつけ3年連続で優勝旗を掴んだ。
3位には朝里H・東小樽合同(後志)、屯田ベアーズ(推薦枠)。
表彰選手には最優秀選手賞に小保内愛貴(東16丁目フリッパーズ)、優秀選手賞に澤田陸叶(旭稜野球少年団)、敢闘賞には横山芽生(朝里H・東小樽合同)、本山聖人(屯田ベアーズ)が選ばれた。
同大会は10月30、31日に札幌ドームで1、2、3回戦(準々決勝)のあと、屋外での最終日は見事な秋晴れの中、開催。
主催の北海道日本ハムファイターズは昨年に続き新型コロナウィルスの影響を受け日程変更を繰り返すなど粘り強く対応、全道の学童野球の希望の光となっていた。
大会終了し、無事閉幕に関係者は安堵していた。

元日本ハム・田中賢介氏から優勝旗が東16丁目ナインに手渡された。
◆決 勝
東16丁目フリッパーズ(特別枠)10-1旭稜野球少年団(上川支部)
旭稜野球少年団
0100=1
325×=10
東16丁目フリッパーズ
(四回コールドゲーム)
(旭)澤田、安加賀(1回)-前田、澤田(1回)
(東)木村、小保内(4回)-八村、木村(4回)
▽本塁打:八村(東)
▽三塁打:北井(東)
▽二塁打:前田(旭)、北井、八村2(東)

写真左から東16丁目フリッパーズ、旭稜野球少年団
八村の特大アーチで勝利呼ぶ!
東16丁目は初回、敵失と内安のチャンスに犠打で一死二、三塁から4番・北井瑛太(6年)が、センターヘの犠飛で1点先制。
さらに5番・八村莉玖(6年)が、3ボール1ストライクからの5球目を、レフト方向に高々と放った打球は70Mの柵を越え、さらにその上のネットを越え民家の庭の方へ消えていった。
推定飛距離は85~90Mと言われている。
走者一人置いての特大ツーラン本塁打は点数以上に相手旭稜に与えた衝撃は大きかった。

特大2ラン本塁打を放ち笑顔で生還する八村(東16丁目)
実際、レフト方向へあそこまで飛んだ打球は私は見たことが無い。
4年前、現在札幌大谷高1年の鳴海健臣君が学童時代(石山アトムズ少年団・6年当時)、ライトの柵を超え隣接するC球場の三塁側ベンチ屋根に当てる一打があった。
当時の衝撃的な打球と今回の八村の打球が被る。
方角は違えど飛距離は同程度のものと思う。
続く二回にも4番・北井、5番・八村の連続タイムリー二塁打で2点。
三回にも4番・北井、5番・八村の連続タイムリーで一挙5点を奪い試合を決めた。
北井、八村の両選手はともに4打点の大活躍。
八村は「打ったボールは内角のあまめのコース。ファイターズの決勝で結果を出すことができて良かったです」と試合後、喜びの表情でインタビューに答えてくれた。

4番として4打点の活躍を見せた北井(東16丁目)
投げては先発・木村将也(6年)が三回1失点で好投すると四回から小保内愛貴(6年)が、登板し3人目の打者をセカンド飛球で打ち獲ると東16丁目ナインは、マウンド付近に歓喜の輪を作った。
同チームは見事3年連続5度目の優勝で有終の美を飾った。

木村投手(東16丁目)

田中健介氏から最優秀選手賞を受ける小保内主将(東16丁目)
木村投手は「スローボール、中速球、スピードボールともに良いコースに投げることができ、バックが良く守ってくれた。三連覇に貢献できてうれしい」と笑顔を見せた。
最終回、歓喜の輪の中心にいた小保内主将は「最後絶対決めてやろうマウンドに上がった。このチームは最強です」と試合後、興奮気味に力を込めた。

3年連続5度目の優勝を掴んだ東16丁目フリッパーズ
<注目選手>
〇八村 莉玖(やつむら りく)
外野手 兼 投手 兼 捕手
6年 大谷地東小
今大会特大の2本塁打を放つなど大活躍。
小学1年生から野球を始め小学4年時に東16丁目フリッパーズに入団した。
憧れのプロ野球選手は山田哲人(東京ヤクルトスワローズ)。
175センチ、89キロ
右投げ、右打ち
家族は両親と妹の4人。

八村(東16丁目)
〇木村 将也(きむら まさや)
6年
投手としては右の主戦として安定感ある投球で対戦相手の追撃を許さなかった。
打者としても柵越えを打てる長打力が魅力の1番打者として印象づけた。
小学1年生から野球を始め小学4年時に東16丁目フリッパーズに入団した。
憧れのプロ野球選手は捕手では嶋 基宏(東京ヤクルト)、投手では大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)。
166センチ、47キロ
右投げ、右打ち
家族は両親と弟と妹2人の6人家族。
<発行人>
今大会、東16丁目の段違いの打撃の強さが際立った大会だったと言える。
開幕前から優勝候補として名前は挙がっていたが、その予想を超える打撃が炸裂した。
今大会7本塁打が出ているがこの内、6本が東16丁目の選手からなるものだ。
明らかにスイング違う。
パワーもさることながら、かなり振りこんでさらに打ち込んでいるスイングと見てとれる。
打球が小学生のあたりではなく東16丁目の数人の選手からはドライブが掛かったライナー、フライが放たれた。
ドライブが掛かった打球は大変捕りにくく、相手野手が落下地点を誤る場面も多々あった。
彼らの今後の進路も注目したい!
最後に笹谷監督の胴上げがった。
狙い定めてしっかり手中に収める優勝は流石だった!

笹谷監督の胴上げもあった=(写真・チーム提供)
5年ぶりの栄冠を目指した旭稜野球
略5年生チームでありながら見事決勝まで駒を進ませた旭稜野球少年団。
2016年の第10回大会以来5年ぶり2度目の優勝を目指した同チームだったが、強打・東16丁目の前に涙した。

旭稜野球少年団
3点を追う二回、先頭の澤田陸叶(6年)が、レフト前で出塁すると2つの犠打で三進。
二死から7番・古田聖人(6年)の内ゴロが敵失を誘い三走・澤田が生還し、1-3と2点差に迫った。
さらに4点を追う三回、一死から1番・前田健成(5年)が、左中間を破る二塁打でチャンスを作った。
次打者四球で一、二塁とチャンス広げるも後続が倒れ無得点。
大会規定となる四回、三者凡退で涙した。
瀬川 洋監督(59)は「5年ぶり2度目の優勝を目指すも・・・」と唇をかんだ。
「5年生には今のフリッパーズさんの立場になってほしい」と来年こそはと秘めた闘志を覗かせた。
同チームは旭川教育大附属小学校、向陵小学校、北光小学校の3校からなる。
今年創部19年目、来年は20周年。
瀬川監督は来年60歳の還暦を迎える。
節目となる来年に大いなる期待から大きなタイトル思い描き札幌を後にした。
現在、5年生の中にはすでに100キロオーバーを投げる前田に加えて豊富な投手陣がいる。
制球力の良い安加賀太一(5年)、佐藤賢介(5年)、前田の次にスピードがある天谷航大(5年)、唯一の左腕・瀧口雄大(5年)らがさらにこの冬、磨きをかけ今度こそFBC U12優勝、2年連続マック北大会制覇を目指す。
旭稜野球からも目が離せない!

田中健介氏から優秀選手賞を受ける澤田君(旭稜野球)

準優勝の旭稜野球少年団
協力:北海道日本ハムファイターズ