旭川大雪ボーイズ、鮮やか選手権V5 準V札幌豊平

5連覇に喜ぶ旭川大雪ナイン
ボーイズリーグ(日本少年野球連盟北海道支部・中村禎伸支部長)の北海道選手権大会決勝、3位決定戦が6月18日、札幌・麻生球場で行われ旭川大雪ボーイズが札幌豊平ボーイズを6-3で下し5連覇を飾った。
3位決定戦は3点を先制した函館ボーイズが苫小牧ボーイズをそのまま押し切り勝利した。
優勝した旭川大雪は8月・大阪で開かれる日本選手権、準優勝の札幌豊平は関東大会に、3・4位の函館、苫小牧は東北大会にそれぞれ出場する。
最優秀選手賞は投打で活躍した旭川大雪の藤田春翔選手、優秀選手賞には大岩侑真選手(旭大雪)、松本悠嗣選手(札豊平)、乳井柊真選手(函館)、高橋睡蓮選手(苫小牧)が選ばれ記念品が贈られた。
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優勝旗を掴む旭川大雪ナイン

閉会式で表彰を受けた選手たち左から松本(札幌豊平)、藤田(旭川大雪)、大岩(旭川大雪)
<全国・北海道予選>
◆決 勝(6月18日、札幌麻生)
札幌豊平ボーイズ
0002001=3
050100x=6
旭川大雪ボーイズ
(豊)山本、松本-森高
(旭)藤田、伊藤、上田-橋本康
▽三塁打:渡辺(旭)
▽二塁打:松本(豊)、大岩、渡辺(旭)

旭川大雪ボーイズ

札幌豊平ボーイズ

マウンドに集まる旭川大雪ナイン
序盤で大量点、見事な攻めで勝利つかんだ旭川大雪
チャンスくれば一気に責め立てる-これが旭川大雪野球。
常に「全国大会」を見据え選手たちに言っている西大條敏志監督の言葉だ。
決勝は所用で指揮を執ることができなかったが代行したコーチの小口満監督がしっかりと西大條野球を貫き見事に大会5連覇を飾った。
今季負け知らず。
アシックス旗春季大会、スポーツ報知杯、ナガセケンコー杯春季リーグの優勝と続き、これで4冠目。
旭川大雪の強さが浮き彫りになった決勝だった。
小口代理監督も「西大條監督の言葉通りの試合運びとなり満足している」と笑みを浮かべていた。
試合が動いたのは二回裏二死後。
ランナー2人を塁上に置いて8番・大岩侑真(3年・東川大雪野球少年団出身)が、レフト頭上を破る見事な二塁打で待望の先制2点をたたき出し、打線は一気に火がついた。
続く9番・北川蒼太(3年・北見ビクトリー出身)のタイムリー、1番・渡辺瑛太(3年・新富野球少年団出身)の右中間タイムリー二塁打、2番・上田翔也(3年・大有野球クラブ出身)のレフト前ヒット、3番・杉浦瑛也(3年・東川大雪野球少年団出身)の四球で打者一巡し、ワイルドピッチなどもありこの回5得点となり試合の主導権を握った。
投げては今大会2度目の先発となった藤田春翔投手(3年・西御料地ファイターズ出身)が、四回途中で降版したが被安打1の好投を見せ、伊藤-上田へとつなぎ勝利をものにした。

二塁ベース上で決勝打を放ちガッツポーズをとる大岩(旭川大雪)
昨年まで(1年~2年時)勝ちに縁遠かった同チームが今季負けなしの大変身を遂げた。
チームを引っ張る橋本康生主将(3年・新富野球少年団出身)(捕手)は「元気よく明るさがウリです。全国は道代表として恥じないプレーをしてきます。昨年は強かった先輩チームが初戦敗退したので今年は絶対そのお返しをします」と力強く話した。
投げて好投、打っては全4打席(決勝)を四球で出塁してMVPに輝いた藤田も「今日の結果には満足していません。
もう一度、投球を見直して全国に挑みます」。

MVP(最優秀選手賞)に輝いた藤田投手(旭川大雪)
V5を決めた翌日(19日)には早速練習に入り全国大会の選手権、ジャイアンツカップに向けて完全に心を切り替えた。
練習前、西大條監督から新たなゲキが飛んだ。
「全国に行けるからって喜んでいるだけではだめだ。行くからには北海道の代表チームの選手としての責任と覚悟をもってやってほしい」と、今後1か月間の練習内容に期待を込めて選手たちを鼓舞した。
選手-監督・コーチ-父母が一体となっているのが旭川大雪野球の強み、全国で花咲く日は近い。

旭川大雪ボーイズ・メダル授与

優勝旗を掴む旭川大雪ナイン

札幌豊平ボーイズ・メダル授与

先発の山本投手(札幌豊平)
函館ボーイズ、先制逃げ切り3位
◆3位決定戦(6月18日、札幌麻生)
函館ボーイズ
0001200=3
0000010=1
苫小牧ボーイズ
(函)乳井-藤根
(苫)山野、石川、篠山-橋場
▽三塁打:乳井(函)、高橋(苫)
▽二塁打:藤根(函)

函館ボーイズ

苫小牧ボーイズ
函館ボーイズが逃げ切って3位になった。四回表、4番・藤根龍之介(3年・石川ノースフォックス出身)のライト前、6番・平田琉偉(3年・大中山野球スポーツ少年団出身)のレフト前ヒットの2人を塁上に置き8番・片山陽斗(3年・磨光クラブ出身)のセンター前ヒットで先取した。
五回には先頭打者の1番・乳井の三塁打で始まり、2番・村川桜太朗(2年・人見スポーツ少年団出身)がスクイズを決めて1点、4番・藤根が鮮やかな中堅二塁打を放ち1点を加えて勝利を大きく引き寄せた。
投げてはエース乳井柊真(3年・駒場フライヤーズ出身)が完投、苫小牧の追撃を1点に抑えて逃げ切った。
♢函館ボーイズ・藤根真也監督 4人しかいない3年生がよく頑張ってくれた。ここまでチームが育ったのも山本野球(元知内高監督=藤根監督の恩師。自身も4番サードで選抜甲子園出場)のお陰。
冬はノックをしない独特の練習方法でチームを鍛えています。
その成果が今大会の結果です。全国はまず1勝することです。
♢4位の苫小牧ボーイズ・石田一途監督 相手の乳井君がいい投球をしていたので打線がつながらなかった。あと一歩の気迫が足りなかった。投手、打線ともう一度見直し全国(東北大会)では頑張ってもらう。

乳井投手(函館)

3位決定戦で表彰を受けた写真左から高橋(苫小牧)、乳井(函館)
協力:(公財)日本少年野球連盟 北海道支部