東16丁目フリッパーズ2年ぶり8度目優勝! 準優勝JBC日高

2年ぶり8度目の優勝を飾った東16丁目フリッパーズ
学童野球の高円宮賜杯第42回全日本学童大会マクドナルド・トーナメント南北海道予選は25~27日、ニセコ町運動公園野球場などで行われ、東16丁目フリッパーズが決勝でJBC日高ブレイヴに8-1の五回コールドゲームで下し、2年ぶり8度目の優勝を飾った。
東16丁目は全国大会(8月8~14日・東京)の北海道南代表として出場権を掴み2017年以来となる全国制覇を目指す!
準優勝のJBC日高ブレイヴは阿波踊りカップ(7月22~26日・徳島県)へ北海道代表として初出場する。
各支部代表14チームがエントリーし、3日間のトーナメントで競った。
◆決勝(27日、ニセコ町運動公園野球場)
東16丁目フリッパ―ズ(札幌)8-1JBC日高ブレイヴ(日高)
JBC日高ブレイヴ
10000=1
10106=8
東16丁目フリッパ―ズ
(五回コールドゲーム)
(日)村井ー阿部
(東)相良ー松田
▽本塁打:松田(東)
▽二塁打:中村(日)、田中2、小浜(東)

優勝旗を手にする東16丁目ナイン

優勝ペナントを手にする東16丁目ナイン
松田サヨナラ弾で決着!
決勝は東16丁目が2-1と1点リードで迎えた五回、先頭の9番・本多隼翔(6年)のセンター前を切り口に1番・中村一葵(6年)が、四球を選ぶと2番・相良怜斗(6年)、3番・小浜貫太(5年)、4番・田中陽翔(6年)らが連打を重ね4点。
尚も無死三塁の場面で5番・松田来翔(6年)が、レフトの頭上を越える2ランホームランでこの回一挙6点を挙げ8-1とよもやのコールドゲームで劇的な決着をつけた。
サヨナラ弾を放った松田は「打った感触は無く、長打になるかなと思ったがホームランになるとは思わず一塁まで必死に走った。勝てると信じてやってきて優勝できてうれしい」と白い歯を見せた。

三塁を回って三塁ベンチ向かってガッツポーズする松田(東16丁目)
<ホームラン秘話>
無死二塁、5番・松田の打席でベンチからは送りバンドのサイン。
これをファール、笹谷武志監督は「堅さが見えた」。
攻撃のタイムを図り、打者・松田と二走・田中を呼んだ。
笹谷監督は「松田には好きに打て!田中には無理するところじゃないから!」とだけシンプルに伝えた。
「本来の戦いであれば、止め(とどめ)の意味を込めて1点を取りに行く作戦をしたかったのですが、切り換えて子供にストレスをかけずに勢いに任せようと」と判断した。
するとここで日高バッテリーにミスがあり、二走・田中が三進とチャンスが広がった。
采配がピタリと当たったのはこの直後だった松田の快心のあたりは2日連続となる本塁打で最高の結果を生んだ。
ベンチに帰ってきた松田を抱きかかえ大興奮の決勝が幕を閉じた。
笹谷監督は「このチームで南大会を制して全国に行けることは価値がある、今までで一番うれしいかもしれません」と試合後、喜びを実感していた。

ベンチ前で本塁打を放った松田を抱きしめる笹谷監督
松田は今シーズン公式戦3本目。
憧れのプロ野球選手は「柳田 悠岐選手(福岡ソフトバンクホークス)。スイングの速さやホームランを量産するところに憧れます」と話した。
全国では「強いチームばかりですが南大会同様、気持ちを切らさず全国制覇を目指します」と意気込んだ。
<ゲームのポイント>
この試合のポイントとなるのは東16丁目が2-1と1点リードで迎えた五回、JBC日高・2番手投手の中村太樹(6年)の代わりっぱなを先頭の9番・本多がセンター前で出塁するとけん制悪送球を誘い一気に三塁まで進塁し、三塁側ベンチは大いに盛り上がった!
普段は守備の人が大舞台で大きな仕事をやってのけた!
これで一気に東16丁目の流れとなっていった。
また先発の相良投手が球数制限となる70球を使い五回を投げ切れたことも大きかった。
加えて攻撃の軸4番・田中が大舞台での勝負強さを発揮していた。

相良投手(東16丁目)

初回、同点タイムリーを放つなど3打数3安打の活躍を見せた田中(東16丁目)
東16丁目フリッパーズは今シーズン公式戦:23戦21勝2敗の成績。
南大会4戦の内、3戦が先制され追いかける展開を経験し、3戦すべてを逆転で勝利する粘る強さがあった。
様々な厳しい局面を乗り越えた選手たちは日々成長を遂げている。
昨年、全日本学童マクドナルドトーナメント南大会・準優勝で掴んだ阿波踊りカップへ出場権を掴んだ東16丁目は、当時の6年生ではなく現チームの当時5年生チームが挑戦していた。
結果は初戦敗退。
また並みいる強豪が出場した“目指せ!神宮・スポ少2022” 2DAYs IN MAISHIMA(1月、大阪府)では長曾根ストロングス(大阪府)、豊上ジュニアーズ(千葉県)、新家スターズ(大阪府)と対戦。
こうした全国での戦いを経験できたことが、ここに来て効いてきていると言う。
2020全国大会・中止、2021南大会・決勝で涙。
3年ぶりに道内で、一番全国を知る東16丁目フリッパーズが今夏、3年ぶりにマックで躍動してみせる!

メダル授与・東16丁目フリッパーズ

2年ぶり8度目の優勝を飾った東16丁目フリッパーズ
JBC日高ブレイヴ、決勝で涙
初回、一死から2番・竹内樹生(6年)が、センター前で出塁するとボークで二進。
ここで3番・中村太樹(6年)が、左中間を破るタイムリー二塁打で1点先制した。
三回には9番・小田悠真(6年)が、レフト前で出塁し、二盗狙うも二塁手間でタグアウト。
五回には7番・白石小夏(5年)が、内安で出塁し2犠打で三進。
しかし後続が倒れ、無得点ホームが遠かった。
先発の村井武尊(6年)は、緩いボールを低めに集め四回4安打1四球2失点とゲームを作った。
JBC日高ブレイヴ・種本 亮監督(46)は「今大会3日間、良い経験ができました。全国大会は初出場ですが、少し子供たちを休ませてから全国に向けて始動していきたい」と静かに全国への闘志を見せた。

村井投手(JBC日高)
決勝では<注目>竹内投手の登板は無かったが、良くまとまったチーム。
まだまだポテンシャルのあるチーム。
初の全国大会となる阿波踊りカップでJBC日高旋風を巻き起こしてほしい!
次こそは咲かせてください勝利の華を!

メダル授与・JBC日高ブレイヴ

準優勝のJBC日高ブレイヴ

準優勝のJBC日高ブレイヴ
協力:北海道軟式野球連盟