旭川に2つ目のリトルリーグ誕生
旭川市に2つ目のリトルリーグ(小学3年~中学1年硬式野球)チームが誕生、いま公式戦1勝を目指してチビッ子球児が奮闘中だ。新しくできたのは「旭川中央リトルリーグ」チームで、今年1月に結成し5月からの公式戦に出場している。小学3年生から6年生までの19人が所属、まだ白星はあがっていないがナイン一同は「まず公式戦1勝」を合言葉に元気はつらつ、日々の猛練習、交流試合に明け暮れている。そんな新チーム「旭川中央リトルリーグ」を訪ねた。(取材・中山 武雄)
全力プレーを掲げて監督・コーチ・選手・父母ら一丸
「旭川中央リトルリーグ」はポニーリーグ(小学6年~中学生の硬式野球)の旭川中央ベースボールクラブの弟チームだ。武田健一監督(35)、高森勝秀コーチ(51)を指導者に、3年生3人、4年生6人、5年生2人、6年生8人の夢追う小学生の硬式野球集団。5月から公式戦にデビュー、初勝利はまだお預けとなっているが、選手たちのやる気は頂点に達し、7月3日に開催される「東日本選手権北海道大会」(帯広)に向けて「まず1勝」を心に刻み、監督・コーチ・選手・父母が一丸となっている。
楽しみな高森、福田、山本の投手3本柱
取材日の6月19日は先輩チームの帯広リトルリーグ、旭川大雪リトルリーグとの交流試合。大雪戦は残念ながら大差で敗退したが、「明るい未来」がてんこ盛りだった。3-13点と大勢を決した五回、三塁打などで意地の2得点をあげ、ナインの「最後まであきらめない」野球をたっぷりと見せた。特に楽しみなのが投手陣だ。エースの高森市圭君、福田耕大君、山本翔輝君の3本柱が踏ん張っている。スピード派がそろっており、あとは硬球に慣れて経験を積んでいけば、チームの大きな財産になるはずだ。
一生懸命さを評価する武田監督
チームを率いる武田監督の指導モットーは全力プレー。「いくら野球が上手でも怠慢プレーをする選手は使いません」ときっぱり指導法を語る。上手、下手は関係ないと言う。一生懸命に野球に取り組み、リトルリーグの期間中は「野球をやって楽しかった、よかったと思ってくれればうれしい」とも言う。そんな監督への信頼度も高い。父母会の会長を務める太田良子さん(6年・哲資君のお母さん)、大矢志保さん(4年・心梧君のお母さん)は「このチームのいいところは、ポニーの兄チーム(中央ベースボールクラブ)を含めて、上の子たちが下の子の面倒をよくみることです」と口をそろえ、ポニーの中央ベースボールクラブと連動した監督らの徹底した指導法に全幅の信頼を寄せている。また、お父さんは審判の手伝い、グラウンド整備、お母さんは記録つけなど、父母らの後押しもチームを支える一番のパワーとなっている。練習法も特徴的で、家ではできない練習に特化してノックを中心にした守備練習に大半の時間を割いている。道内8番目のリトルリーグ「旭川中央リトルリーグ」チーム。新たな旋風に大きな期待がかかる。
今村太一主将の話 チームのいいところは「あきらめない」ことです。けんかしない、やめたいと思わないように、みんな仲良くしていきたい。目標はまず1勝ですが、早く優勝して全国大会にも行きたい。そして礼儀をしっかり学んで、野球をできること感謝してがんばります。
▽旭川中央リトルリーグ▽
▽会長 稲垣明雄▽副会長 今村明広▽監督 武田健一▽コーチ 高森勝秀▽事務局 斉藤卓也
◎選手
今村太一(主将、近文小6年)、太田哲資(付属旭川小6年)、小川達也(近文小6年)、平館朋季(近文小6年)、福田耕大(近文小6年)、高森市圭(緑が丘小6年)、山本翔輝(忠和小6年)、山名大地(愛宕東小6年)、斉藤海星(付属旭川小5年)、大手基生(忠和小5年)、大矢心梧(忠和小4年)、長谷圭太朗(知新小4年)、青野慎平(神居東小4年)、関口翔夢(東町小4年)、村岡侑樹(知新小4年)、五十嵐遥永(忠和小4年)、今村圭佑(近文小3年)、春名倫太(近文小3年)、田口駿吾(北光小3年)。
▽旭川中央ベースボールクラブ▽
誕生した「旭川中央リトルリーグ」の母体は、ポニーリーグの強豪チームとして知られる旭川中央ベースボールクラブ。「リトルリーグ」チームのほかに、幼稚園児の3歳から小学3年までの「中央ちびっこクラブ」もある幼・小・中の野球一貫指導集団だ。室内練習場(フェニックススポーツセンター)も所有し、グラウンドは旧北都商高グラウンドを常設練習場としている恵まれた環境。冬は日ハムの元プロ選手による野球教室も開いている。球団代表の奥山吉仁総監督は「野球を通して人的教育をしていきたい。辛いこともあるけど、それを乗り越えていく子供たちを育てたい」と、豊かな感受性を持った人間教育に期待をかけている。
「旭川中央リトルリーグ」への新入団など、チームへの問い合わせ先は事務局長の斉藤さんまで。携帯電話090・9757.7676