FIGHTERS BASEBALL CHAMPIONSHIP U-12
里塚サヨナラ勝ち 小兵2番・関が千金打!! 5-4緊迫制す
◆2015FIGTHERSジュニア王座決定戦
▽決勝 里塚イーグルス(札幌)3-2黒松内スターズ(後志) =(8日・札幌ドーム)
決勝は8日、札幌ドームで行われ札幌支部代表で出場した里塚イーグルスが、後志の雄・黒松内スターズと激突。最後までわからない展開の末、八回タイブレーク二死から2番・関 雄太が、左前適時打で5-4のサヨナラ勝ちし、里塚イーグルスが初優勝を飾った。殊勲打の関は、最優秀選手賞を受賞した。また閉会式にはサプライズで、栗山英樹監督(北海道日本ハムファイターズ)が、登場し「いい試合をしてくれました。今シーズン我々も皆さんと同じように勝ち切れるよう頑張ります」と決勝で戦った選手たちを称えた。
◆決勝(8日・札幌ドーム)
黒松内スターズ(後志支部)
00010012=4
00020003=5
里塚イーグルス(札幌支部)
(八回特別ルール)
(黒)中嶋-滝田
(里)稲童丸-前田
▽二塁打:宮下(黒)、鈴木夢(里)
里塚、チーム初の全道優勝に歓喜
1点先制された里塚は4回、二死二塁から8番・鈴木夢叶(5年)が、左線を抜く二塁打で二走・新山航生(5年)が、生還し同点。さらに1番・稲童丸司(6年)が、左前適時打で逆転に成功。7回、粘る黒松内に同点とされ8回から大会規定により一死満塁のタイブレークとなった。先攻め黒松内が2点先制、里塚は先頭が三振で倒れ二死とあとが無い場面で、1番・稲童丸が、三塁強襲のあたりを激走しヘッドスライディングで内安となり送球も乱れ三走・飛田琉冴(6年)に続き、二走・新山航生(5年)も生還し同点を呼び込んだ。一気にサヨナラの機運が高まる中、打席には2番・関が、カウント2ボール1ストライクからの高目のボールを、左前に運び三走・鈴木が生還して5-4のサヨナラ勝ち。「次につなごうと打席に立った、打った瞬間ヒットと分かった、泣きそうでした」と関は、ベンチから飛び出した仲間に取り囲まれ祝福を受けた。ヒーローは身長138cmと小兵だが、勝負強いバッティングと堅実な守備力が持ち味。指揮官らの信頼も厚い。壮絶なゲームは里塚がものにした。
投げてはエース・稲童丸が、この日最速112km/hのスピードボールを武器に8回2四球5奪三振、打っても5打数3安打と投打の活躍でチームを優勝へ導いた。「決勝は楽しめた。促進に入って2点までなら何とかなると思っていた」と振り返った。また守備でひと際、存在感を魅せていたのは二塁手・鈴木夢叶(5年)「今大会のラッキーボーイ、2回戦・中央・光陽ブルーファイターズ(釧路)(七回特別ルール)戦、準決勝・萩野ファイターズ(渡島)戦と彼がいなければここにいません」と後藤 進GM。同チームは、ホクレン旗争奪北海道選手権大会で過去、平成11年の準優勝が最高だった。まさしく全員野球で掴み取った初の全道優勝に、チーム関係者は歓喜した。
後志の雄・黒松内、粘りみせるもあと一歩で涙
7回、1-2と土壇場から渾身の粘りで同点とする。先頭4番・三浦大輝(6年)が、四球を足場に、5番・滝田友輝(6年)が、左前打でつないだ。無死一、二塁とし、6番・宮下温人(3年)の三ゴロでそれぞれ進塁し、一死二、三塁。ここで7番・花田桜汰朗(6年)が、4球目を見事投前にスクイズを転がし、三走・三浦が生還し同点とした。8回からのタイブレークでは、一死満塁で先頭1番・宮下朝陽(6年)の1ボールからの2球目を、中越となる2点適時打で勝ち越した。しかし8裏に里塚の逆転を許し、悲願の全道優勝にはあと一歩届かなかった。先発エース・中嶋慧人(6年)は「決勝はかなり緊張した。次、全道出場チームと戦う時は、緩急を使い甘い球は投げないようしっかり抑えたい」と悔やんだ。優秀選手賞には中嶋投手が受賞した。
花田有史監督(42)は「ホクレン旗3位と今度こそと挑んだ。負けはしたが久し振りにナイスゲームだったと褒めてやりたい」と最後に選手たちを労った。
黒松内は、春先に出口葵葉(6年)、高橋 叶(6年)の2人が、ケガでチームを離れた。ケガから復帰した2人を加えたチームは、戦力が戻り全日本学童南北海道予選大会出場、ホクレン旗北海道選手権大会出場、さらに2015 FIGTHERSジュニア王座決定戦と三大会出場を決め、ホクレン旗では3位の活躍。FIGTHERSではあと一歩及ばなかったが準優勝とあっぱれの活躍を見せた。
次こそは、咲かせて下さい勝利の華を!
協力:北海道日本ハムファイターズ