秋季リーグで復帰アピール、北大の岩澤さん
「医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院」(札幌市厚別区青葉町3丁目)の外来専用の羊ヶ丘病院付属リハビリクリニック(同区青葉町11丁目)に通院し、リハビリ治療に奮闘している姿を紹介する「院内で見つけたアスリート」の今回の登場者は北大硬式野球部の岩澤彗輔さん(19、1年)。これまで大きなけがはなかったが、今期に入り右肩に痛みが発症(野球肩)し7月始めから同リハビリクリニックに通って治療を受けている。全治2か月だったが順調な経過をたどり、今はボールも普通に投げられるようになった。秋の札幌6大学リーグ戦(1部)も開幕し、岩澤さんにとっては復帰アピールの舞台となる。
▽岩澤 彗輔(北大1年、19=179センチ、71キロ、ショート)大阪・関目東ライオンズ-神奈川・茅ヶ崎中軟式野球部-神奈川・川和高硬式野球部-北大硬式野球部
小学3年から野球を始め、小学時代は外野手をやっていたが中学からは内野手に転向した。中学の時、右ひじを痛めたがボールは投げられ普通に試合ができたのでけがの辛さはわからなかったが、今回肩を痛めてボールが投げられなくなり「けがの辛さをたっぷりと味わいました」と岩澤さん。けがの原因も十分把握しており、今回のリハビリ治療で一つ一つチェックしてリハビリの先生と相談しながら矯正に努めている。「(投球動作)自分では気が付かなかった細かいところを先生(理学療法士)に教えてもらい直しています」。
足も速く、高校時代は50メートル6秒2の記録を持ち小中は1番打者だった。足に加え、長打力もあり高校では4番打者で活躍した。高2の神奈川県秋季大会では4試合で5本の二、三塁打の長打をかっ飛ばし、野球激戦区の中にあってチームをベスト8に導いた実績を持っている。内野の要、ショートを守っており攻守にわたってチームには欠かせない存在だった。「守備の時はいつも、相手バッターが何を考えて打席に立っているかを読みながら守っています」と、シンキング野球を強調する。
けがをして、その原因もつかんだ。「これまで自分のスローイングがいかに悪かったかと言うことがわかりました」と岩澤さん。悪癖の第一は”手投げスローイング”だった。肩と下半身をより鍛えて、筋力強化を図ることによってけが克服を肝に銘じている。まだ1年生。その課題を消化することによって自身が最大目標とする札幌6大学リーグ優勝が見えてくる。秋季リーグも開幕した。「復帰・岩澤」の新たなアピールの舞台となる。
(記者の目・中山武雄)肩、下半身の弱さなど自分の弱点を把握しながらリハビリに取り組むあたりは、さすが大学生。オフの課題もわかり、本人の覚悟もヒシヒシと伝わってきて、真摯な姿勢に何だか嬉しくなりました。勉学との二刀流で北大の新たなシンキング野球を切り開いていってほしい。
評判高い「医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院」
「医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院」(札幌市厚別区青葉町3丁目)が昨年3月に外来患者専用のリハビリ施設「羊ヶ丘病院付属リハビリクリニック」を近隣の同区青葉町11丁目に開業し2年目に入り、急増する患者により良い医療サービスを提供し対応している。施設内には野球規準に適合したリハビリ用のマウンドや最新のスポーツ鍛錬器具などを揃え、患者の早期復帰をサポートしている。
理事長の岡村健司医師は肩関節鏡視下手術7000例を超える実績を誇り全国トップクラス。当サイト・ストライクで連載した「野球肩って何?」(バックナンバー)は野球少年・少女、指導者や父母らの人気コーナーになった。また、リハビリを担当する理学療法士・作業療法士は90人を超えるスタッフが対応し、その大半が学生時代には野球、サッカー、スキー、テニス、バレーボールなどのアスリート経験者で、患者の気持ちをよく理解し、あるときは良き相談者になり、患者の心の支えにもなっている。
「野球肩って何?」(バックナンバー)
第1話「その原因」
第2話「投球フォームから」
第3話「どうして起こる」
第4話「症例の中から」
第5話「症例の中から」
第6話「不安定肩」
【受付・診療時間】
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♦休診日 日曜・祝日・年末年始
【予約・問い合わせ】
羊ヶ丘病院付属リハビリクリニック ☎011-351-0881
取材協力:医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院