第30回 遠征・合宿の食事

お弁当
第30回 遠征・合宿の食事
この季節は遠征や合宿が多くなり、チームみんなで同じ食事を摂る機会が多くなりますね。
今回は、大事な時に体調を崩さずに万全の状態で過ごせる工夫のヒントをお話します。
アスリートにとって、一番重要なのは「バランスの良い食事」です。
主食、主菜、副菜、牛乳・乳製品、果物…を必ず摂ることを心掛けてほしいのですが、遠征や合宿先では思うようにいかないことが多いと思います。
旅館やホテル、合宿所で出される食事は、それなりにバランスと彩りを揃えて出してくれるところが多いですが、アスリート向けとなると、足りない栄養素があるのも事実です。
量が多く、お腹いっぱいに満たされる食事の場合でも、自分自身で何が必要かをしっかりと考えなくてはなりません。
朝食は、脳のエネルギーになる糖質(炭水化物)をしっかりと摂りましょう。
卵や納豆などでたんぱく質もしっかり摂ってください。果物からビタミンC、乳製品もできるだけ摂る工夫をしてください。
昼食は、ごはんものや麺類など単品に偏らず、肉・魚や野菜もしっかりと摂りましょう。
夕食は、練習や試合で傷ついた筋肉組織をたんぱく質で修復しましょう。朝食・昼食で不足しがちなビタミン・ミネラルをしっかりと摂取しましょう。
宿泊先で出される食事で補えない栄養は、補食でしっかりと補うことをオススメします。
野菜が不足であれば、100%のフルーツジュースや野菜ジュースでビタミン・ミネラル・食物繊維を摂取できます。
乳製品は、飲むヨーグルトやチーズなどがお手軽です。
今は、どこに行ってもコンビニがありますから、コンビニを上手く活用すれば不足な栄養はしっかりと摂れます。
コンビニで補食を買うのは「ただお腹を満たす」物ではなく、「不足な栄養を補う」意識をしっかりと持ってくださいね。
補食は、食事で不足しがちな栄養素をカバーしてくれるだけではなくて、練習や試合前のエネルギーを補給できますし、練習や試合後であれば疲労回復の促進にも役立ちます。
写真のお弁当は、実際に、遠征先で出された昼食です。
唐揚げなどの揚げ物、練り物、ポテトサラダ…などのおかずで、このお弁当は、お腹は満たされますが、栄養が偏っています。
こういう場合、補食として、野菜ジュースなどがオススメです。
野菜ジュースも今はたくさん種類がありますが、アスリート向けにオススメするのは、鉄分が多めの野菜ジュース、ビタミンCが多めの野菜ジュースや100%のフルーツジュースなどです。
お弁当だけでは量が足りない場合は、飲み物ではなくてサラダを食べてくださいね。おにぎりやサンドイッチなどの炭水化物の食品を買うよりは、コンビニにはたくさんの種類のサラダがありますからお好きなサラダを選んでください。
遠征や合宿先では、緊張やいつもと違う環境で、体調も崩しがちです。
休養と食事をしっかりとすることで万全の体調に近づけて、本番で力を発揮できますように。

老田よしえ
▽老田よし枝プロフィール
株式会社フェニックスサポート代表取締役。AFM北海道 主宰、アスリートフードマイスター1級。札幌メンタルビジョントレーニングセンター代表。
テレビ局でADとして勤務後、結婚。退職した後、夫婦で渡米。2001~2014年アメリカ・ニューヨーク州在住。現在、野球少年の2児の母として日々奮闘中。
趣味はスキー(SAJ公認スキー準指導員)。
★ブログ「ライスボ~ル アスリートフードマイスターの母による野球少年を大きく育てる方法。」http://www.athletefoodmeister-yoshie.com/
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