熱闘・南北海道初日をレポート

選手宣誓・久保星翔君(ニセコ野球スポーツ少年団)
第42回全日本学童軟式野球南北海道大会(北海道軟式野球連盟/主催)が25日、後志管内のほぼ中央に位置するニセコ町と蘭越町で開幕した。
ニセコ町運動公園野球場で行われた開会式は、出場14チームが一堂に会し新型コロナウイルス感染防止のため、今では当たり前となっているが全選手がマスク着用で参加した。
選手を代表して地元・ニセコ野球スポーツ少年団の主将・久保星翔君(6年・くぼ きらと)が「仲間と野球ができる事に感謝し、チームが一つとなって最後まで戦う」と力強く宣誓し南大会が開幕した。
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◇【25日速報】1回戦・室蘭港北クラウン×ニセコ野球スポーツ少年団
JBC日高ブレイヴ9-1柏ホエールズ
この試合ではJBC日高ブレイヴの2人にスポットを充てて紹介いたします。
怪物・竹内、4回1安打無失点の快投
今大会・大注目の竹内樹生(たけうち たつき)投手(6年・JBC日高ブレイヴ)が、1回戦・柏ホエールズ戦に先発登板。
3者連続三振を奪うなど四回1安打8奪三振無失点とアピールした。
小学生とは思えない身長176センチから繰り出すストレートはもはや中学生レベル。
キレの良いストレートが気持ちよくミットに収まった。
大柄選手でありながら、しなやかな腕の振りは一級品だ!
「全道大会では強いチームと対戦できることが楽しい!良い選手から三振をとれてうれしかった。でも今日は80点。明日はもっとチームに勢いをつけられるようなピッチングをしたい」と試合後、貪欲に目を輝かせた。
愛用のグラブは同チームの先輩でもありプロ注目の門別啓人君(東海大札幌・3年)が学童野球時代、使用していたものを先輩から譲り受けて大事に使用していた。
同じ左腕でキレの良いストレートでバッタ、バッタとゲームを支配するピッチングは大きく重なるところがある。
今後も注目だ!

竹内投手(JBC日高ブレイヴ)

竹内投手(JBC日高ブレイヴ)
女子選手の活躍が光った!
1回戦・柏ホエールズ戦で竹内君同様に活躍を見せた女子選手がいた!
7番・二塁手として出場した白石小夏さん(5年)は、3打数2安打3打点の活躍でチームの勝利に大きく貢献した。
一死一、二塁のチャンスで白石にこの日2打席目が回り、高めのボールを強振するとボールはぐんぐんと伸び、センターの頭上も越えていった。
二走に続き一走も生還し、タイムリー二塁打に一塁側・JBC日高ベンチは大いに沸いた。
四回には無死二、三塁のチャンスで3打点目となるバントヒットも決めた。
「明日も回ってきた打席で打てるよう頑張ります」と笑顔を見せた。
野球を始めたキッカケは「従妹の影響」だとか?
その「従妹」とはまたしても門別啓人君だった。
白石さんのお母さんと門別君のお父さんが兄弟。
血は争えないとはよく言ったものだ。
男子選手に混ざってこれだけの活躍はうなずける。
今後の活躍にも期待したい!

白石さん(JBC日高ブレイヴ)

1回戦に勝利したJBC日高ブレイヴ
柏ホエールズは先発の三浦孝介(6年)が先発。
立ち上がり緊張から四球を許すが大柄な体格を生かしたストレートで粘りのピッチングを見せていたが味方の守りのほころびから流れをつかめず結果、球数にも影響を及ぼし二回で降板した。
全体的にも力はある。
力を出し切れなかった悔しさは残るが、また大舞台への挑戦を忘れてほしくない!
次こそは咲かせてください勝利の花を!

1回戦に挑戦した柏ホエールズ
第二試合は大変大味のゲームとなった。
試合巧者の室蘭港北クラウンが、投打に力をまざまざと見せた形となった。
逆に敗れた地元・ニセコ野球スポーツ少年団だが団員は小学1、2年生を含め12人。
大敗を喫して悔しい思いもあると思うが、この大舞台の経験を今後に生かしてほしい。
室蘭港北クラウン(室蘭)26―0ニセコ野球スポーツ少年団(後志)
ニセコ野球スポーツ少年団
0000=0
07⑱1=26
室蘭港北クラウン
(大会規定により四回途中時間切れ)
(ニ)片岡、鍵谷-久保
(室)杉江、五十嵐、廣瀬藍、堀、五十嵐-今井
▽本塁打:今井(港)
▽二塁打:杉江、廣瀬2、五十嵐(港)

1回戦に勝利した港北クラウン(室蘭支部)

1回戦に挑戦したニセコ野球スポーツ少年団(後志支部)
栗山ロッキーズ4-3泉野イーグルス
この日、一番エキサイティングなゲーム。
「左腕・永山VS右腕・上原」の投げ合いに注目。

永山投手(栗山ロッキーズ)

上原投手(泉野イーグルス)
栗山ロッキーズの永山綜太郎投手(6年)は球速は上原と比べると若干スピードは劣るもリズム良くコースに投げ分けチームに流れをもたらした。
泉野イーグルスの上原優馬(6年)は上背もありボールのスピード、キレはさすがと唸らせるボールがあった。
初回、先攻めの栗山が一死から2番・永山綜太郎(6年)の内安で出塁すると二盗、後続倒れ二死からさらに三盗を試みると送球ミスを誘い三塁送球が乱れるや一機にホームに生還し1点先制に成功した。
序盤から中盤にかけリードする栗山だったが五回に2点献上し、1-2と逆転を許した。
迎えた最終回、2番・永山が四球を選び二盗を決め、得点圏に走者を進めると栗山ベンチが息を吹き返した。
3番・田中 蓮(6年)が、右中間を破るタイムリー二塁打で同点とすると続く4番・髙野成矢(6年)もセンターの頭上を抜くこれまたタイムリー二塁打で3-2と逆転に成功した。
さらに四球とバッテリーミスも重なりこの回3点を加え4-2と2点リードした。
六回から球数制限で永山から山﨑温貴投手(6年)へ継投。
その代わりっぱなを泉野イーグルス打線に捕まった!
先頭の1番・川瀬隼颯(6年)が、ライトオーバー三塁打。
続く2番・石崎莉望(5年)が、センター前でたちまち1点差。
尚もピンチが続き二死三塁の場面で5番・黒江琥温(6年)が、鋭い打球でセンター前に運ぶと万事休す!?
これで同点かと思った栗山だったが、中堅守の田中が強烈な打球を内野手なみにさばくとそのまま一塁への遠投が、コントロール良く決まり間一髪アウト。
センターゴロで辛くも4-3で栗山が粘る泉野を下し、2回戦進出を果たした。
錦古里和宣監督(46)は「投手陣が粘り強く投げてくれた。センターゴロは奇跡です。明日もまた目の前の戦いに集中して一戦必勝で臨みます」とすでに次戦に気持ちを切り替えていた。

1回戦に勝利した栗山ロッキーズ

1回戦に挑戦した泉野イーグルス
協力:北海道軟式野球連盟・後志支部