Kボール、日高BBCが全道制覇 準V十勝
Kボールの普及発展を目指す「2022 ZETT杯争奪中学野球北海道大会」がむかわ町田浦野球場をメーン会場に8月11日から3日間の日程で行われ、日高BBCが八回タイブレークを制し1-0で十勝BBCを破り優勝した。
最優秀選手に日高BBCの投手・川端壮太、優秀選手には十勝BBCの捕手・塚林賢哉が選ばれた。
主催:日本中学生野球連盟北海道支部、協賛:ゼット株式会社、佐藤スポーツ店
(8月13日 むかわ町・田浦野球場)
▽決勝
日高BBC(日高KWB野球協会)
00000001=1
00000000=0
十勝BBC(十勝KWB野球協会)
(タイブレーク、八回一死満塁)
(日)川端-小林
(十)池守、福島
日高BBCと十勝BBCの決勝戦は凄いことになった。
日高BBCの川端壮太投手(平取3年-平取少年団)と十勝BBCの先発・池守拓真(札内東3年-白人野球少年団)、リリーフ福島秀人(西陵3年-栄ドルフィンズ)の投げ合いとなり、両チーム投手が譲らず七回まで0-0。
ついにタイブレークになだれ込んだ。
それまでの試合内容は十勝がヒット3本を放ち日高を押し気味に試合を運んでいたがあと1本が出ず得点にならなかった。
しかも池守・福島投手は継投ながら四球一つの”ノーヒット・ノーラン”試合で完全に日高を抑えていた。
しかし、「勝負は終わってみなければわからない」を日高ナインは実践した。
全選手10人の選手が一つになって「あきらめない」との強い意志でタイブレークに臨んだのが好結果となり、優勝の女神がほほ笑んだ。
八回一死満塁、先攻は日高。
先頭打者5番・富沢晄成(えりも3年-えりも新栄)が、ショートゴロで二死になったが、その間に3塁走者が滑り込んで待望の得点をものにした。
後続を断たれ1点止まりとなったが、これが決勝点となった。
完投しMVPに輝いた川端投手は8回裏も十勝の強打者を完全に抑え切った。
最後は内野ゴロ、1年生の女性二塁手、佐藤朱音(北斗-CSライズ)が、しっかり守り念願の優勝を手にした。
キャプテンの佐藤快音(北斗3年-千歳ファイターズJr)は「川端がよく投げていたので何とか援護しなきゃ、との思いでやっていました。
チームを作って1週間ぐらいしか時間がなかったけど、みんな頑張ってくれました」とチームワーク力を強調した。
川端投手も「(小山内琉斗=えりも3年-えりも岬と)2人しか投手がいないので頑張って投げ切りました」と話した。
全員野球で奇跡の優勝を呼び込んだ一戦だった。
▽準決勝
十勝BBC
2010100=4
0100000=1
函館BBC(渡島KWB野球協会)
(十)伊藤、工藤、福島-塚林、大橋
(函)湯浅、吉田、平野-大澤
▽本塁打:久保(十)
▽二塁打:塚林(十)
西胆振BBC(胆振KWB野球協会)
1000000=1
1000001×=2
日高BBC
(西)奥村、住吉、豊嶋-山崎
(日)小山内-小林
▽三塁打:住吉(西)
▽二塁打:東(西)、冨沢(日)
♦ZETT杯中学野球北海道大会♦
大会にはKボールを普及、拡大を目指す日高、上川、十勝、桧山、胆振、渡島、オホーツクのKWB野球協会に所属する7チームのクラブチームが参加した。
Kボール(旧名KWBボール)は軟式と硬式ボールのかけ橋の役目を果たし、道内でも使用するチームが増えてきている。
硬式ボールと重さ、大きさが同じで素材はゴムでできており中が空洞のため安全性が高い。
発展途上の中学生には体格的にも適しており、高校野球への前段階として「慣れ」も出て、違和感なく移行できるところが最大の特徴となっている。
全国大会やアジア大会など国際大会もある。