東商テクノ旗、札幌北広島ボーイズが準V

信平が3試合連続の三塁打を放ち初得点
ボーイズリーグが今季新設した「東商テクノ旗争奪第1回日本少年野球北海道大会」の決勝戦が8月14日、札幌・麻生球場で行われた。決勝の舞台に進んだのは札幌北広島ボーイズ(北海道支部)と県央宇都宮ボーイズ(栃木県支部)。
逆転、逆転の好ゲームが展開されたが、後半戦でバント作戦がハマり大量点を取った宇都宮ボーイズが7-2で北広島ボーイズを破り初代王者に輝いた。
最優秀選手に宇都宮ボーイズの斎藤奨真、優秀選手には札幌北広島ボーイズの信平恭吾と宇都宮ボーイズの白藤亮汰が選ばれた。
主催:日本少年野球連盟、報知新聞社、(株)東商テクノの特別協賛で行われた。
◆決 勝
札幌北広島ボーイズ(北海道支部)
0002000=2
100150×=7
県央宇都宮ボーイズ(栃木県支部)
(札)中倉、ロバートソン-伊藤
(県)神山、桜岡、石田-小堀
▽三塁打 信平(札)

初代王者に輝いた県央宇都宮ボーイズ

準優勝に輝いた札幌北広島ボーイズ

信平の三塁打で生還し、ベンチに向って飛び上がり喜ぶロバートソン
北海道を代表して決勝の舞台に立った札幌北広島ボーイズ。
旭川大雪ボーイズ、苫小牧ボーイズ、札幌手稲ボーイズの北海道勢が破れ、「ここは負けられない」とのプライドをかけて臨んだ。
ナインは燃えていた。
一回裏先制点を許したものの、四回にすかさず2-1と逆転し1点リードした。
ここで試合の主導権をグーンと引き寄せたかに見えた。

信平が3試合連続の三塁打を放ち初得点
三回までは打線が湿りがちで9番・島崎翔介(3年・双葉スピリッツ出身)のヒット1本だった。
それが四回に変身した。
先頭打者の3番・ロバートソン怜(3年・豊平カージナルス出身)がセンター前にはじき返し出塁、続く4番・伊藤大地(3年・菊水ジャガーズ出身)が犠牲バントで送って5番・信平恭吾(3年・菊水ジャガーズ出身)につないだ。
信平は前の2試合で三塁打を記録しており、3試合連続を狙っていた。
「速いボールを打つ練習はしていた」という信平。
宇都宮2番手の桜岡投手の高めストレートを「待ってました」とばかりに強振したボールは右中間を破る三塁打となり、ロバートソンが生還して待望の同点打になった。
6番・杉本優誠(3年・白石リトルファイターズ出身)の内野ゴロでついに勝ち越した。
二死後、7番・中倉悠生(2年・恵み野ロイヤルズ出身)の左前安打が出たがあとが続かなかった。
先発した2年生投手、中倉は四回まで素晴らしい投球をした。
1点リードしたその裏に同点にされたが打たれたのではなくエラーがらみで失点したもの。
許したヒットは5本、2四死球の立派なもの。
五回、宇都宮打線のバント猛攻にあってロバートソンにあとを託した。
「まさか自分が先発するとは思ってもいなかった。冷静にストレート中心に投げました」。
本州の強打線をしっかり押さえて勝負できたことが今後の野球人生に大きな自信になった。
まだ2年生、伸びしろはこれから。

札幌北広島ボーイズ先発の中倉
♦札幌北広島ボーイズ・山田徹監督
勝ち負けでなく、最後のビッグ大会を決勝で締めくくられたことがうれしい。
選手たちも準優勝を誇りに思っているだろう。
向こうさんの戦略に対応できなかったの敗因です。
♦札幌北広島・伊藤大地主将
結果は悔しいけど、みんなで楽しく全力プレーできたことが一番よかったです。
♦優秀選手に選ばれた信平恭吾
初めての受賞でうれしい。
道外の選手を見てたくさん学ぶところがあり、いい経験になりました。
宇都宮ボーイズ、勝負をかけた五回の攻撃
2-2同点の五回裏、宇都宮ボーイズはバント作戦の勝負に出た。
先頭打者1番・冨永大斗が左前安打で出塁すると、影山崇監督は徹底したバント作戦に出た。
「転がす」「走る」を繰り返し札幌北広島守備陣をほんろうしワイルドピッチ、パスボール、暴投など守備の乱れを誘って5点の大量得点。
打者一巡、ヒット1本、内野安打2本の見事な省エネ攻撃だった。
影山監督は「ワンチャンスをいかす-を徹底してきました。北海道でいい試合ができ、次のステップになります」と話し、満足げだった。

勝負が決まった瞬間、マウンドに駆け寄り喜び合う宇都宮ボーイズ

交流大会ならではの光景。合同写真撮影のあと、それぞれが励ましあい、親交を深めた
協力:(公財)日本少年野球連盟 北海道支部