2022チーム訪問<恵庭シニア>

体幹トレーニング(恵庭)
<第24弾>チーム訪問は、恵庭市柏木町にグラウンド及び室内練習場を構える中学硬式野球の恵庭リトルシニアへ2月12日(日)、伺ってきました。
昨年8月、東京都などで行われたリポビタンカップ第50回日本選手権大会では北海道代表として初出場を成し遂げた。
さらに新人戦の第49回秋季全道大会では、並み居る強豪を破り続け決勝で札幌大谷を下し、初優勝の活躍があった。
同チームは大阪府で3月に行われる第29回全国選抜大会へ北海道代表として出場する。
初戦は2回戦から登場で27日、八王子シニア(関東)と大阪交野(かたの)シニア(関西)の勝者と対戦する。
スイングスピード企画では130キロオーバーも飛び出す好記録もあった。

バッティング練習の様子(恵庭)
<3年生の進路>
3年生14人(内女子2人)。
私立では北海、北照、北海道栄、4月1日より旭川志峯(現旭大高)、とわの森、札幌新陽、文教大附。
その他公立校。
渡邊 匠監督は「頑張りました。普段から整理整頓、挨拶、グラウンドの決まり事、全力疾走など自分たちでチーム作りをしてくれたことに感謝します。これからの高校での活躍を祈ってます」と野球のみならず生活面での充実ぶりや成長を認め、これからの活躍に期待した。
<発行人>
全国大会・日本選手権大会では1回戦・調布シニアに1-4と涙するも3年生男子12人が全員出場し、大舞台を経験した。
女子選手2人の内、1人はコロナの為、出場を断念したが女子選手2人とも女子野球の全国大会を経験できたことは財産となった。
全国大会の戦いぶりは見ていないがきっと、渡邊監督が普段、選手に向けた溢れんばかりの優しさがにじみ出ているものと想像する。
―ファールボールがもたらした運命的な出会い―
今から二年前、2021和歌山大会に出場した恵庭シニアはリーグ戦敗退。
敗退が決まった翌日、地元・和歌山シニアと交流試合を行っていた。
そこでなんてことの無いファールボールが三塁側スタンドへ―。
そのフォールボールの矛先は大原 弘氏(和歌山大学硬式野球部・監督)の下へ。
大原氏がファールボールを拾い上げると“札幌日大”と刻印されていることに気づく。
交流試合ということで互いにボールを出し合って行うのが通例。
恵庭チームが以前、札幌日大高からボール提供を受けたものを偶々(たまたま)この交流試合で使用していた。
すると交流試合終了後、大原氏が恵庭ベンチの下へ。
和歌山大学は、札幌日大高と以前、合同練習をしていたことから当時、恵庭シニア出身の宇野息吹(札幌日大出身)、奥澤仙達(現北海学園大・2年-札幌日大出身)、管野太陽(札幌日大出身)らとの思い出を綴った。
一年後-。
2022和歌山大会・リーグ戦
今度は公式戦をバックネット裏から大原氏が観戦していた。
試合終了後、またしても大原氏から挨拶に訪れる。
「細かい野球をされるんですね」(大原氏)
スクイズバントの仕掛け方、試合の運び方など互いに共感し合った。
同年、開幕となったミズノ旗春季全道大会ではリーグ戦を2勝2敗の成績で北広島と並ぶも失点率の関係で決勝トーナメント進出。
迎えた決勝T・1回戦で室蘭と対戦するも1-7と涙した。
大会終了後―。
采配と選手の行動が伴っていない、私も選手も個になっていた。
当時、どうしたらいいのか憤りに似たものがあった(渡邊監督)
大原氏に電話で相談したこともあった。
「個の実力にも限界がある。育ってきた環境が違う、その子供たちに寄った声の掛け方があってもいいんじゃないか」(大原氏)
「北海道に行くので恵庭に寄って練習を見たい」とのことだった。
国公立大学で全日本大学選手権大会へ2大会連続出場し、2大会連続初戦突破した唯一の国立大学の名将が恵庭に現れる。
後日、大原氏による一日野球教室が恵庭市営球場で行われた。
素振りをやるにしても当たるところを見るんじゃなく、実際は6M先を見ながら振るようにするとちょうどインパクトの瞬間が訪れる。
大原氏に触発された選手たちは、直ちに化学反応をし始め、一つの声出し、バックアップ、手を抜く選手、やらない選手には仲間から「激」が飛び、みんなが同じベクトルをもつようになっていった。
「大事なチームの輪が作り始めていくイメージが出来てきたのもこの頃」(渡邊監督)
全道34チームが一発勝負で挑む日本選手権大会に向かう!-。
チーム作りの一環として日本選手権北海道予選・1回戦の札幌真駒内戦でのシートノックは、ベンチ入り全員で行った球回しに7分間のすべてを割いた。
当たり前だが、一つのボールを全員で声出しする度に今までになかった一体感といったチームの結束力が徐々に高まった。
春季大会では何か噛み合っていなかった選手達が、見違える動きを見せ仲間と一緒に挑戦する度に自信にも似た強さが兼ね備わっていった。
日本選手権道予選・決勝で札幌新琴似に3-6と敗れるも堂々の戦いぶりを見せた。
一球のファールボールがもたらした出会いがこれほどまでにチームを変えるものかと驚く。

準優勝に輝き日本選手権・全国大会に初出場する恵庭シニア
<OBの活躍>
<2022南北海道大会出場選手>
〇長谷川 航汰
札幌日大高・3年
恵庭シニア-恵庭jr.スワローズ出身
右投げ、右打ち
175センチ、69キロ
〇勝浦 皓己
北海高・3年
恵庭シニア-札幌白石リトル(硬式)出身
右投げ、左打ち
168センチ、62キロ
〇中鉢 大喬
北照高・3年
恵庭シニア-柏ホエールズ出身
右投げ、左打ち
173センチ、71キロ
〇石山 蓮
北照高・3年
恵庭シニア-恵庭和光ジュニアライオンズ出身
右投げ、右打ち
164センチ、72キロ
※2016日本ハムジュニア
〇岩名 航汰
札幌創成高・3年
恵庭シニア-恵庭和光ジュニアライオンズ出身
右投げ、右打ち
176センチ、66キロ
〇岩城 悠雅
札幌創成高・1年
恵庭シニア-和光Jrライオンズ出身
右投げ、右打ち
164センチ、65キロ
<女子硬式選手権大会・出場選手>
〇笹原 すず(ささはら すず)
駒大苫小牧高・3年
恵庭シニア―恵み野ロイヤルズ出身
右投げ、右打ち
〇渡辺 美羽(わたなべ みう)
駒大苫小牧高・2年
恵庭シニア―恵庭和光ジュニアライオンズ出身
右投げ、左打ち
※2017日本ハムファイターズジュニア
〇小島 菜々珠(こじま ななみ)
札幌新陽高・2年
恵庭シニア―柏ホエールズ出身
右投げ、右打ち
※2017日本ハムファイターズジュニア
<2022秋季北海道大会出場選手>
〇渡辺 健太
北海高・2年
恵庭シニア-春日ライオンズ出身
右投げ、右打ち
181センチ、74キロ
〇松田 寛大
北照高・2年
恵庭シニア-恵庭和光ジュニアライオンズ出身
右投げ、右打ち
176センチ、89キロ
〇神野 航汰
北海道栄高・2年
恵庭シニア-CSライズ出身
右投げ、右打ち
173センチ、72キロ
<新チーム>
2年生:25人 1年生:20人(内女子2人) 6年生:20人(内女子2人) (2月12日現在)
―渡邊 匠監督の話―
「守って勝つチームを目指します」と渡邊監督。
選手の特長を詳細に伝えてくれた―。
<投手陣>
主戦の蝦名留維(2年・恵庭和光ジュニアライオンズ出身)は、コントロールよく打たせて取るタイプ。
昨秋、準決勝の札幌真駒内戦に登板し、テンポよく投げ込みバックの堅守にも助けられゲームを作ってくれた。
左腕エース・山田頼希(2年・千歳みどり台シャークス出身)は、決勝の札幌大谷を相手に持ち味の的を絞らせない投球が光り左腕から繰り出すストレートと変化球のコンビネーションで札幌大谷打線を翻弄し、五回2/3を投げ3安打2四球3三振の無得点でゲームを作った。
右腕・南場大弥(2年・野幌ファイターズ出身)は、日本選手権道予選・3回戦の日高戦でロングリリーフの活躍で準々決勝進出に大きく貢献した。
他にも宮崎遥大(2年・千歳ガッツ出身)は、スピードボールが持ち味。
富田龍輝(2年・千歳桜木メッツ出身)は、スリークォーターから変化球を駆使し、打者のタイミングを外し打ち取る。
日本選手権道予選・準々決勝の釧路戦で好リリーフを見せた。
左腕・相田悠貴(2年・野幌ファイターズ出身)は、カーブピッチャー。
<内・外野手>
内野の要は遊撃手・小森桜暉(2年・島松ジュニアイーグルス出身)が、主将で二塁手・上田晃大(2年・野幌ファイターズ出身)とともにセンターラインを、しっかりケアする。
外野の中堅手・笹原 岳(2年・恵み野ロイヤルズ出身)、右翼手・我妻志音(2年・千歳ガッツ出身)らは打撃でも決勝進出に大きく貢献した。

初優勝の瞬間、歓喜でマウンドに集まる恵庭ナイン
<発行人>
恵庭シニアを訪問するとみんな良い選手なのに秀でた選手と感じないのはなぜなのか?
もちろんその中でも、居るのはいるが秀でた選手が目立たない気がする。
秀でた選手が居ないのではなく、全体的に能力が高いというところに行きつく。
恵庭では冬季間、クロスカントリー(歩くスキー)・サッカー・スノーホッケー・体幹トレーニング・バッティング・雪上ノック・守備練習と行う。
野球の動きはもちろんだが、他競技で様々な身体の動きを遊びながら習得している。
多くの運動神経を刺激していることに他ならない。
また目立たないが体幹トレーニングでは股関節や肩関節を中心に可動域を広げるメニューも全員が熟している。
特殊な球関節(股関節・肩関節)を、滑らかに動作ができるようになっていくと考える。
こうした取り組みやチームの雰囲気の良さが恵庭市内に限らず近隣へと噂が広まり各学年20人枠が、先着であっという間に埋まってしまうという。
この取り組みで恵庭チームの選手層が厚くなり、チームとしてまとまる力がしっかりと育まれるはずだ。
恵庭から益々目が離せない!

雪上サッカー(恵庭)

クロスカントリー(恵庭)
<主将>
〇上田 晃大(うえだ こうだい)
2年・野幌ファイターズ出身
右投げ、右打ち
167センチ、57キロ
※昨秋は8、9番・二塁手として出場。
渡邊監督は「つなぐバッティングもできるが十分クリーンナップを打てる選手でもある。昨秋は守備での貢献も大きかった。準決勝・札幌真駒内戦でも二遊間寄りのライナーを、横飛びで好捕した。抜けていたら負けていたかもしれない」と勝負所での存在感を評価した。
上田主将は「ピンチの時に助け合う行動や言動を武器にチームワークで全国制覇!目指すは初出場初優勝です」と優勝宣言も出た。
<発行人>
「けして自らマイナスな言動や行動をとらないようにしたい、キャプテンとして良い方向に引っ張って行けるようにしたい」などとチームの雰囲気を一番大事にする理想的なリーダー。
守備では球際の強さがあり、攻撃では状況に応じて最低限走者を進める、最大限ヒットでタイムリーを放つこともある。
ベンチで求められたことを確実にこなす選手だ。
新チームの難しさ―。
旧チームに多くの選手が残っているから強いとか、残っていないから弱いとかあるが、逆に揃っているのに勝てない。
旧チームでの経験が無い選手ばかりでも勝ち進むケースもある。
場合によるが時として関係なく、いわゆる嚙み合わせが大きいのではと考える。
それぞれ役割があるものだが、互いに信用から信頼関係へと発展し、明確に機能し始めるとやはり強さが増すものだ。
そこには健全な人間関係が絶対条件。
上田君は派手さは無いが、気持ちでチームをけん引する姿で調和をとり、やがては信頼を勝ち取る。
全国大会での躍進に期待したい!

上田主将(恵庭)
<施設>
グラウンド:恵庭市柏木町602-2附近(ことぶきバス駐車場向い)
室内練習場:同上
ブルペン/トレーニングルーム:同上

グラウンド(恵庭)

室内練習場(恵庭)
<活動>
平日練習:(1、2年)火・木曜 (6、3年)水曜=18:00~20:00
土日祝日:9:00~16:00
<遠征>
〇和歌山遠征(和歌山大会出場)1月上旬
<団費ほか>
〇入団費:15,000円
〇団 費:7,000円/毎月
〇父母会費:1,000円/毎月
〇修繕積立金:10,000円/(毎年)
<スイングスピード>
☆第1位 133キロ
〇小森 桜暉(こもり おうき)
2年・島松ジュニアイーグルス出身
右投げ、左打ち
173センチ、60キロ
☆第2位 130キロ
〇蝦名 留維(えびな るい)
2年・恵庭和光ジュニアライオンズ出身
右投げ、右打ち
168センチ、69キロ
☆第3位 126キロ
〇山田 頼希(やまだ らいき)
2年・千歳みどり台シャークス出身
左投げ、左打ち
176センチ、65キロ

スイングスピードに挑戦!写真左から蝦名、小森、山田(恵庭)
<スイングスピード・中学3年生編>
☆第1位 137キロ
〇三島 賢伸(みしま けんしん)
3年・恵庭若草タイガース出身
右投げ、右打ち
178センチ、72キロ
Q)道内の高校で着てみたいユニフォームは?
A)北照
☆第2位 130キロ
〇河合 悠希(かわい ゆうき)
3年・栗山ロッキーズ出身
右投げ、右打ち
170センチ、67キロ
Q)道内の高校で着てみたいユニフォームは?
A)旭川志峯(現旭大高)
☆第3位 122キロ
〇藤澤 柊(ふじさわ しゅう)
3年・若草タイガース出身
左投げ、左打ち
170センチ、65キロ
Q)道内の高校で着てみたいユニフォームは?
A)文教大附
☆第4位 118キロ
〇岡 大翔(おか だいと)
3年・恵庭和光ジュニアライオンズ出身
右投げ、左打ち
165センチ、50キロ
Q)道内の高校で着てみたいユニフォームは?
A)文教大附
☆同 位 118キロ
〇堀 心乙(ほり みお)
3年・恵み野ロイヤルズ出身
右投げ、右打ち
166センチ
Q)道内の高校で着てみたいユニフォームは?
A)栗山

スイングスピードに挑戦!写真左から河合、藤澤、堀、三島、岡(恵庭)
協力:恵庭リトルシニア