旭川大雪ボーイズ、7年連続10度目の優勝飾る!

7年連続10度目の優勝を飾った旭川大雪ボーイズ
中学硬式野球のボーイズリーグが3日、野幌硬式野球場でアシックス旗争奪第32回春季北海道大会の準決勝・決勝の3試合が行われ、決勝で旭川大雪ボーイズが札幌手稲ボーイズを6-3と逆転で破り7年連続10度目(※旭川大雪ウィナーズ時代も含む)の優勝を飾った。
西大條敏志監督(56)は「相手のミスもありながらよく打って、先発投手をカバーしてくれた。キャプテン億貞もよく打った」と逆転勝利した選手たちに賛辞を贈った。
最優秀選手賞には旭川大雪ボーイズの主将・億貞壮汰(3年・神居野球少年団出身)が選ばれた。
札幌手稲は8年ぶり2度目の優勝を目指したがあと一歩及ばなかった。
同リーグは5日から第16回スポーツ報知杯を経て、13日から全国予選の一次予選となるナガセケンコー杯第32回北海道支部春季リーグ戦が始まる。
<表彰選手>
最優秀選手賞:億貞 壮汰(旭川大雪ボーイズ)
優秀選手賞 :小松 優太(札幌手稲ボーイズ)
優秀選手賞 :吉川慎之助(苫小牧ボーイズ)
優秀選手賞 :道佛 聡太(札幌北広島ボーイズ)
四回、集中打で逆転!
旭川大雪は2-3と1点を追う四回、内安、敵失、左安と一死満塁から3番・億貞壮汰(3年・神居野球少年団出身)が、インコースの真ん中よりのストレートを見事はじき返し打球はライトの頭上を越え走者一掃となる3点タイムリー三塁打を放ち逆転した。
続く4番・松本琉葦(3年・東聖イーグルス出身)もレフトへの犠飛で三走・億貞が生還し、この回一挙4点とゲームをひっくり返した。
億貞主将は「一番最初の大会で優勝できてうれしい。初回は少し焦りがあったが、逆転した打席では狙い球をストレートに絞り立ち遅れしないよう準備していた。打った瞬間、ライトオーバーすると思ってベースランニングした」と試合後、笑顔でインタビューに答えてくれた。

四回に走者一掃の3点タイムリー三塁打を放った億貞(旭川大雪)
6-3とリードした五回から先発の伊林柊歩投手(3年・東栄野球少年団出身)に代わり伊藤 翼投手(3年・近一チャレンジャー出身)が、リリーフすると五、六、七回と三回を被安打0無四球4三振無得点に抑える好リリーフで札幌手稲の追撃を許さなかった。
伊藤投手は「先輩たちが続けてくれた優勝なので自分たちの代で止めたくなかった」と試合後、胸を張った。
―全国を経験し成長を続ける伊藤投手―
「全国では変化球が上手く決まらず、ストレート中心に組み立てたが、痛い目に合った」と伊藤投手。
春の全国大会での経験が伊藤投手を成長させ今大会、2回戦2イニング、決勝3イニングといずれもリリーフで登板し、すべて無失点に抑えるピッチングがあった。
「北海道では全勝し、再び全国に挑戦したい」と春の借りを返すと言わんばかりに力を込めた。
憧れのプロ野球選手は佐々木 朗希(千葉ロッテマリーンズ)。
170センチ、62キロと益々の成長に期待が高まる今後も楽しみなピッチャーだ。

伊藤翼投手(旭川大雪)
〇億貞 壮汰(おくさだ そうた)
3年 神居野球少年団
右投げ、左打ち
171センチ、68キロ
憧れのプロ野球選手は源田 壮亮(埼玉西武ライオンズ)。
守備で心掛けているところは「捕ってから焦らず送球すること」。
学童時代は野畑直裕(3年・札幌真駒内リトルシニア)とともにFBC―U12に出場し、全道ベスト8に貢献した。

逆転打を放ちベンチに向かって喜びのガッツポーズをする億貞(旭川大雪)
同チームは今春3月に東京で行われた全国大会・初戦となる2回戦で大分県代表の大分明野ボーイズと対戦するも0-6と涙した。
守備のミスで失点した場面もあったが、攻撃面にフォーカスすると緩急を使う投手の前に凡打の山を築いてしまった。
全国大会を終えて、西大條監督から選手たちには「素振りも場面、場面を考えてやらないと成長しない。常に自分なりに打席の中で想定して素振りをするように」とアドバイスがあった。
昨秋は速球派の投手の前に、集中打が生まれなかったがこのところのマシン打ち、場面を考えての一本打ちなどで試合を想定して取り組んだ成果がしっかりと現れた。
札幌手稲、あと一歩で涙
初回、3番・及川 舜(3年・篠路ビッグファイアーズ出身)、4番・森田琉海(3年・朝里ホーネッツ出身)の連続タイムリーで2点を奪うなど見事な先制攻撃を見せた。
さらに2-2と同点に追いつかれた四回、先頭の5番・伴 友希(3年・屯田ベアーズ出身)が、レフトオーバーとなる二塁打でチャンスを作ると二死三塁から8番・川崎蒼雲(3年・北発寒ファイヤーズ出身)が、ライト前にタイムリーヒットを放ち3-2と再び勝ち越した。
越中 築監督(32)は「3点ないし、4点ゲームと想定していたがミスがあると厳しい。旭川大雪さんは目標にしつつ越えなければならない壁ですが」と悔しがった。
羽賀大登投手(3年・屯田ベアーズ出身)は「全体的にボールが高めに集まりあまめのボールを打たれた。制球力がまだ足りない、6月にはもっと低めに伸びのあるストレートを目指して頑張ります」と悔しさを覗かせながらしっかりと前を向いた。

羽賀投手(札幌手稲)
序盤となる二回には2安打と死球で無死満塁の大ピンチを招くもそのあとの3人を打ち取り無得点に抑える見事なピッチングもあった。
また2番手で登板した岩崎賢成投手(北発寒ファイヤーズ出身)は2年生ながらキレの良いボールで二回1安打無四球無得点の好投があった。
さらに今大会札幌手稲ボーイズ(B)へエントリーしている平野義人(3年・富丘ベアーズ出身)も羽賀と並ぶ投手でダブルエースで全国を目指す!
この悔しさを力に換えて頂を目指す!
次こそは咲かせてください勝利の華を!

惜しくも決勝で涙した札幌手稲ボーイズ
協力:公益財団法人日本少年野球連盟 北海道支部