FIGHTERS BASEBALL CHAMPIONSHIP U-12
釧路ゴルモン悲願の初優勝! 準V岩見沢学童
学童野球における道内最高峰を決めるFIGHTERS BASEBALL CHAMPIONSHIP U-12の準決勝・決勝が9月30日、エスコンフィールド北海道で行われ、決勝で釧路支部代表の釧路ゴールデンモンキーズBBCが空知支部代表の岩見沢学童野球クラブを2-1の逆転で破り、初優勝を果たした。
過去に2017(平成29)、2019(令和元)、2021(令和3)年に3度の3位の活躍。
チーム結成から5回目の出場で悲願の初優勝を遂げた。
同大会は道内参加500チームが、各予選を勝ち抜いた18チームが出場。
今年はエスコンフィールドHOKAAIDO元年の記念すべき大会で、釧路ゴールデンモンキーズBBCが初の栄冠を掴んだ!
最優秀選手賞には鈴木風輝(釧路ゴールデンモンキーズ)が選ばれた。
3位に札幌オールブラックス、音更ビッグスターズ。
◆決勝
釧路ゴールデンモンキーズBBC(釧路)2−1岩見沢学童野球クラブ(空知)
釧路ゴールデンモンキーズBBC
00002=2
10000=1
岩見沢学童野球クラブ
(釧)樋口瑠、谷口(2回)−谷口、中村(2回)
(岩)内田−高橋
▽三塁打:川嶋(釧)
▽二塁打:川嶋(釧)
最終回、二死から逆転
1点を追う釧路ゴールデンモンキーズが、大会規定となる五回最終回にドラマの主役に躍り出た-。
6番からの攻撃も二者が倒れ二死走者なしから8番・樋口聖良(4年)に代わって代打の松崎光希(6年)が、粘りに粘って四球を選ぶと前の打席で左中間を破る二塁打を放っている9番・川嶋大煌(5年)が、小柄な身体から鋭いスイングで値千金となる右中間を深々と破る同点タイムリー三塁打で1-1とした。
三塁ベース上で小さい身体の川嶋が大きくガッツポーズをしてみせると釧路ベンチがこの日一番の盛り上がりを見せた。
沸きあがる釧路ベンチから背中を押されるように1番・鈴木風輝(6年)が、打席に立つと迷いなく振り抜いた打球がレフト前へはじき返すと三走・川嶋が生還し2-1と逆転した。
投げては二回からロングリリーフで登板した谷口 誼(6年)が、トリッキーなフォームから107~8キロの力強いストレートを武器に強打・岩見沢学童打線に対しノーヒットに抑える圧巻の投球が勝利への道筋となっていた。
初戦の2回戦・緑丘ホーマーズ(札幌)、準々決勝・本通クラブ(渡島)、準決勝の札幌オールブラックス(特別枠)と並み居る強豪を破り初の決勝進出を決めた。
決勝では6年生18人を抱える岩見沢学童に対し、6・5・4年生で挑んだ釧路。
最終回の二死から、土俵際の執念が生んだ見事な戦いぶりだった。
振り返ると個性豊かな投手陣とゲームの主導権を握った集中打で攻守の歯車がかみ合った見事な初優勝だった。
尾西秀平監督(37)は「松崎の二死からの四球がキッカケとなり、続く川嶋、鈴木が良くつないだ。谷口のロングリリーフも大きかった。エスコフィールド元年で最後に力をつけて優勝できてうれしい」と試合後、喜んだ。
同チームは全日本学童・釧路支部予選でよもやの敗退。
昨秋、代表権を掴んだ第28回高野山旗全国学童軟式野球大会(和歌山県高野町)では、マック全国優勝の新家スターズ(大阪府)に敗れるも3回戦進出。
中でもマックの予選敗退は大きな影を落とした。
紆余曲折ありながら、チーム一丸で全道制覇を掲げ今大会有終の美を飾った。
〇鈴木 風輝(すずき ふうが)・6年
釧路ゴールデンモンキーズBBC 主将
右投げ、左打ち
160センチ、46キロ
両親と兄・姉の5人家族
憧れのプロ野球選手は源田壮亮(埼玉西武ライオンズ)
「足も速く、守備が上手いところに憧れる」
〇川嶋 大煌(かわしま だいき)5年
釧路ゴールデンモンキーズBBC
右投げ、左打ち
136センチ、35キロ
憧れのプロ野球選手は松本剛(北海道日本ハムファイターズ)
「ミート力があり単打で打ち続けるところに憧れる」
岩見沢学童、先制するも惜しく涙
岩見沢学童野球クラブは初回、二死から3番・大門賢佑(6年)が、四球で出塁すると続く4番・青柳慮佑人(6年)が、左中間を破るタイムリー三塁打で1点先制した。
先発した内田慧翔投手(6年)は、五回二死まで1安打無得点に抑える好投。
小林大助監督(49)は「内田の出来としては彼と心中の気持ちで見守っていた。あの場面で打った釧路の選手が素晴らしかったです」と悔しさを押し殺しながら勝者を称えた。
優秀選手賞は内田慧翔(6年)が選ばれた。
同チームは全日本学童マクドナルド・トーナメント南北海道予選で準優勝、高野山旗全国学童野球大会では決勝で新家スターズ(大阪府)に惜しくも敗れるも全国準優勝は申し分ない実績だ。
勝って当たり前と言われるプレッシャーの中から初戦の2回戦・ときわ澄川ライオンズ(胆振)、続く準々決勝では最大のライバルと言われた東16丁目フリッパーズ(特別枠)との激闘を制し、準決勝・音更ビッグスターズに勝利。
安定した投手陣がゲームを作り、攻撃陣が投手陣の頑張りに応えるかのように奮闘してみせた岩見沢学童野球。
決勝であと一人となった場面では、いよいよ岩見沢学童が大輪を咲かせるのか!と思えたが、あと一歩で涙となった。
試合後、スタンドからは健闘をたたえる温かい大きな拍手が送られた。
<表彰選手>
▽最優秀選手賞
鈴木風輝(釧路ゴールデンモンキーズ)
▽優秀選手賞
内田慧翔(岩見沢学童野球クラブ)
▽敢闘賞
生野将太(札幌オールブラックス)
岡部来人(音更ビッグスターズ)
◆準決勝
釧路ゴールデンモンキーズBBC(釧路)3−2札幌オールブラックス(札幌)
札幌オールブラックス
0002=2
030x=3
釧路ゴールデンモンキーズBBC
(四回時間切れ)
(札)加藤、似鳥(2回)、加藤(3回)-渡邊
(釧)中村、筧(3回)-谷口
▽三塁打:中村(釧)
▽二塁打:渡邊、生野(札)
岩見沢学童野球クラブ(空知)10-2音更ビッグスターズ(十勝)
音更ビッグスターズ
2000=2
226X=10
岩見沢学童野球クラブ
(四回コールドゲーム)
(音)小川―岡部
(岩)千葉、内田(3回)―髙橋
▽本塁打:岡部RH(音)、三森RH(岩)
協力:北海道日本ハムファイターズ