『栄-駒苫』
「栄-駒苫」
春季北海道高等学校野球大会 室蘭支部
5月12日、9時。苫小牧市営緑ヶ丘球場に到着。
春季全道をかけた室蘭支部の準決勝で「栄-駒苫」戦が実現。
今更ですが「栄-駒苫」とは、北海道栄と駒大苫小牧。
この好カードは見逃せない!と、慣れない(笑)早起きをして猛ダッシュ!
しかし・・・駐車場は試合開始一時間前だというのに満車で、球場より遥か遠くに路駐。
やはり、思うことはみんな同じだと、いつも感じることながら改めて痛感!しているうちに球場へ到着。
入場チケットを買い、当番校の生徒さんにハンコを押して貰ってネット裏スタンドへ。
午前10時30分。両チームのシートノックも終わり、熱気とざわめきが拍手と歓声に変わって、いざプレーボール!!
そんな観客の期待に応える!?かのように試合は白熱し、序盤~中盤~終盤をむかえても0-0。
そのまま0行進が続く好ゲーム。
とはいえ9回を戦い、まさかまさかの0-0・・・
その後もランナーを出しても投手が粘り強く投球し、延長12回が終了。
と、ここでグラウンド整備が入る。
よく言われる・・・グラセンの後に試合が動く。
これは、整備終了後の表の攻撃チームに対してだが、この試合では後攻の栄にチャンスが。
13回裏、無死二塁から北海道栄・林選手が初球をセカンドゴロ。
いとも簡単に打ったように見えたが、この場面でランナーを進める進塁打は、さすが全道常連校。
しかし、延長13回まで続いた熱戦も予想外の結末が・・・
ワイルドピッチ。
延長13回 北海道栄1-0駒苫
あっけなく終わったように映るが、ランナー三塁での投球の難しさを改めて思い知る。
たった一球・・・ピッチャーは悔やんでも悔やみきれないだろう。
しかし、今日は野球の神様が北海道栄を選んだと思うしかない。
そんな熱戦の中で面白かったのは、スコアリングポジションからの「動き」。
延長13回、サヨナラのチャンスに二塁ランナーを進塁打で三塁に進めた北海道栄。結局、これが決勝点となるランナーだったが、普段から徹底しているからこそ選手も「動ける」はず。
一方の駒苫、7回の無死一二塁を強行し、結果は三者三振。
結果論で、「送れば良かった」などと言うのは簡単だが、逆に言えばランナー二塁からの走塁に絶対の自信を持っているともいえ、これまた魅力的な攻撃。
だが、ダントツで観客の目を奪ったのは、いうまでもなく北海道栄・若林投手。13回を投げ17奪三振。癖も無く、力を「ためる」動作も全く無く、絵に書いたような柔らかく美しいフォーム。
現段階では道内屈指の左腕といえるだろう。
佐藤 大(北海道日大高~札幌大)
日高ベースボールスクール/代表