創部41年目、再スタートの札幌北
冬季五輪ソチ大会は、メダル8個は歴代2位の活躍を見せる日本チーム。最年長記録を塗り替えたレジェンド葛西紀明氏(41)の活躍も目立った。年同じくして今年創部41年目を迎える中学硬式クラブ『札幌北シニア球団』におじゃました。現在のチーム構成は2年20人、1年9人、6年0人と合計で29人となる。同チームは北海道連盟結成時からの老舗チームだ。常に同連盟をけん引し、全国大会出場も多数経験している名門チーム。しかし今、部員不足で存続の危機を向かえていた。創部41年目にして大鉈を奮ったのはNEWリーダー田中則行監督(48)が、新たな再スタートを誓った。(書き手大川祐市)
当番廃止で、親の負担が激減!
「4月から親当番の廃止を試行します」と田中監督は話す。この背景には札幌北に入りたいが、夫婦揃っての当番があるので入団を断念している家族も少なくない。今のご時勢共働きが多い中、大多数がチーム選びの大きな要因に親の負担が挙げられる。これまで当番が行っていた業務の一部を指導者や選手たちが手分けして実施し、業務の全ては出来ないが、いくつかのサービスを廃止するなど対応したいという。例えば塁審、グラウンド設営などは選手たちで行なうという。
効率化で生まれた、自主性!
取材当日、田中新監督となった札幌北では、午前9時~12時の3時間と午後からの13時~16時までの3時間に分け、集中して練習に取り組んでいた。昨年までの夕方18時までの練習に比べ時間短縮した分、選手達にも危機感が生まれ、自主性が芽生え始めた。それは効率化を図る上で絶対条件の「自主性」を念頭に置いた、密度の濃い練習へと姿を変えたからだ。監督がすべての指示を出すのではなく選手達が自ら考え、ゲームで実践するチームへと変貌を目指すものだ。監督の仕事は、普段の練習の中で、様々な状況に対して判断できる選手を育成することが本当の仕事なのかもしれない。春の開幕までに心身ともに大きく成長した選手達を見れることを期待したい。
新チームはこんなチーム!
投手陣は二枚看板の内海雄太君(円山リトルジャイアンツ出身)と鵜沼 匠君(月寒スターズ出身)がいる。他にも昨秋から中学軟式野球から中途入団した中2の宮下陽光君(札幌ビッグベアーズ出身)も長いリーチを使ったスリークォーターの投球は伸びしろたっぷりの素材。体力向上が大きなカギになる唯一の左腕・高橋徹太君(レッドアスレチックス出身)の成長が待たれる。それぞれの個性が化学反応したとき躍進が見えてくる。
昨秋の攻撃陣では、軸となる不動の4番渡辺佑汰君(東札幌中央ビクトリーズ出身)も相変わらず元気だった。3番は機動力とミート力を兼ね備えた千田温也君(あいの里バイソンズ出身)、6番江口伊吹君(厚別信濃スターズ出身)、7番西海行人君(元江別アニマルズ出身)。また今オフ成長株の選手もいた、思い切りの良いバッティングを見せる福地遥斗君(花川南ホークス出身)や昨秋ケガで出遅れた濱中雄大君(白菊ファイターズ出身)らもレギュラー争いに参戦する。
キャプテンに聞いた!
主将で内野手を務める大野隼空君(しゅんくう)身長166cm 体重60kg 右投・右打(中2北栄Sアンビシャス出身)確実な守備で、チームをけん引。バッティングでも勝負強いところを見せる。
「まだ少しダラダラなところもあるが、少しずつ良い雰囲気になってきている。開幕まで上げていきたい。チームの目標である全国制覇に近づけるようまずは全国大会出場が、大きな目標だ。今年は、昨秋同様先攻、中押しし全員で守り抜く野球を目指します」と話してくれた。
【今春の予定】
〇3月27日(木)~30日(日) 千葉遠征(5~6試合予定)
佐倉シニア・千葉北シニア・千葉市シニアなど
〇 4月6日(日) 日高遠征(練習試合)
日高シニア、札幌東BBC(ポニーリーグ)
〇4月19日(日) 富川遠征(練習試合)
〇4月26日(土) 開幕
北広島シニア
◆お問合せ先◆
田中監督 携帯番号 090-3776-0304
協力:札幌北シニア球団