少年野球界から笹谷氏が今年の漢字は「悔」
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1年間の世相を漢字一字で表す「今年の漢字」が「安」に決まった。安倍政権による安保法案の成立が注目を集めた。イスラム過激派組織による日本人拘束事件やパリ同時多発テロ事件、異常気象、マンション傾斜問題などが人々を不安にさせた。お笑い芸人・とにかく明るい安村のギャグ「安心してください、穿いてますよ」の流行。
STRIKEでは道内の少年野球、中学野球、高校野球界で最も活躍したチームの監督さんに今年を振り返っていただき漢字一字にしたためていただきました。第1弾は、少年野球界から笹谷武志氏(37)が、今年の漢字は「悔」。
全日本学童・南北海道代表として全国8強へと導いた東16丁目フリッパーズ・監督・笹谷氏は「悔」としたためた。
◆高円宮賜杯第35回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメント
▽準々決勝 東16丁目フリッパーズ(南北海道)4-5東松山野球スポーツ少年団(埼玉県)=(10日・大田スタジアム)
東松山野球スポーツ少年団(埼玉県)
00010004=5
00000013=4
東16丁目フリッパーズ(南北海道)
(八回特別ルール)
(松)吉田-江原
(東)佐藤寛-古舘
▽三塁打:吉田(松)
▽二塁打:疋田2(東)
「振りかえると思い出し、この先も忘れることがない全日本学童・準々決勝の埼玉県代表・東松山戦」と言う。七回終わって1-1の同点で八回促進の末4-5と敗れた試合を示した。
笹谷氏の中でターニングポイントは六回表、0-1と劣勢の中、雨で1時間30分の中断を指した。試合は既に六回と成立している。降雨コールドゲームが頭をよぎる。何とか気持ちを切らさず声掛けするも最悪の展開も想像したと言う。「降雨コールドで敗れた場合、子供たちにどういった言葉をかけようか」また一方で「この雨で流れが変わってくれないか・・・、変わるであろう」と脳裏をめぐった。そんな様々な感情が入り乱れている中、小雨からついに雨が止んだ。大田スタジアムは人工芝の為、人工芝部分は雨が止めばきれい下に浸透する。土の部分は総て新しい乾いた土と交換すればベストとなる。この準備に1時間30分という中断を擁し試合は再開した。六回裏、東16丁目からの攻撃は9番・古舘(6年)。ここまで一糸の乱れを見せなかった敵吉田投手が乱れ始める。突然先頭を四球で歩かせる。「流れが変わった」続く1番・村上(5年)が、カウント2-2から三遊間よりに内安で続く。さらに2番・富澤(6年)の打席で力みからかワイルドピッチで無死二、三塁と同点、逆転と好機が広がる。
~6年前を思い出す~
この時、6年前と同じ場面を思い出した。全日本学童・準々決勝、奈良県代表の前裁アスレチック戦でのことだ。六回、1-2と劣勢の中、無死二、三塁と絶好の好機を作った。この時はこれまでの活躍を信じ選手に託した。しかし4番が三振。続く5番打者の場面で、サインミスで三走が飛び出し三本間に挟まれタグアウトで二死。5番も凡打し無得点に終わり敗れた。
今度は「勝たせてやる」と気負い2番・富澤にセーフティースクイズを命じた。しかし結果は捕ゴロとなり三走・古舘がタグアウト。一死となり今まで勝利を導いてくれた3番、4番には打たせた。結果は3番・佐々木が投ゴロで二死。続く4番・森が三ゴロで無得点に終わった。「これが全国トップレベルの攻防で、またしても準々決勝の鬼門に敗れた」と悔いた。「この試合のDVDもあるんですがまだ見たことがない、正月明けにでも見ようか」とまだ悔しさをにじませた。
次こそは、再びあの場面に立ち、鬼門の準々決勝を打ち破り悲願の決勝の舞台に立っていると信じて疑わない。
悔しさを忘れず、また全国の夢舞台に向け始まる――。
協力:東16丁目フリッパーズ
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