コルト大会、札幌東BBCが初代王者に
ポニーリーグ第1回全日本コルトリーグ選手権中学野球交流大会北海道予選(10月9日、安平町・追分球場)
ポニーリーグ北海道連盟の最終公式戦「第1回全日本コルトリーグ選手権中学野球交流大会北海道予選」の決勝戦が9日、安平町の追分球場で行われた。コルト大会は、シーズンを終えた中学3年生が出場できる唯一の公式戦で、今年から他リーグも交えた全国大会が沖縄県で初めて開催(12月9日~11日)されることになった。優勝チームはポニーリーグ北海道代表として出場する。注目される北海道の初代王者をかけて決勝に勝ち上がってきたのは、古豪・札幌東ベースボールクラブと、昨年チーム誕生した新鋭の苫小牧中央ベースボールクラブの対戦なった。試合は、打線爆発した札幌東BBCが五回まで毎回得点を重ね大量10点をもぎとり、苫小牧BBCを退けた。試合終了後、今季の5大大会の表彰授与式と各チームの3年生が紅白に分かれて卒団試合が行われた。(取材・中山 武雄)
▽決勝
苫小牧中央BBC 0000011=2
札幌東BBC 111250x=10
(苫)丹羽、西村、荒木-只野
(札)柳沢-新山
▽二塁打 西村拓、古山(札)▽三塁打 志連、本間(札)
札幌東12安打の猛攻、エース柳沢が10K
新旧対決は古豪・札幌東BBCに軍配が上がった。一回裏、4番・柳沢がタイムリー中前打でまず先制、二回に西村の二塁打で2点目、三回、四回も5番・志連の三塁打をきっかけに加点し、勝利へ着々と態勢を整えた。圧巻は五回。6番・古山の二塁打で始まり、8番の代打本間が三塁打。2死になったあと1番・須藤が四球、2番・渡辺が左前打、3番・新山が四球、4番・柳沢も左前打と、打者一巡する猛攻で一挙5得点をあげて、相手の戦意を奪った。打線の援護を受けてエース柳沢も余裕の投球で、苫小牧中央BBC打線から10奪三振の好投。182・5センチ、85キロの恵まれた体を生かした速球は見応えがあった。「直球と変化球のフォームを変えないように投げた」と本人の弁。速い上に幻惑投球、五回まで2安打の快投だった。記者の「どうしてそんなに大きくなるの?」との質問に「普通の食事のあとに、さらに納豆ご飯を食べています」と、まだあどけなさが残る笑顔で答えてくれた。
◎札幌東BBCの増田哲也監督の話 今季はけが人も多かったが、選手はよくやってくれた。沖縄大会でも優勝をねらっていく。
◎札幌東BBCの新山主将 エース(柳沢)がよかった。試合前はよくなかったけど、ゲームになったらよくなった。今まで打てなかったので、この大会を目標にみんなでバッティング練習をした。その成果が出てうれしい。
終盤に意地を見せた苫小牧中央BBC
球団2年目にして急成長を続ける苫小牧中央BBCも古豪の前には歯が立たなかった。シーズン公式戦は、日本選手権2位、札幌スポーツ館杯で優勝、新人戦で2位になるなど、その成長ぶりには目を見張るものがある。今回大会では札幌東BBCのエース柳沢に完全に抑えられ、苫小牧中央らしさが出なかったが、それでも完封だけは避けたいと終盤の六回に1点、七回に1点と苫小牧中央の意地を見せた。選手たちは悔しさの中にも、来年でのリベンジを誓ったはずだ。
◎苫小牧中央BBCの丹羽肇監督の話 最終回はみんな気持ちが入った。あれだけの投手(柳沢君)を打ち崩すのは大変。いい勉強をさせてもらいました。
◎ポニーリーグ北海道連盟統括・日本ポニー協会副理事長の岡島憲吾さんの話 コルト大会は、試合のなくなった3年生の目標維持にもつながり、子供たちの健全育成に大きな役割を果たすものです。これでまた新たな目指すものができて、次へのステップを踏んでほしいと願っています。
5大大会の表彰式
該当チームに優勝旗、カップ、表彰状などが贈られた
◎日本選手権=優勝・札幌ロイヤルズ 2位・苫小牧中央BBC
◎旭川ポニー選手権=優勝・札幌ロイヤルズ 2位・旭川中央BBC
◎札幌スポーツ館杯=優勝・苫小牧中央BBC 2位・札幌ロイヤルズ
◎TAMSカップ=優勝・札幌ロイヤルズ 2位・旭川中央BBC
◎新人戦=優勝・札幌ロイヤルズ 2位・苫小牧中央BBC