岩見沢で札幌ブレイク「小学女子野球教室」開催
北海道女子軟式野球連盟リーグで活躍する札幌ブレイク(野原貢監督)主催の小学女子選手を対象にした「野球教室と交流試合」が11月19日、岩見沢市の北村多目的体育館・土里夢で開かれた。年々増え続ける小学生女子野球選手だが、この日は各少年野球チームの小学2年生から6年生までの36人が参加した。野球教室の講師役には、元プロ野球選手や甲子園で活躍した有力選手が顔を揃える軟式野球の雄・神出設計野球部の選手たちと、今年から協力を買って出た旭川市の二つ喜野球塾(森田直樹代表)の選手たちが優しさの中にも熱さが伝わる指導に、小学生選手たちも元気にプレーで応えていた。午後から小学生を交えた親善試合も行われた。
午前9時から始まった野球教室には小学2年生から6年生まで36人が参加し投球、捕球の仕方、シートノックなどの基本を学んだ。キャッチボールには札幌ブレイクの10人の選手も交じって、投球のアドバイなどをして野球教室を盛り上げた。北海道女子軟式野球連盟に所属し活躍する札幌ブレイクは10年前から、次世代を担う小学女子選手を対象にした野球教室を開いている。広さと施設が完備している岩見沢市の「土里夢」で行うことになったのは4年前から。札幌ブレイク主催の「少年野球岩見沢大会」が縁で、ブレイク自身がチームとして雨天などに利用するようになった。
チームを率いる野原監督は「これまで社会人を中心にしたチーム構成だったが、社会人は練習時間などに制限があり集まるのがむずかしい。やはり中学生を中心に高校、大学などの学生チームにならざるを得ない。そのためにも中学生の下の層から広げて盛り上げようと始まった」と、小学女子選手育成の動機を語った。札幌ブレイクの名和理奈主将(19、専門学校生)は「(指導は)いろいろな子がいるので楽しい。何回も会っているので一人一人の成長度がよくわかります。基礎を学ぶ小学生時代はステップアップのきっかけをつかむ大切な時期なので、この野球教室の意義は大きいです」。参加した札幌手稲・金山ファイターズの西田ひとみさん(2年生)は「野球は今年から始めた。見ていて楽しそうだったから。投げ方を学び、参加してよかった」と話していた。
昨年から野球教室の協力・指導をしているのが住宅ハウスメーカーのエコアハウス神出設計野球部(千歳市)だ。同野球部は全国に名だたる軟式野球の強豪チーム。今年10月に行われた全国朝野球大会(東京)では決勝で0-1のサヨナラ負けを喫し悔しい思いをしたが、見事に準優勝に輝いた。野球教室でも現役選手たちが勢ぞろいし、熱心に指導に当たっていた。石塚達也監督は「教えるというより、元プロ野球選手や社会人野球で活躍したキャリアを小学生たちに伝えたい思いでやっている。この教室は自分たちにも大変勉強になっています」と、楽しみにしていた野球講座の一つと笑顔で話してくれた。今年から参加した二つ喜野球塾のメンバーも名前の通り、嬉々として指導を楽しんでいた。同野球塾は旭川市を拠点に置く、少年野球・女子野球から社会人野球までフォローする”総合野球塾”。プロ育成を目指す独立リーグ結成を目標にしている。森田直樹代表も「声がかかれば、どんどん指導に伺います」と熱心に小学生たちを指導していた。
午後からは2・3・4年生VSお母さんチームのティーボール大会、4・5・6年生3チームの交流試合、6年生と札幌ブレイク・札幌プログレスとの交流試合が行われ終日、野球を楽しんだ。