【中学クラブチーム訪問】札幌豊平ボーイズ編
平成28年12月9日から12日かけて断続的な大雪に見舞われた道央圏。11日、札幌市南区中ノ沢にある中学硬式クラブチームの札幌豊平ボーイズを訪問した。今年の同チームの3年生は8人。白老へ進路希望が2人いるものの他は札幌市内高校へ進路希望だと言う。佐藤洋介監督(56)は「負けた悔しさを生かして高校でも頑張ってほしい」とエールを送った。新チームとなった昨秋、リーグ戦から全国道予選・準決勝まで負けなしの12勝1引と挑んだ決勝だったが、まさかの涙となった。悔しさと課題を掴んだ札幌豊平はこの冬、さらなる飛躍を誓い夏の大阪を掴んでみせる。
チーム訪問は、今年も代表して数人の選手たちに来季へ向けた抱負を色紙にしたためてもらった。また主将・信岡遼哉君(2年・幌西フェニックス出身)にはチームの特徴や目標を動画で語ってもらいました。
◆選手構成
2年生:23人 1年生15人
【動画】コチラ 冬季練習① 冬季練習② 冬季練習③ キャプテンからメッセージ
【フォトグラフ】コチラ
決勝の悔しさ忘れない!
新チームになり負けなしの12勝1引で向かえた決勝。春の全国まであと一勝と迫ったが、苫小牧ボーイズ・内野優樹投手(2年・拓勇ファイターズ出身)の前に、0‐3の完封負けを喫し、決勝の舞台で涙した。佐藤監督は「選手たちには投手は3点以内、攻撃では4点以上と話している。投手は3点以内に抑えてくれた、0では勝てない」と課題を浮き彫りにした。同チームは札幌市南区中ノ沢に広大な敷地に恵まれ専用グラウンドと室内練習場2棟を保有。グラウンドでは冬期間であってもここには雪上ノックがあり内外野の連携に余念が無い。しかしこの日は大雪に見舞われ、雪上ノックはお預けだったが、室内練習場でこの日もバッティング練習中心に行われ、ブルペンのある室内では素振りと昨秋の悔しさを選手たちは忘れていなかった。ティバッティング300、スイング300、フリー打撃100と一日700スイング以上振り込む。「理論もあるがこの冬は、理屈抜きに振り込む」と指揮官も力を込める。また投手陣も育成の一環としてフリー打撃時に実戦を兼ね投げ込む。
同チームは1月13日から妹背牛合宿、2月に秩父別合宿。続く3月下旬に大阪遠征で関西強豪チームとオープン戦8試合ほど予定し、4月に函館遠征、札幌市内オープン戦を経て開幕を待つ。
◎佐藤監督が、印象深い試合と挙げた苫小牧ボーイズ戦
「日本少年野球秋季北海道予選・決勝の苫小牧戦。油断していたわけではなかったが、野球はそう甘くないことを思い知らされた試合。冬の間、しっかり鍛えてボーイズの全国大会に行きたい」と激戦を挙げた。
第4回日本少年野球秋季北海道選手権大会
◆決勝(10月8日・札幌麻生球場)
札幌豊平ボーイズ
0000000=0
001101×=3
苫小牧ボーイズ
(札)増田‐信岡
(苫)内野‐園田
▽二塁打:嵯城、千葉、佐藤颯(苫)
春の全国は逃したが、この悔しさを忘れず夏までしっかりチーム力を再び上げてくるはずだ!
~数人の選手を5段階評価~
佐藤監督に聞いた
投手陣では4人の名前が挙がった。佐藤監督にはコントロール、スピード、経験、マウンド度胸、監督からの信頼度など5段階評価で選手を紹介。
◇増田投手(2年)は、コントロール④、スピード④、経験④、マウンド度胸④、信頼度④。「来春までにスピード、スタミナの向上」と期待した。
◇西正真也(2年・石山アトムズ少年団出身)は、コントロール④、スピード④、経験④、マウンド度胸③、信頼度④。「ピッチングではストライクとボールの微妙なコントロールをつけてほしい。打撃では4番を任されパワーと柔らかさを兼ね備えている。来春までにはさらにスイングスピードの向上を」と期待した。この冬のトレーニングで身長178cmから投げ下ろすストレートにさらに威力を加える。
◇熊坂雄大(2年・清田中央フレンズ出身)は、コントロール③、スピード④、経験③、マウンド度胸③、監督からの信頼度③。「来春までにコントロールの制度を上げてほしい」と期待した。
◇南出龍志(2年・北の台カープジュニア出身)は、コントロール④、スピード③、経験③、マウンド度胸③、監督からの信頼度③。「来春までにスピードとボールのキレを高めてほしい」と期待した。
打撃陣では3人の名前が挙がった。投手陣同様、佐藤監督にバットコントロール、長打力、チームバッティング、ミート力、勝負強さ、監督からの信頼度を5段階評価で表してもらった。
◇相馬琉吾(2年・常盤ハリケーン出身)は、バットコントロール④、長打力④、チームバッティング③、ミート力④、勝負強さ③、信頼度③。「広角に打ち分けることもできパワーも兼ね備える」と期待した。
◇佐々木 陸(2年・ニュースターズ出身)は、バットコントロール④、長打力②、チームバッティング③、勝負強さ③、信頼度③。「来春までに体をもう一回り大きくし、パワーをつけてほしい」と期待した。
◇野沢海斗(2年・石山アトムズ少年団出身)は、バットコントロール③、長打力③、チームバッティング③、ミート力③、勝負強さ③、信頼度③。「パワーは充分あるので確実性をつけてほしい」と期待した。
◇腰山生蕗(2年・真駒内ドリームズ出身)は、バットコントロール③、長打力③、チームバッティング③、ミート力③、勝負強さ③、信頼度③。「足も速く、走塁センスもある。選球眼を磨き、ミート力を高めて出塁率を上げてほしい」と期待した。
★思い思いの言葉を色紙にしたためた
※NGワードは全国優勝、全国制覇。もちろん大目標であることは 周知のこと、その大目標を実現するために、チームの中で自分は何をするべきかを問いた。
◆「柱」主将・信岡遼哉(2年・幌西フェニックス出身)
「今秋、チームにまだまだ貢献できていない。“走攻守”において来年は『柱』としてしっかり貢献したい」と力強かった。秋季新人戦では6番・捕手、さらに主将としてチームをけん引。持ち味は投打ともにパワー。主将としてよく声も通り、周りへの気配りも忘れない。秋季リーグ戦の旭川大雪戦で、レフトオーバーの逆転サヨナラ打を放つなど勝負強い打撃が持ち味。右投・右打、身長164㎝、体重57㎏。
Q1)印象深い試合は
「日本少年野球秋季北海道予選・決勝。悔しい以外ない!」と悔しがった。
Q2)チームの中のキーマンは
「自分です。伸び代がまだまだある」と笑顔。
Q3)秋季新人戦を戦い終えて、対戦相手の中で良い選手はいましたか?
「誰と言うことではないが、旭川大雪ボーイズのチーム力が高かった」と他チームを冷静に分析していた。
◆「研究」増田大貴(2年・石山フォックス出身)
「この冬、相手チームの打者に対して、どこに投げれば打ち取れるか、逆に自分の弱点を見つめ直し研究し、冬場のトレーニング生かします」と来春を見据えていた。秋季新人戦では1番・投手兼外野手、として新チームに欠かすことのできない存在。持ち味は、投手としてはストレートのキレで相手打者を打ち取る。打者としてはコースに逆らわず打てる柔らかさ。右投・右打、身長168㎝、体重55㎏。
Q1)印象深い試合は
「日本少年野球秋季北海道予選・決勝。苫小牧打線に変化球も上手く体を残され対応された。3点を取られたが、0に抑えたかった。」と悔しがった。
Q2)チームの中のキーマンは
「自分です。今秋、イニング数が一番多いと思う。自覚をもって来年に挑む」と力強かった。
Q3)秋季新人戦を戦い終えて、対戦相手の中で良い選手はいましたか?
「旭川大雪ボーイズの1番・菅 大晟。足も速く。守備範囲も広く、良い打者だった」と認めた。
◆「感謝」三浦壮翼(2年・福井キングタイガース出身)
「野球ができているのも親とか監督コーチのお陰。それを踏まえ来シーズンに向かいたい」と関わりの方々への感謝を口にした。秋季新人戦の出場機会はあまり恵まれなかったが、指揮官から人間性を認められ新チームから副主将に抜擢。持ち味は、声が大きくその声はどこまでも通る!ピンチの場面でも仲間に勇気を届けます。投手兼外野手。左投・左打、身長172㎝、体重63㎏。
Q1)印象深い試合は
「日本少年野球秋季北海道予選・決勝。苫小牧に流れをもっていかれ、自分たちのペースにできなかった」と唇をかんだ。
Q2)チームの中のキーマンは
「自分です。声がでかいので、ベンチとかでも声を出して流れをこっちに引き込みます。自分も試合に出られるよう頑張ります」と自らの活躍も誓った。
Q3)秋季新人戦を戦い終えて、対戦相手の中で良い選手はいましたか?
「味方のチームですが、増田です。走攻守で流れを掴む選手で、凄く頼りになる」と味方のエースに大きな期待を寄せた。
※中学クラブチーム訪問企画は、ベースボール北海道ストライクを応援してくださっているチームさんを優先して行っております。
協力:札幌豊平ボーイズ