”最下位出場”の札幌新琴似が底力でV2
予選リーグ最下位、16番目で決勝トーナメントに進出した札幌新琴似が層の厚さの底力を発揮して2連勝! 「リトルシニア第44回秋季全道大会新人戦兼第34回麻生自動車学校杯全道大会」の3位決定戦と決勝が14日、札幌・麻生球場で行われ、札幌新琴似が最終回に勝ち越し点をあげ札幌大谷に4-3で競り勝ちV2を飾った。3位は千歳が大量12得点で洞爺湖に快勝した。上位3チームは来年3月に大阪で行われる全国選抜大会に出場する。また、道連盟は特別枠で洞爺湖を第4代表に推薦する。
▽決勝
札幌新琴似
1100011=4
0030000=3
札幌大谷
(新)帯川、棚橋-疋田、川口
(大)三津谷、永倉、将田-将田、郡山
▽二塁打 中屋(新)、濱野(大)
▽三塁打 江口(大)
▽3位決定戦
千歳
0032502=12
0002200=4
洞爺湖
(千)林、石崎-中村
(洞)中野、中塚、中野、菊地、橋本-橋本、田中
▽二塁打 東海林、中村(千)、菊地、中塚(洞)
▽三塁打 北島(千)
【決勝・札幌新琴似4-3札幌大谷】
札幌新琴似が逆転で逃げ切り、2年連続15度目の頂点に立った。決勝トーナメント進出条件の予選リーグ3位以下(5ブロック)に入れず4位チームの得失点差で最後枠の16番目で出場し、”奇跡”の連覇を達成した。全国に強豪の名を轟かせている名門チームにあって、「(新チームは)これまでのチームレベルにはほど遠い」と厳しい評価をしていた生嶋宏冶監督(56)もビックリ仰天の優勝だった。「本当に弱いチームだった。(優勝が)不思議です」。指揮官は首をかしげながら話したが、表情は選手たちの頑張りに「あっぱれ」をあげたい気持ちが表れていた。
一、二回に2点を先制したものの、三回に逆転される苦しい展開となったが札幌新琴似ナインはあきらめなかった。「一番下(16番目)からの勝ち上がりだったので全員がチャレンジャーの気持ちで戦った」と足達亮太主将(札陵北中2年)。そんなナインの気持ちが一丸となったのが六回、1番・足達の同点打で追いつき、七回一死後に4番・古関裕太(札陵陽中2年)、5番・帯川翔宇(札羊丘中2年)が連続四球でチャンスをつくった後、2死になったが相手の思わぬ捕逸でついに勝ち越した。1点リード、エース帯川から棚橋佳宥(江別大麻中2年)に継投し、しっかり虎の子を守って執念の勝利をもぎ取った。
あと一打に泣いた札幌大谷。三回、3番・江口聡一郎(札大谷2年)の三塁打とスクイズで一挙3得点で逆転し、いいムードで試合は流れたが初優勝には届かなかった。1点ビハインドの最終七回裏、先頭打者の2番・濱野櫂(札大谷1年)が二塁打で出塁し大きなチャンスを作ったが、あとが続かず悔しい決勝戦となった。捕手、投手で頑張った将田明基主将(札大谷2年)は「もう、この気持ちは味わいたくない」と悔しがった。
♦3位になった千歳・山木大輔監督(39)の話 レベルの低いチームだったが、日ごとに強くなっていった。個々のレベルアップを図り、初めての全国大会に挑みたい。
♦4打数3安打5打点の活躍、千歳・東海林真伎(千歳青葉中2年)の話 これまでダメだったので、今日は気合を入れて試合に臨んだ。全国大会でも打てるように頑張ります。
協力:財)日本リトルシニア中学硬式野球協会北海道連盟