~被災地に元気を~拓勇ファイターズ、悲願の初優勝
太陽グループ杯争奪第25回全道少年軟式野球選抜大会の準決勝、決勝が16日、札幌市北区の太陽グループ少年野球場で行われ、決勝では胆振支部代表の拓勇ファイターズが、石狩支部代表の東札幌ジャイアンツを2‐0で下し、拓勇が2度目の出場で初優勝を飾った。
拓勇先発・髙山琉聖投手(5年)は、持ち球の超スローボールを駆使し東札幌打線を幻惑。7回を1安打無失点に封じビックタイトルを掴んだ!
「準決勝を、接戦で勝てたのが大きい。決勝も子供たちの頑張りで勝てた!この優勝で被災者の方々が少しでも励みにしてくれれば」と山村寛文監督(54)。
同チームは来夏、東京で行われる第37回少年軟式野球世界大会国内予選大会へ北海道代表として出場する。
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拓勇ファイターズ
(東)田村-藍葉
▽本塁打:横谷(拓)
▽二塁打:渡辺(拓)
横谷、攻撃のリズム作る!
拓勇は初回、先頭の1番・横谷 塁(5年)のセンター前を足がかりに一死二塁から3番・鈴木大将(5年)の内ゴロが敵失を呼び二走・横谷が一気にホームを奪い1点先制した。結果これが決勝点となった。
三回には先頭の1番・横谷が、今度は右中間を深々と破る大きなアーチを放ち俊足を生かしランニングホームランで2点目。
2安打の活躍を見せた横谷は「球が速かったので、タイミングを早めて当てることを意識して打った。またチームが勝てるよう全国でも優勝したい」と全国へ向けて意気込んだ。
高山、超スローボールを駆使し全道制覇!
先発高山が超スローボールを駆使し五回、二死から初安打を許すもその後も落ち着いたピッチングで見事七回1安打無四球完封をやってのけた。
高山は「打たせて取ることを意識して投げれた。全国でもストライクを入れて打ち取りたい」とマウンド上と変わらずポーカーフェイスで語った。
高山は小学3年から野球を始め、今年4月から本格的に投手を始めた。持ち前のコントロールは、チーム練習でのバッティング投手を務めることでよりコントロールの制度に磨きをかけていったと言う。また被災者に対しても「被災地の方々に元気を届けたい」とエールを送った。
7年前の雨竜ドラゴンズ戦を思い出す。
7年前、拓勇は太陽杯に初出場し2回戦で優勝した雨竜ドラゴンズに接戦の末、涙した。当時、拓勇は雨竜の先発・藤川憂也投手(現在深川西高・2年)のスローボールに手こずり敗れた。7年後、この戦いをひっくり返し見ているように思えた。
大会後、この悔しさを忘れず冬期間、スローボール打ちを繰り返し打撃向上を図ったと言う。翌夏、2012年全日本学童マクドナルド・トーナメント南北海道予選の決勝で、この両チームが激突!拓勇は秋の雪辱を果たし3‐0で雨竜に勝利し、南北海道予選を制覇し、全国大会出場を果たしている。
東札幌ジャイアンツ、あと一歩で涙
今年大活躍の東札幌は全道少年、FBC U12に続いて3つ目の全道制覇に手が掛かっていたが、あと一歩届かなかった。
先発した田村颯丈郎投手(5年)を擁し、失点を抑えここまで勝ち上がってきた。決勝では二死二塁から堅守の野手陣が、まさかの失策で先制を許した。攻撃では今まで見たことの無い超スローボールを攻略できず涙した
先発した田村は連投の疲れを感じさせないほどのテンポの良いピッチングは、さすが<注目選手>。剛腕ぶりを発揮して魅せた。
▼準決勝
東川大雪野球少年団
00100=1
00101=2
拓勇ファイターズ
(五回時間切れ)
(東)大岩-山本
(拓)松田-渡辺甫
(五回時間切れ)
(東)中原-田村
(緑)藤原、岩渕(5回)-畑中
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