第24回 脳と心に効く栄養

チーズタッカルビ
第24回 脳と心に効く栄養
人間の身体は、食べ物から摂取する栄養で毎日活動できています。
内臓が動き、筋肉が動きます。
それができるのは全て脳が指令しているからであって、脳の働きなしには何もできません。
脳も栄養を必要としています。今回は、脳や心に作用する栄養素のお話をします。
体を動かすのは筋肉、その動きは脳からの指令によって決定します。
いくら体力や技術を鍛えあげても脳から正しい指令が伝わらないと体はうまく動かないのです。
脳唯一の栄養素となるのは、糖質(ブドウ糖)です。
糖質を含む食品は、米・パン・麺類・バナナ・芋類・はちみつ・砂糖…などです。
糖質が不足すると気分が落ち込み、ぼーっとしたりします。また、筋肉の減少にもつながります。
これは、体内のアミノ酸(たんぱく質)からエネルギーを生成しようとするからです。
糖質を摂らないことで、筋肉が減ってしまうことはアスリートには決して喜ばしいことではありません。
第2に脳に必要なのは、必須脂肪酸と言われるものです。
身体には絶対必要な栄養素なのに自分の中では絶対作り出せないものです。
その中でアラキドン酸が重要になります。
アラキドン酸は脳の神経細胞の膜を構成しています。
アラキドン酸を摂ると、不安・おそれ・痛みを和らげるアマンダナイトという物質を作ります。
アスリートのメンタル面(心)に作用するわけです。
アラキドン酸を含む食品は、レバー・卵・鶏もも肉・豚肉・サバなどです。
第3に、トリプトファンも必要です。トリプトファンは、気分や感情をコントロールして心の安定を保つ脳内ホルモン「セロトニン」の原料です。
セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれていて、感情や精神状態を安定させてくれます。
緊張の場面が多いアスリートには必要なのです。
トリプトファンには主に動物性・植物性たんぱく質に含まれています。ビタミンB6と摂取すると吸収が良くなり、トリプトファンとビタミンB6が含まれている食材は、レバー・かつお・まぐろなどです。
脳と心に効く栄養素をしっかりと摂取するには、上記の食材を利用することをオススメします。
写真の一品は最近ブームの韓国料理「チーズタッカルビ」です。
アラキドン酸を含む鶏もも肉と、トリプトファンとビタミンB6を両方含むチーズ、そして、チーズにはカルシウムも豊富なのでカルシウムの吸収を促進するビタミンDたっぷりのしいたけを添えました。
その他に、玉ねぎ、キャベツを使いました。
チーズはかけすぎるとカロリー過多になるので、今回は少し控えめにしました。
チーズタッカルビはレシピ検索をするとたくさん出てきますが、チーズたっぷりの写真が多く出てきます。
脂肪分や余分なエネルギーを控えるためにもチーズは少し分量を少なめにして良いと思います。
チーズタッカルビはご飯が進むので、ここで糖質もしっかりと摂れます。
チーズタッカルビは唐辛子を使わない作り方ですとお子さんも美味しく召し上がれます。
常にバランスの良い食事を心がけてこれからの野球シーズンに最高の身体作りを目指してくださいね。

老田よしえ
▽老田よし枝プロフィール
株式会社フェニックスサポート代表取締役。AFM北海道 主宰、アスリートフードマイスター1級。札幌メンタルビジョントレーニングセンター代表。
テレビ局でADとして勤務後、結婚。退職した後、夫婦で渡米。2001~2014年アメリカ・ニューヨーク州在住。現在、野球少年の2児の母として日々奮闘中。
趣味はスキー(SAJ公認スキー準指導員)。
★ブログ「ライスボ~ル アスリートフードマイスターの母による野球少年を大きく育てる方法。」http://www.athletefoodmeister-yoshie.com/
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