次のステップへ、真栄高の長谷川君

院内野球リハビリコーナーでシャドーピッチングをする長谷川君
「医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院」(札幌市厚別区青葉町3丁目)の外来患者専用施設、「羊ヶ丘病院付属リハビリクリニック(同区青葉町11丁目)に通院し、復帰に向けて頑張っている様子を紹介する連載企画「院内で見つけたアスリート」の今回の登場者は札幌・真栄高3年の長谷川駿君。
投手の長谷川君は今季夏の地区予選から右肩(野球肩)に痛みが出て、市内の整骨院に通院していたが病状が良くならず8月中旬から羊ヶ丘病院に通うようになった。
今は来月の手術に備えて基礎的なリハビリに取り組み、来季の完全復活を目指して頑張っている。

札幌・真栄高3年の長谷川駿君
▽長谷川 駿(札幌・真栄高3年=180センチ、74キロ、内野手・投手)札幌・北野リトルメッツ-札幌羊ヶ丘シニア(中学硬式野球)-札幌・真栄高硬式野球部
野球は一つ上の兄の影響を受けて小学2年から始めた。
最初は左投げ、左打ちだったが、右投げの兄のグローブがおさがりで使うようになって長谷川君も右で投げるようになった。
今は右投げ、左打ちで野球選手としては理想的な形が出来上がった。
「兄のグローブを使っているうちに自然と右で投げられるようになりました」とサラリと言う。
中学生まではショートなど内野手で活躍してきたが、高校に入って2年生の秋から3年生の夏大会まで投手に挑戦し新領域を確立する予定だった。
しかし、投手が軌道に乗ってきた矢先の7月、予想もしていなかった右肩のけが発症して野球を”一時休止”にすることになった。
予期していなかっただけにショックも大きかったが、今は心を切り替え、「まずは右肩のけがを治す(手術)ことに集中」している。
高校に入ってから、持ち前の器用さとパワーで野球技術もグングンと上昇し1年生の夏からレギュラーになり、チームに貢献してきた。
次のステップは大学野球。高校時代に成し遂げられなかった全国大会出場を今度は大学野球にぶつける。
「高校時代はチームも自分も成績はあまり良くなかったので、その分大学野球で思い切り鬱憤を晴らしたい」。
進学も札幌6大学野球リーグの強豪校チームにほぼ決まり、神宮大会出場など夢も膨らんでいる。
右肩の手術は来月中旬の予定で完治は約6か月。
はやる心を抑えながら当面の難題をクリアして完全復活に全力を尽くす覚悟だ。
長谷川君の一番の思い出試合は春先の札幌新陽高との練習試合。
練習試合とはいえ、私立の強豪校とのプレーは待ちに待っていた試合だった。
長谷川君が先発ピッチャーで七回まで2-0の無失点投球。「もしかしたら完封で勝てるかも」との思いを描いて投げていた。
しかし、勝ちを意識した八回の裏、勝利の女神が試練を与え逆転を食らって2-3で負けてしまった。
あと一歩の詰めの甘さがあったが、自分にとっては大きな勉強の場となり忘れられない一戦となっている。
(記者の目・中山武雄)高2で1番打者、高3で2番か3番を打っていたそうで、大型選手だがなんでもこなせる器用さが光っています。
その器用さを生かして何でもチャレンジし、自分に最適な野球観を探し出してください。
豊富な人材・知識で迎える医療スタッフ
「医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院」(札幌市厚別区青葉町3丁目)2017年3月に外来患者専用のリハビリ施設「羊ヶ丘病院付属リハビリクリニック」近隣の同区青葉町11丁目に開業し急増する患者に対応するとともに、さらなる医療サービスの向上を目指している。
施設内には野球規準に適合したリハビリ用のマウンドや最新のスポーツ鍛錬器具などを備え、患者の早期復帰をサポートしている。
院長の岡村健司医師は肩関節鏡視下手術7000例を超える実績を誇り全国トップクラスの名医。当サイト・ストライクで連載した「野球肩って何?」(バックナンバー)は野球少年・少女、指導者や父母らの人気コーナーになった。また、リハビリを担当する理学療法士・作業療法士は90人を超えるスタッフが対応し、その大半が学生時代に野球、サッカー、バスケットボール、バレーボール、スキー、テニスなどのアスリート経験者で、患者の気持ちをよく理解し、あるときは良き相談者になり、患者の心の支えにもなっている。
「野球肩って何?」(バックナンバー)
第1話「その原因」
第2話「投球フォームから」
第3話「どうして起こる」
第4話「症例の中から」
第5話「症例の中から」
第6話「不安定肩」
【受付・診療時間(外来・リハビリテーション)】
♦受付(月~金) 午前の部:8:30~11:00 午後の部:11:00~16:00(土曜は午前のみ)=自動再来受付機は午前7:00~、完全予約制
♦診療(月~水、金) 午前の部:10:00~13:40 午後の部:15:40~19:30
♦休診日 日曜・祝日・年末年始
【予約・問い合わせ】
羊ケ丘病院付属リハビリクリニック ☎011-351-0881
取材協力:医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院