けが完治で「今年が勝負!」、札龍谷高の甲斐君
「医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院」(札幌市厚別区青葉町3丁目)の外来患者専用施設、「羊ヶ丘病院付属リハビリクリニック(同区青葉町11丁目)に通院し、復帰に向けて頑張っている様子を紹介する連載企画「院内で見つけたアスリート」の今年初めての登場者は札幌龍谷高・甲斐彪真君(16、1年)。
高校に入学した昨年5月ごろ、練習中に利き腕の右ひじに痛みが発症したがシーズンが終わる11月まで無理をして投げ続けて症状を悪化させた。
チームのメディカルチェックで指摘され羊ヶ丘病院で治療を受けることになり、幸い大事にならず今はほぼ完治に近いところまで回復し「2年生になる今年が勝負」と今季の開幕を心待ちにしている。
▽甲斐 彪真(ひゅうま、札幌龍谷高1年=170センチ、57キロ、セカンド)札幌・大谷地東ドリームス-札幌ボーイズ(硬式・旧札幌ロイヤルズ)-札幌龍谷高硬式野球部
野球は幼稚園の年長から始めた。4年生まで外野手、5、6年生ではショートとどこでも守りチームにとっては貴重な存在だった。
中学から硬式チームに入り高校野球に備えた。
足も速く高校では打順2番、1番を任されている。自らアピールするように1・2番打者としての必須条件ともいえる「バントなどの小技」を得意としている。
声も大きく常にチームを盛り上げることを意識し勝利に結び付けることを第一義にしてプレーに取り組み、守備にも自信を持っている。
今は定期的に羊ヶ丘病院付属リハビリクリックに通院してフォーム矯正や細かい筋肉を鍛えるリハビリでシーズン開幕に備えている。
「今はシャドーや軽いトレーニングを行い、リハビリの先生から指導を受けて調整しています」と甲斐君。
満を持しての思いで春のシーズンインを待ち焦がれている。見通しが出て気持ちもグッと楽になったようだ。
昨年はバッティングで大きなスランプに陥り悩みもあったが、秋の新人戦全道大会の晴れ舞台でその悩みを吹っ切る出来事が起きた。
準々決勝、相手は強豪の札幌国際情報高。
予選から十打席以上もヒットなしの甲斐君は1番で出場した。
初回はショート強襲安打、次打席でレフト線を破る二塁打とマルチ安打の活躍でチームの勝利に貢献した。
「当日、監督から『右手の使い方に気をつけろ』とアドバイスを受け、実行したら打てました。
こんなうれしいことはありませんでした」と振り返る。
まさに今後につながるバッティングのコツのようなものを感じ取り、大きな自信につながっている。
大会は準決勝で白樺学園高にコールド負けになったが、その悔しさがバネになり甲斐君の心にリベンジの火が点灯した。
(記者の目・中山武雄)終始、やさしさがあふれる言葉で取材に応じてくれた甲斐君。
最後に何かアピールしたいことはありませんか-と問うと、「親に恩返ししたい(野球で活躍して)」と返ってきました。
好きな野球が出来るありがたみを甲斐君は十分わかっている、すばらしい考えです。
ご両親に改まって「感謝の気持ち」を伝えることはなかなか難しい年代ですが、甲斐君は堂々と言ってくれました。
記者として本当にうれしい言葉でした。
豊富な人材・知識で迎える医療スタッフ
「医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院」(札幌市厚別区青葉町3丁目)
2017年3月に外来患者専用のリハビリ施設「羊ヶ丘病院付属リハビリクリニック」近隣の同区青葉町11丁目に開業し急増する患者に対応するとともに、さらなる医療サービスの向上を目指している。
施設内には野球規準に適合したリハビリ用のマウンドや最新のスポーツ鍛錬器具などを備え、患者の早期復帰をサポートしている。
院長の岡村健司医師は肩関節鏡視下手術7000例を超える実績を誇り全国トップクラスの名医。
当サイト・ストライクで連載した「野球肩って何?」(バックナンバー)は野球少年・少女、指導者や父母らの人気コーナーになった。
また、リハビリを担当する理学療法士・作業療法士は90人を超えるスタッフが対応し、その大半が学生時代に野球、サッカー、バスケットボール、バレーボール、スキー、テニスなどのアスリート経験者で、患者の気持ちをよく理解し、あるときは良き相談者になり、患者の心の支えにもなっている。
「野球肩って何?」(バックナンバー)
第1話「その原因」
第2話「投球フォームから」
第3話「どうして起こる」
第4話「症例の中から」
第5話「症例の中から」
第6話「不安定肩」
【受付・診療時間(外来・リハビリテーション)】
♦受付(月~金) 午前の部:8:30~11:00 午後の部:11:00~16:00(土曜は午前のみ)=自動再来受付機は午前7:00~、完全予約制
♦診療(月~水、金) 午前の部:10:00~13:40 午後の部:15:40~19:30
♦休診日 日曜・祝日・年末年始
【予約・問い合わせ】
羊ケ丘病院付属リハビリクリニック ☎011-351-0881
取材協力:医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院