余市シニア、逆転で開幕勝利!

逆転打を放った佐々木(余市)
球春、さあ開幕!
待ちに待った野球シーズンが到来、日本リトルシニア中学硬式野球協会北海道連盟(伊藤儀隆・理事長=協会副会長)の第29回春季全道大会兼第23回ミズノ旗争奪全道大会の開幕試合、余市シニア-札幌大谷シニア戦が24日札幌・麻生球場で行われた。
昨年は、まだ収まりきらないコロナ禍の影響で全国大会や台湾交流遠征試合などが中止となったため、今シーズンの開幕は予定通りに進み、まさに満を持してのプレーボールとなった。
試合は開幕戦にふさわしい熱戦が繰り広げられ、余市シニアが六回に5番・佐々木啓輔捕手(3年・ニセコ野球スポーツ少年団出身)が、ライトオーバーの二塁打で2者を還して逆転、そのまま逃げ切って初戦を飾った。

2回戦進出を果たした余市ナイン
▽1回戦(24日、札幌麻生)
余市
0000020=2
1000000=1
札幌大谷
(余)宮下、長谷川-佐々木
(大)篠原、佐々木、赤塚-岸田
▽三塁打:福島(大)
▽二塁打:佐々木(余)、横山(大)
余市はヒットわずか2本で逆転勝ちした。
五回まで札幌大谷のエース、篠原悠投手(3年・東札幌ジャイアンツ出身)に完全に抑えられゼロ行進が続いた。
それでもあきらめなかった。
相手投手が交代した六回にチャンスが巡ってきた。
二死から3番・鳥羽一ノ心左翼手(3年・ニセコ野球スポーツ少年団出身)、4番・長谷川駿太投手(3年・余市沢町地区野球スポーツ少年団出身)が連続四球で出塁したあと5番・佐々木捕手が、ライトの頭上を破る二塁打で走者を一掃、鮮やかな逆転劇となった。
守っては、上り調子の勢いある左腕・宮下温人投手(3年・黒松内スターズ出身)が役目をしっかり果たし五回1失点に抑え、リリーフした長谷川投手が一死後に一打サヨナラのピンチに立ったが6-2-5のダブルプレーで切り抜け、勝利を呼び込んだ。
橋本正一監督(47)は「選手権を目標に選手たちは一丸になっている。3年生11人が自分の役割をしっかり果たしている。勝因はその辺にあるのかもしれない」と話した。
札幌大谷は悔しい負けに終わったが内容は悪くはなかった。
試合の主導権を終始握り、勝ちも見えていただけに悔しさも倍増したはずだ。
エースの篠原投手は五回まで余市打線をわずか1安打に抑えるピッチングは「見事」の一言に尽きる好投だった。

1回戦で涙した札幌大谷ナイン
<余市・先発メンバー>
①神 大輔 セカンド
②宮下 温人 ピッチャー
③鳥羽一ノ心 レフト
④長谷川駿太 ショート
⑤佐々木啓輔 キャッチャー
⑥出村 宏希 ファースト
⑦桂 拓夢 ライト
⑧江守 捷玄 サード
⑨大黒 巧眞 センター
<札幌大谷・先発メンバー>
①菊地 賢大 センター
②横山 太一 ショート
③福島 煌 サード
④大澤 志登 ファースト
⑤篠原 悠 ピッチャー
⑥岸田 拓幹 キャッチャー
⑦瀧口 大智 ライト
⑧竹田 伊吹 レフト
⑨小山 倫輝 セカンド
”幻の北海道メンバー”に台湾側から記念品
リトルシニアの一大イベント「日・台対抗国際野球大会」が昨年コロナ禍で中止となり、台湾に遠征する予定だった2020年度の北海道選抜メンバーは”幻の大会”に終わってしまった。
そんな中、台湾側からイキな計らいが届き、「記念品をプレゼントして選手たちを励ましたい」と北海道メンバー18人に札幌領事から一人一人に手渡された。
余市・長谷川駿太主将がお礼の言葉を述べ、今季の活躍を誓った。

領事から一人一人に記念品が贈られた

コロナ禍で中止に終わった台湾遠征・北海道メンバー。領事らと記念撮影