誰が為のプロ野球?! 完全試合ウォッチ!
誰が為のプロ野球?!
完全試合ウォッチ!
佐々木朗希投手の完全試合の衝撃から一週間、圧巻な投球を翌週にも見せた令和の怪物は、8回14奪三振で降板。
試合は相手チームのファイターズが延長戦の末に勝利するという、終わってみれば超のつくスリリングな試合だった。
だが、良くも悪くも8回まで完全試合を演じていた投手の降板には賛否の声が。
降板の理由は、いろいろと先のことを考えると、だった。
プロ野球とは?
ファンの為だけでもなく、選手の為だけでもないだろう。
月並みだが、選手とファンが一体となったものとして存在しているはず。
ファンがいなければ成立しない世界。
だが、スター選手が健康的に、そして健全な心でプレーしないと成立しない世界でもある。
投げすぎによる消耗への批判、正しく投げれば大丈夫な正論と、両論あるはずのないものがイデオロギー論争になることも。
あと1回、15球弱投げないことが本当に将来の為になる?
それを見たかったファンの気持ち、願いとは?
怪我なく長く投げ続けてほしいと願うのもファン、しかし、怪我を恐れない究極のプレーを見たいと思うのもまたファンの心理だろう。
正解はない。ただ、どちらかの意見を抹殺し偏った報道になることだけはやめてほしい。
ここは日本、個人を傷つけることは論外だが、それ以外は何を言ってもいいはず。
もちろん、この件だけではなく、プロ野球というジャンルとしてダイナミズムが失われると「それら」は成り立たなくなり、やがて崩壊していく。
昭和だけが良いとは言わないし、令和が悪いとも言わない。
しかし、もっと活発に自由な言論で、生観戦以外でも野球を考え感じる時間をファンのみんなが持ってほしいと願う。
佐藤 大(北海道日大高~札幌大)
日本中学生野球連盟北海道支部/副会長