札幌新琴似シニア、4年ぶり15度目優勝飾る! 準V室蘭

決勝で2ラン本塁打を放つ小野悠真(札幌新琴似)
中学硬式野球リトルシニアは札幌麻生球場で27日、春季全道大会の準決勝・決勝の3試合を行い決勝で札幌新琴似リトルシニアが室蘭リトルシニアを11-4で下し、4年ぶり15度目の優勝を飾った。
札幌新琴似は初回に打者9人で3点を奪うと二、四回と加点。
さらに六回には1番・小野悠真(3年・東雲ファイターズ出身)の2ランホームランを含む打者9人で6得点を挙げるなど室蘭を圧倒した。
投げては5人の投手リレーを見せえるなど選手層の厚さも覗かせた。
同大会の優勝チームは第14回林和男杯(7月23日~愛知県)、準優勝チームは第12回東日本選抜大会(8月8日~福島県)へそれぞれの出場権を掴んだ。
3位に日高リトルシニア、岩見沢リトルシニア。
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オーダー交換:写真左から札幌新琴似、室蘭
新琴似打線が室蘭を圧倒!
初回、先頭の1番・小野悠がレフト前を放つと犠打で二進。
続く3番・渡部瑛太(2年・厚別桜台パワーズ出身)が、四球で歩くと4番・中谷隼斗(3年・篠路ライオンズ出身)が、レフト戦を破るタイムリー二塁打で1点先制すると続く5番・菅原歩夢(3年・東ハリケーン出身)が、レフトオーバーとなる2点タイムリー二塁打でこの回3点を奪った。
尚も攻撃の手を緩めることなく二、四回と加点すると六回には7番・石田稀代和(3年・平岸ベアーズ出身)、9番・丹場祥平(3年・東16丁目フリッパーズ出身)が、それぞれ2点タイムリー。
さらに1番・小野悠がレフト柵越えとなる2ラン本塁打でこの回6点を奪いダメを押した。
小野は決勝で5打数2安打でマルチヒットの活躍。
準決勝は投手としてマウンドに上がるなど投打で活躍する注目選手だ。
試合後、生嶋宏冶監督は「2回戦で昨秋の覇者・恵庭に競り勝ったことで選手が自信を掴んだと思う。しかしこの優勝での気の緩みが一番怖い。日本選手権に向け、もっともっと引き締めていかないといけない」と勝って兜の緒を締めていた。

決勝で2ラン本塁打を放つ小野悠真(札幌新琴似)
小刻み投手リレーでV字回復
札幌新琴似が小刻み投手リレーで準決勝・決勝と連戦を制した。
同チームは昨秋行われた、秋季全道大会リーグ戦で投打が、中々かみ合わず5戦中2勝2敗1分のまさかのグループ4位。
決勝トーナメント進出は叶わなかった。
27日に行われた準決勝で戦った日高に対しても当時、4-8のダブルスコアで敗れている。
投手起用に変化-。
昨秋までは一般的ともいえるエースに加えて2番手が試合の度に交互で登板する起用法に対し、今シーズンは複数投手で結果を残している。
決勝では先発の大塚橙吾(3年・稲穂ホークス出身)、嶽石渉太(3年・北都タイガース出身)、古田陽夕(3年・アカシヤファイヤーズ出身)、安井光太朗(3年・藻岩ライオンズ出身)、菅原歩夢(3年・東ハリケーン出身)。
準決勝では先発の櫻田彪真(3年・白石リトルファイターズ出身)、渡部瑛太(2年・厚別桜台パワーズ出身)、小野悠真(3年・東雲ファイターズ)と2試合で8人の投手が登板した。
こうした戦いぶりはリーグ戦から続き、ロングは難しくてもショートイニングだったら失敗が少ないと言わんばかりにマウンドに上がった投手はその期待に見事応えている。
複数起用で多くの選手に出場機会が与えられ、意気に感じ頑張る選手や覚醒を見せる選手も多い。
生嶋宏冶監督は「これからは球数制限もあり一人の投手頼みというわけにはいかない。中学野球はあくまでも高校野球に向けた育成」と強調した。
一昔前までの大エースひとりに頼る時代は過ぎ、選手のリスク回避の為、近年から取り入れられている球数制限が大きく影響している。
※リトルシニア投球制限に関するガイドラインより
同リーグでは1日最大90球以内。
2日間連投の場合、130球以内とし、3連投の場合、1日目と2日目の投球数合計が90球以内とし、2日目と3日目の合計球数数が90球以内とし、3日間の投球数合計が130球以内とする。

大塚投手(札幌新琴似)

嶽石投手(札幌新琴似)

投打の活躍を見せた注目の菅原選手(札幌新琴似)
<試合後、選手にインタビュー>
◆投打の活躍をみせる菅原選手
初回と四回に2本の二塁打で5打数2安打のマルチヒットを放った菅原は「チャンスの場面ではあまり考えすぎず、シンプルに打席に立っている。日本選手権では今まで以上に練習から一生懸命頑張って優勝を掴みたい」とを目輝かせた。
◆強豪新琴似をけん引する丹場主将
六回に2点タイムリーを放つなど活躍した主将の丹場は「みんな意識が高く、良い雰囲気で戦っています。日本選手権では本当に強さを見せれるよう頑張りたい」と意気込んだ。

札幌新琴似チーム・メダルの授与

優勝の札幌新琴似リトルシニア
室蘭、決勝で力尽きる
室蘭は3点を追う初回、二死から3番・磯貝栄心(3年・海陽ファイターズ出身)、4番・佐竹侑太(3年・室蘭祝津少年野球部出身)の連続安打で二死、一、二塁とチャンスを作ると5番・瀧澤 光(3年・海陽ファイターズ出身)が、ベンチの期待に応え右中間を破る2点タイムリー二塁打で1点差に迫った。
二、四回と失点を許し、2-5と3点差で粘りを見せていたが六回の大量6失点が痛かった。
六、七回と小刻みに得点を挙げ粘り見せるも決勝で力尽きた。
20年ぶりの決勝進出を果たした室蘭チームだったが、春の全道大会・初優勝は叶わなかった。
球数制限により決勝はエース磯貝栄を欠いて臨む形となった。
課題は磯貝栄に次ぐ第2先発。
野本洸志(3年・谷川野球少年団出身)、佐竹侑の頑張りが絶対急務となりそうだ。
次こそは咲かせてください勝利の華を!

注目の磯貝投手(室蘭)

室蘭チーム・メダルの授与

準優勝の室蘭リトルシニア
【決勝トーナメント】
◆決 勝(27日)
札幌新琴似
3101060=11
2000011=4
室蘭
(新)大塚、嶽石、古田、安井、菅原―中谷、佐藤蓮
(室)野本、佐竹侑、佐竹祥-瀧澤
▽本塁打:小野悠(新)
▽三塁打:瀧澤(室)
▽二塁打:中谷、菅原2、石田(新)
◆準決勝(27日)
日高
0001001=2
000014x=5
札幌新琴似
(日)橋本、林―川合
(新)櫻田、渡部、小野悠―中谷
▽本塁打:菅原(新)
▽三塁打:西(新)

3位の日高リトルシニア(写真・チーム提供)

3位の日高リトルシニア(写真・チーム提供)
室蘭
02000103=6
00000030=3
岩見沢
(八回タイブレーク)
(室)磯貝栄、佐竹侑、野本―瀧澤
(岩)熊谷、大峠、三澤―甲斐大
▽三塁打:庫田(室)
▽二塁打:野本(室)、橋元、南(岩)

注目の三澤投手(岩見沢)

岩見沢チーム・メダルの授与

第3位の岩見沢リトルシニア
協力:日本リトルシニア中学硬式野球協会 北海道連盟