苫小牧ボーイズ、劇的サヨナラ勝利で3位

気迫の一打で同点打を放った加賀谷(苫小牧)
苫小牧ボーイズ、劇的サヨナラ勝利で3位獲得!
加賀谷が勝負を決める同点三塁打
中学硬式野球のボーイズリーグが14日、第12回秋季北海道選手権大会(全国大会2次予選)の3位決定戦と決勝が行われ、3位決定戦では苫小牧ボーイズが4-3で旭川道北ボーイズを七回サヨナラ勝ちで勝利した。
この試合での優秀選手賞には加賀谷皇晴(2年・苫小牧ボーイズ)、岡 秀翔(2年・旭川道北ボーイズ)が選ばれた。
決勝では旭川大雪ボーイズが札幌北広島ボーイズを6-2で退け3年連続8度目の優勝を飾った。
優勝した旭川大雪ボーイズは来年3月26日に東京都や神奈川県で開催される第55回日本少年野球春季全国大会への北海道代表としての出場権を手にした。

マウンドに集まる苫小牧ボーイズナイン
苫小牧ボーイズ、劇的サヨナラ勝利で3位入賞!
加賀谷のタイムリー三塁打が同点打
試合は初回から両チームが拮抗した展開を繰り広げ、苫小牧ボーイズは2-3と1点を追う厳しい状況で七回の最終回を迎えた。
9番打者の前川懸(1年・北光ファイターズ出身)に代わって、代打として登場した太田怜臣(1年・北光ファイターズ出身)が四球を選び、ピンチランナーに長崎(1年・北星有珠の沢ホークス出身)が起用された。
さらに、一塁走者を置いた場面で攻撃のタイムが取られ、高橋輝昭監督は打席に立つ加賀谷に「これが今年最後の打席になるかもしれない。後悔のないスイングをしろ」と声をかけ、加賀谷もこの言葉に応えるようにバットを握り締めた。
1ボールから迎えた2球目、加賀谷は迷いなく快音を響かせ、打球は右中間を深々と破るタイムリー三塁打となり、一塁走者の長崎がホームを踏んで3-3の同点に追いついた。
この一打で苫小牧ベンチは大歓声に包まれ、サヨナラのチャンスが一気に広がった。
その後、次の打者は倒れるも、3番・渋木舞音(1年・飛翔スワローズ出身)の内野ゴロが相手のミスを誘い、三塁走者の加賀谷が見事に生還。
苫小牧ボーイズは4-3で劇的なサヨナラ勝利を収め、歓喜に湧いた。
試合後、高橋監督は「3位で終われたことは来年にもつながる。選手たちは本当によく頑張った」と語り、この勝利がチームに与える大きな意味を強調した。
守備では扇の要の捕手として活躍し、試合の優秀選手賞にも選ばれた加賀谷も「準決勝ではコールドゲームで大敗して悔しい思いをしたが、あの打席では打てる自信しかなかった」と力強く振り返り、最後の打席での強い気持ちを見せた。
今回の勝利は、チームにとって来年の大きな飛躍への足がかりとなることは間違いない。

第3位の苫小牧ボーイズ
旭川道北、粘りの投球と一時勝ち越しも惜敗
旭川道北ボーイズは苫小牧ボーイズに3-4でサヨナラ負けを喫し、惜しくも3位入賞を逃した。
試合は終盤まで一進一退の攻防が続き、旭川道北は七回表にようやくリードを奪いながらも、最終回に逆転を許し、涙をのんだ。
試合序盤から両チームは互いに譲らない展開となった。
旭川道北ボーイズは1-2と1点を追う五回、攻撃のチャンスを迎える。
一死二、三塁の場面で相手バッテリーミスが発生し、三塁走者の高見峻平(1年)が素早く反応して生還。
これにより試合は2-2の同点となり、旭川道北は流れを引き寄せた。
その後、試合は緊迫した展開が続き、勝負の行方は七回に委ねられることとなった。
旭川道北は七回、再び二死二、三塁のチャンスを迎えた。
ここで2番打者の鈴木嵩人(2年)が期待に応え、センター前にタイムリーヒットを放つ。
この一打で三塁走者が生還し、3-2とついに勝ち越しに成功した。
ベンチは歓喜に包まれ、あと一歩で勝利というところまで迫った。
しかし、試合はここで終わらなかった。
最終回、苫小牧ボーイズが執念の攻撃を見せ、旭川道北は守り切ることができず、逆転サヨナラ負けを喫してしまった。
粘り強い投球でチームを支えてきた先発投手の岩城憲史朗(2年)は、七回まで投げ抜き、安定した投球を見せたものの、最後に力尽き、無念の敗戦となった。

4打数2安打の活躍を見せ、優秀選手賞にも選出された岡(旭川道北)

第4位旭川道北ボーイズ
協力:(公財)日本少年野球連盟 北海道支部