旭川大雪ボーイズ、圧巻の3年連続8度目の優勝!春の全国大会出場権を獲得

優勝の瞬間、マウンド上で飛び跳ねて喜ぶ大波(旭川大雪)
旭川大雪ボーイズ、圧巻の3年連続8度目の優勝!
春の全国大会出場権を獲得
中学硬式野球のボーイズリーグが14日、第12回秋季北海道選手権大会(全国大会2次予選)の3位決定戦と決勝が行われ、決勝では旭川大雪ボーイズが札幌北広島ボーイズを6-2で退け3年連続8度目の優勝を飾った。
優勝した旭川大雪ボーイズは来年3月26日に東京都や神奈川県で開催される第55回日本少年野球春季全国大会への北海道代表としての出場権を手にした。
最優秀選手賞には大波蓮唯(2年・永山中央野球少年団出身)が選ばれた。
3位決定戦では苫小牧ボーイズが4-3の七回サヨナラ勝ちで旭川道北ボーイズを下し勝利した。

優勝の旭川大雪ボーイズ

決勝に挑んだ札幌北広島ボーイズ
<表彰選手>
▽最優秀選手賞
大波蓮唯(2年・旭川大雪ボーイズ)
▽優秀選手賞
安加賀太一(2年・旭川大雪ボーイズ)
太田慶音(2年・札幌北広島ボーイズ)
加賀谷皇晴(2年・苫小牧ボーイズ)
岡 秀翔(2年・旭川道北ボーイズ)
旭川大雪ボーイズ、3年連続8度目の栄冠
14日、旭川大雪ボーイズは中学硬式野球ボーイズリーグの第12回秋季北海道選手権大会決勝で、札幌北広島ボーイズを6-2で退け、3年連続となる8度目の栄冠を手にした。
これにより、旭川大雪ボーイズは来年3月26日から東京都および神奈川県で開催される第55回日本少年野球春季全国大会への出場権を獲得した。

優勝旗を手にする山脇主将(旭川大雪)
勝利を導いた冷静さと組織力
初回から攻撃の糸口を見いだした旭川大雪ボーイズは、1番・大波蓮唯(2年・永山中央野球少年団出身)が敵の失策で出塁。
その後、2番・荻子理人(2年・神楽野球少年団出身)が左中間を破る二塁打を放ち、無死二、三塁のチャンスを作り出した。
このプレッシャーにより相手のミスを誘発し、3番・金子蒼生(2年・愛宕東スーパースターズ出身)のゴロがエラーを引き起こし、2点を先制。
四回にも敵失で1点を追加、五回には6番・安加賀太一(2年・愛宕東スーパースターズ出身)が右中間を破るタイムリー三塁打などでさらに3点を挙げた。
投手陣は、先発の樽井新太(2年)が走者を出しながらも要所を抑える好投を見せ、六回途中からは大波蓮唯(2年)がマウンドに上がり、勢いのあるストレートを武器に投球を続けた。
大波は打撃でも4打数2安打と活躍。
この試合での投打にわたる貢献が評価され、最優秀選手賞(MVP)を獲得した。
試合後、大波は「今大会のMVPを狙っていた」と笑顔を見せ、全国大会に向け「球種の精度とコントロールを向上させ、変化球を低めに集める」と自らの課題を語った。

しっかりとゲームをつくった樽井投手(旭川大雪)

躍動感溢れるピッチングが光った大波投手(旭川大雪)
苦しい敗北からの学びと成長
旭川大雪ボーイズは、ドリスポ杯準決勝で苫小牧ボーイズに敗れたことで、チーム全体の士気に変化が生じた。
西大條敏志監督は「敗戦がきっかけで、選手たちは一体となり、練習に対する意識が高まった」と語る。
この敗北を糧に、2年生以下の選手たちはチーム力を向上させるべく、3年生との練習試合を繰り返し、厳しい対戦を重ねてきた。
最初は力の差があったが、練習試合を重ねるごとに2年生チームは一体感を深め、ついに先々週行われた練習試合で初めて3年生を破る結果を出した。
監督はその成長を「無駄な点を与えなくなり、厳しい場面でも踏ん張れるようになった」と評価。
今大会では、これまで培った冷静さとチームとしての強さが発揮され、大きなミスもなく勝利を収めた。

西大條監督からメダルの授与をうける旭川大雪ボーイズ
全国大会に向けた更なる挑戦
旭川大雪ボーイズの主将、山脇瑛翔(2年・三小パワーズ出身)は、「3年生の応援が力になり、全国大会出場を決めたことが非常に嬉しい」と語った。
ドリスポ杯・準決勝の苫小牧ボーイズ戦の敗戦が転機となり、キャプテンとしての視野が広がったと振り返る。
「あの敗北は、チーム状況を冷静に見つめ直し、勝利のために何が必要かを理解する絶好の機会だった」と、チームの成長を支えた。
全国大会に向け、山脇は「昨年の先輩たちを超え、全国ベスト4を目指す」と力強く宣言。
冬のトレーニングではダッシュ系メニューで出力を上げ、春には全国の強豪を相手に機動力とつなぎのバッティングで勝負する構えだ。
また、タイムリー三塁打で試合を決定づけた安加賀太一は「太田君から打てたことが嬉しかった。全国大会でもフィジカルを強化し、全国の強豪に負けないよう頑張りたい」と意気込みを見せる。
安加賀は最近バッティングで上体が前に突っ込む癖を克服するため、後ろ足に体重を残したスイングを繰り返し素振りをしており、その成果が今回の打席で実を結んだ。
旭川大雪ボーイズは飛び抜けたスター選手こそいないものの、冷静な試合運びとバランスの取れた投手陣による堅実な守備が光る。
チーム全体の調和が取れたプレーで全国大会に挑む姿勢は、強豪ひしめく大会でも大きな強みとなるだろう。
来春、全国の舞台でどのような戦いを見せるのか、旭川大雪ボーイズの今後に期待が寄せられている。

優勝旗を手にして行進する旭川大雪ボーイズ

3年連続8度目の優勝を飾った旭川大雪ボーイズ
札幌北広島、10年ぶり優勝ならずも光るプレーで来年への期待
札幌北広島ボーイズは、4年ぶりの決勝進出を果たしたものの、旭川大雪ボーイズに2-6で敗れ、惜しくも10年ぶりの優勝には届かなかった。
しかし、光るプレーと来季に向けた可能性を感じさせるプレーもあった。

山田監督からメダルの授与をうける札幌北広島ボーイズ
序盤からミスが重なり、追いかける展開となった札幌北広島。
特に守備での課題が浮き彫りになり、失点を許す形となった。
しかし、五回に反撃のチャンスが訪れる。
二死から9番・石田泰生(2年・北野パワーズ出身)のセンター前ヒットを足がかりに、1番・太田慶音(2年・千歳ブラックバード出身)がセンターオーバーのタイムリー三塁打を放ち、1点を返した。
さらに、六回には3番・丸山湊(2年・千歳ガッツ出身)のライトオーバーの二塁打でチャンスを作り、6番・煙山真大(2年・北陽レッドイーグルス出身)のセンター前タイムリーで2点目を奪取。
しかし、反撃はここまでとなり、試合は2-6で終了した。
試合のハイライトは三回の守備。
先発・永山綜太郎(2年・栗山ロッキーズ出身)が先頭打者を死球で出塁させた後、バッテリーミスで三進。
だが、次打者の一ゴロを捕手の近藤周吾(2年・エルムファイターズ出身)が見事にタグアウトで制し、その後も連続安打で満塁のピンチを迎えたが、ライトからの返球を近藤捕手が再びキャッチし、タグアウトでダブルプレーを成立させた。
この見事な守備で大きなピンチを切り抜け、ベンチは大いに沸いた。
試合後、山田徹監督は「旭川大雪はミート力が高く、三振をしなかった。安打数に差はなかったものの、守備力の差が出た」とコメントし、敗戦を悔やんだ。
一方で「永山、太田はよく頑張った。この冬、しっかりとチームとしての課題に向き合ってレベルアップを図りたい」と、今後の成長に期待を寄せた。
この試合での光るプレーや選手たちの奮闘は、来春へのステップとなるだろう。

永山投手(札幌北広島)

太田投手(札幌北広島)

準優勝の札幌北広島ボーイズ