札幌豊平ボーイズ、新チーム始動 再び頂点を目指し、飛躍を誓う

札幌豊平ボーイズ
札幌豊平ボーイズ、新チーム始動
再び頂点を目指し、飛躍を誓う
昨夏、北海道代表として中学硬式野球の頂点「ジャイアンツカップ」に出場を果たした中学硬式野球クラブチーム「札幌豊平ボーイズ」が、1月5日に初練習を行った。
晴れ渡る青空の下、氷点下5度前後の厳しい寒さの中で、新チームの選手たちは昨年の先輩たちの背中を追いかけるように元気な声を響かせ、汗を流していた。
新チームの主将である菊地健斗選手(2年・札幌オールブラックス出身)は、「チームの雰囲気をつくり、一つでも上を目指したい」と、内に秘めた闘志を語った。
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ウォーミングアップする札幌豊平ナイン

ランニングする札幌豊平ナイン
札幌豊平ボーイズ、新年初練習!雪上で鍛える実戦力
新年初の練習では、まず走り込みメニューをこなした後、雪上での守備練習に取り組んだ。
昼には内外野を混ぜたシートノックが行われ、選手たちは寒さに負けることなく全力でプレーしていた。
冬季間であっても同チームは実戦を意識した練習メニューを積極的に取り入れ、新たなシーズンに向けてチーム全体が一丸となる姿が印象的だった。
今年の札幌豊平ボーイズがどのような活躍を見せるのか、期待が高まる。

ランニングする札幌豊平ナイン
黒岩監督、新チームへの期待
新チームについて黒岩公二監督は、「まだこちらが思い描くレベルには達していませんが、選手たちはよく頑張っています。春にはひと回りもふた回りも成長した姿を見せてくれるはずです」と大きな期待を寄せた。
札幌豊平ボーイズは立ち止まることなく、再び頂点を目指して歩み続けている。その挑戦と成長から目が離せない一年となりそうだ。

ランニングする札幌豊平ナイン
<活動>
-夏季-
平日:水・木曜日(18~21時)
-冬季-
平日:木曜日(18~21時)
土日:9~16時
<選手>
3年=15人
2年=9人
1年=14人
6年=16人
(2025年1月5日現在)

雪上ノックを受ける札幌豊平ナイン
<主だった遠征>
妹背牛町で1月から2月にかけて、1泊2日の合宿を予定しており、この合宿は選手たちにとって貴重な学びの場となります。
合宿では、日々の練習とは違った環境でチームメートと共に過ごし、仲間との絆を深め、共に汗を流しながら、チームワークの大切さや団体行動における協力の重要性を学ぶことができます。
個々の成長だけでなく、チームとしてのまとまりを強化する絶好の機会です。
また、3月には函館または帯広へ遠征を予定しており、これもまた新たな挑戦として選手たちにとって成長の場となります。
遠征先での試合や練習を通じて、異なる地域のチームとの交流を深め、さまざまな経験を積むことで、より一層のスキル向上を目指します。
合宿や遠征を通して、チーム全体の団結力や、共に目標を達成するための努力をさらに強化していくことが期待されています。

雪上ノックを受ける札幌豊平ナイン
<3年生注目進路>
北海、札幌日大、北海道栄、札幌大谷、北海学園札幌、札幌光星。
他公立校受験。
-黒岩公二監督からメッセージ-
卒団する三年生へ
今年の3年生は大変頑張ってくれて、素晴らしい歴史を刻んでくれてありがとう。
高校野球でも札幌豊平でやってきたことを少しでも生かしてください。
素晴らしい選手になれるよう祈ってます。
<OBの活躍>
甲子園を懸けた全道大会で札幌豊平ボーイズ出身でベンチ入りを果たした選手は下記の通り紹介致します。
-夏の甲子園を懸けた南北海道大会-
<札幌大谷>
増田 智紀(3年)
-春のセンバツ甲子園を懸けた秋季北海道大会-
<東海大札幌>
伊藤 太一朗(2年)

黒岩監督(札幌豊平)
「凡事徹底」
チームのスローガン「凡事徹底」を掲げ、選手たちは基本に忠実に、日々の練習に取り組んでいる。
黒岩監督は、このスローガンに込めた思いについて「特別なことはしていない。頑張って、頑張って、もがきながらでもやり通したその先に結果がついてくる」と語り、その重要性を選手たちに常に伝えている。
選手たちは今後の成長を目指し、基礎を徹底的に磨きながら、個々のスキルを伸ばすことに集中している。
昨年の先輩たちが築き上げた良好なチームの雰囲気を引き継ぎつつ、今年のメンバーは一丸となり、さらなる高みを目指して切磋琢磨している。
菊地主将をはじめとする新チームの選手たちは、プレーを通じて結束力を高め、目標達成に向けた一歩一歩を確実に踏み出している。

投手(札幌豊平)
札幌豊平ボーイズは、これから始まるシーズンでさらなる成長を遂げ、地域の期待に応えるべく、全力で戦い抜く決意を固めている。
黒岩監督は「春には秋とはガラリと変わったチームになっていると思います」と語り、選手一人ひとりが自分の課題を克服し、チーム全体のレベルを引き上げるよう励んでいる姿を見守っている。そして「野球の技術だけではなく、人としての成長も含めて、この1年で選手たちが大きく成長してくれることを期待しています」と言葉を続けた。
新たな挑戦の年を迎える札幌豊平ボーイズ。その姿勢は、過去の悔しさや成功を糧に、さらに高みを目指し続ける決意そのものだ。春にはどのような進化を遂げるのか、地域からの期待がますます膨らんでいる。

捕手(札幌豊平)
悔しさを力に、頂点へのリベンジストーリー
札幌豊平ボーイズがその名を轟かせるまでの道のりは、決して平坦なものではありませんでした。
特に一昨年の秋季北海道大会・決勝戦――旭川大雪ボーイズとの対戦は、チーム全員の心に深く刻まれた悔しさが残る試合となりました。
試合は六回を終えた時点で5-3と札幌豊平がリード。
優勝が見えてきた矢先の七回、旭川大雪の猛攻を受けて5-5の同点に追いつかれます。
そして延長八回、土壇場で決勝点を奪われ、5-6のサヨナラ負け。
試合後のグラウンドには、肩を落として涙を流す選手たちの姿がありました。
この悔しさは翌春のアシックス旗・決勝にも影を落とします。
再び旭川大雪との決勝戦に挑むも、チームの主軸である前川漣太郎(3年・中の島ビックタイガース出身)が試合直前にアクシデントに見舞われ、出場できないという不運に見舞われました。
主砲を欠いたチームは全力で戦いましたが、再び旭川大雪の壁を越えることができませんでした。

内野手(札幌豊平)
悔しさを糧に掴んだ栄光
しかし、この敗退が札幌豊平ボーイズの真価を引き出す原動力となりました。
黒岩公二監督のもと、選手たちは「もう同じ悔しさを味わいたくない」という強い思いを胸に、練習に打ち込みます。
冬季間は雪中ノックで守備力を鍛え、冬場の厳しいトレーニングで心技体を徹底的に磨き上げました。
「凡事徹底」のスローガンのもと、小さなことを疎かにせず、一歩ずつ着実に力を蓄えていったのです。
迎えた第17回スポーツ報知杯北海道大会。
この大会で札幌豊平ボーイズはついに悲願の優勝を果たします。
特に2回戦で対戦した旭川大雪戦ではこれまでの悔しさを晴らすかのように五回コールドゲームの7-0で勝利。
準決勝、決勝と順調に勝ち上がりに、チーム一丸となった粘り強い野球で勝利を手にしました。
この優勝は、選手たちの自信を大きく後押しするものとなり、いよいよ選手権大会への準備が整いました。

外野手(札幌豊平)
翌夏、遂に掴んだリベンジ
そして迎えた昨夏、第12回日本少年野球北海道選手権大会の決勝戦。
相手はまたしても旭川大雪ボーイズでした。
過去の苦い経験を胸に、選手たちは「この試合に全てを懸ける」と決意し、試合に臨みます。
序盤から堅実な守備と積極的な攻撃で流れを掴み3-0とリード、中盤から粘られ3-3の同点に追いつかれるも六回裏に打線が繋がり得点を重ねます。
鍛え上げられた守備陣は、旭川大雪の猛攻を何度も凌ぎ切り、ついに悲願の全国大会出場を決めました。
試合終了の瞬間、選手たちはグラウンドで抱き合い、歓喜に沸きました。

新入団員の6年生(札幌豊平)

新入団の6年生(札幌豊平)
成長の証とこれから
全国大会では初戦突破はなりません出たが、選手たちは次なるステージでさらに高みを目指す挑戦を続けています。
彼らの成長は、ただ結果を残すだけではなく、過去の悔しさを糧にし、努力を続ける姿勢にあります。
その姿はまさに次世代の北海道野球を牽引する存在として相応しいものです。
札幌豊平ボーイズの快進撃は、単なるスポーツの物語を超え、努力と団結、そして逆境に立ち向かう勇気の象徴とも言えるでしょう。
彼らの活躍から目が離せません。

新入団の6年生(札幌豊平)
<キャプテン菊地君>
菊地主将がチームをけん引
身長169センチ、体重52キロの菊地健斗選手は、ピンチの場面で冷静な牽制で相手の機動力を封じる能力を持ち、どんな場面でも粘り強く試合を作る投手です。
今回は、菊地選手にチームの強みや自身の強み、来シーズンに向けた意気込みを伺いました。

菊地主将(札幌豊平)
〇菊地 健斗(きくち けんと)
2年・札幌オールブラックス出身
左投げ、左打ち
169センチ、52キロ
Q1)チームの強みは?
雰囲気が良くチャンスで打線が繋がるところ。
Q2)チームの強みが発揮できた試合は?
羊蹄ボーイズ戦。
無死から5連打が炸裂!
4番・清野馨(2年・中の島ビックタイガース出身)がレフト前ヒット
5番・山本陽亮(2年・石山アトムズ少年団出身)がレフト前ヒット
6番・楢山奏世(2年・東雲ファイターズ出身)がライト前ヒット
7番・武藤慧志(2年・南スーパースターズ出身)がレフト前ヒット
そして8番・大野蒼介(1年・山の手ベアーズ出身)がレフト前ヒットと続き、打線が見事に繋がりました。
Q3)自分の強みは?
ピンチの場面では牽制で相手の機動力を封じる働きを見せ、本調子ではなくとも粘り強いピッチングで試合を作ります。
Q4)自分の強みが発揮できた試合は?
札幌北広島ボーイズ戦では、ストレートの調子が良く、6回まで投げ抜きました。
右打者のインコースへのクロスファイヤーが効果的に決まり、自分らしい投球ができました。
札幌北広島ボーイズ4-2札幌豊平ボーイズ
札幌北広島
0001102=4
0010001=2
札幌豊平
(北)小野、永山―秋山
(豊)菊地、髙橋―吉田
▽二塁打:菊地(豊)
Q5)来シーズンカギになる選手は?
4番・三塁手を担った「清野」。
Q6)またQ5の理由は?
長打力があり、ひと振りでゲームの流れを変えられる選手です。
Q7)来シーズンに向けた意気込みを!
雰囲気よくチームをけん引し、一つでも多く勝ちます。

札幌豊平ナイン
<発行人>
努力に勝る天才なし──札幌豊平ボーイズの挑戦
札幌豊平ボーイズのグラウンドでは、まだ空が暗い早朝5時半から活動が始まる。
代表の須藤伸之氏と監督の黒岩公二氏は、この日も大型重機を操作し、雪中でもノックができる環境を整えていた。
厳しい北海道の冬でも、本州の選手たちと変わらない練習を実現するためには、地道な準備が欠かせない。
そんな札幌豊平の努力は「努力に勝る天才なし」という言葉を体現している。
環境づくりと情熱の結晶
札幌豊平ボーイズの練習環境は、北海道の厳しい気候を克服するために整備された特別なものだ。
グラウンド整備には重機が使用され、選手たちが雪の中でも練習できる環境が整えられている。
この徹底した準備は、選手たちに「どんな状況でも全力を尽くす」姿勢を伝えている。
須藤氏と黒岩氏は、選手一人ひとりと正面から向き合い、その情熱は選手たちにかけがえのない影響を与えている。
広範囲から選手が集まり、南区、中央区、西区、豊平区など各地から通う選手たちの姿が、このチームの魅力と影響力を物語っている。
未来を見据えた指導の評価
札幌豊平ボーイズの努力は、全国的にも高く評価されている。
2020年には、全国の少年少女野球チームや中学生野球チームを対象とした「ベストコーチングアワード2020」で最高評価の★★★(トリプルスター)を受賞した。
このアワードは、一般社団法人スポーツメディカルコンプライアンス協会が“子供の将来を見据えた指導”を行っているチームを選出するものだ。
特に、ケガや障害予防を重視した独自の練習方法や教育が高く評価された。
選手たちの身体的成長だけでなく、精神的な成長をも見据えた指導は、同世代のチームの中でも際立っている。
継続する挑戦
札幌豊平ボーイズは、ただ勝利を目指すだけではない。
選手たちの未来を見据えた指導と環境づくりが、選手たちに「努力が報われる」という大切な価値観を教えている。
そして、須藤氏や黒岩氏の熱意がその根底を支えている。
「努力に勝る天才なし」という言葉を胸に、札幌豊平ボーイズはこれからも挑戦を続けるだろう。
彼らの情熱と努力が次の世代の野球少年たちにどのような未来を描くのか、その進化を見守りたい。

札幌豊平ボーイズ
協力:札幌豊平ボーイズ